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◆【18歳未満進入禁止】みんなで創る小説Ragnarok ♂萌エロ 第2巻◆

33 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/01(土) 23:45:57 ID:2SFTNNGU
・・・キョロキョロ、よし、誰もいない。
ぽいっノ~□

今日も幾人かの冒険者が行き来するゲフェンダンジョン。
その薄暗い遺跡の中、一人のプリーストの姿がある。
彼は他の人を見るたび、離れた所から一通り祝福を施した。
礼を言われると少し笑みを浮かべ、しかし何も言わずに去っていく。
「ブレッシング、ヒール、ヒール」
「ありがとう!」
また一人、不死者や蝙蝠に囲まれている騎士に祝福を施すと元気のいい感謝の言葉が返ってくる。
最後の一体を土に還すと、騎士は先ほどのプリーストの方を向こうとする。
しかし、突如として視界に広がったのは一面の薄い桃色。
騎士は一瞬奇妙に思ったが、それがセイフティウォールと呼ばれる結界だと理解すると同時に、
「魔剣、逃げて」
という言葉に硬直させられる。
振り向くと眼前に大きな口をあけた歪な剣がその身を振り上げている。
思わず目をつぶるが、その刃が騎士に届くことはなく結界に弾かれる。
「早く」
その言葉に我に返り目を開けると、騎士は目の前の大きな刀を横から銀の軌跡を見た。
はっと横を見ると同時に、刀についている目もギョロリと視線を移す。
そこにはバックラーとソードメイスを構えたプリーストがいた。
魔剣は唸りをあげてその刃を繰り出す。
プリーストは盾で受け止めるが、そのままプリーストは後方に吹き飛ばされ、盾は手から離れ地面にカラン、と落ちる。
魔剣はその標的をプリーストへと変更し、勢いよく飛び掛る。
「セイフティウォール」
プリーストによって再度創り出された結界によって、刃はその獲物に届かない。
しかし、それでも何度も繰り出される刃にその結界は揺らぐ。
「早く」
「えっ、いやっ、でもっ!」
「いいから、早く」
騎士が言おうとするのをさえぎって再度逃げを促す。
騎士は泣きそうな顔をしてポケットの中のものを握りつぶす。
途端、騎士の姿は掻き消える。
それを見送ると同時にプリーストを護っていた結界は崩れ去り、刃がその右肩を突く。
「っ、テレポート」
もう一度迫った刃に切りつけられる直前にプリーストの姿は掻き消えた。
プリーストが次に目を開けると、目の前には中世の貴族のような服装をした人間が目に入る。
しかしその体からは膨大な瘴気が漂っている。
辺りには人はいない。
その貴族のような服装の人物・・・ドラキュラと視線が交わる。
「テレポーっ・・・」
もう一度テレポートの呪文を唱えようとするが、途中声が奪われる。
ドラキュラはそのままゆっくりと近づく。
プリーストは口をぱくぱくと動かすが、音を発することができない。
「目が合っただけでいきなり逃げようとするなんて酷いじゃないか」
ドラキュラは薄笑いを浮かべながらプリーストの前まで来る。
「ん?怪我をしているね。」
そういうとドラキュラはプリーストの怪我をしているほうの肩をつかむ。
「っっ、」
「痛いかい?ごめんね」
ドラキュラは悪気もなくそう言うとプリーストの法衣の前を開く。
「綺麗な血だ・・・、一気に食べてしまうのはもったいないくらい」
そういうとドラキュラは露になったプリーストの赤く染まった肌に舌を這わせる。
プリーストはその冷たさに思わず眉をひそめ、震える。
その様子に満足したドラキュラはプリーストの手を取ると、空間転移した。
一瞬の浮遊感の後、プリーストの目に入ってきたのはこざっぱりとした少し広めの一室。
事態を理解できず、辺りを見回すと、後ろからプリーストの首に手が絡みつく。
喉のところを少し這うように撫でると、その手は離れていった。
「もう声が出るよ」
「テレポート」
耳元に落ち着いた低い声が囁くのと、すぐさまプリーストは空間転移の詠唱をする。
しかし、その詠唱は発動しない。
「無駄だよ、ここは室内、人間のテレポートはできない」
後ろからの手がプリーストを軟く拘束する。
プリーストの首筋に冷たく、ぬるぬるとしたものが這う。
びくり、と震えプリーストは握っていたソードメイスを床に落す。
ドラキュラはプリーストを抱き上げる。
「その右肩、ヒールしたら?」
いまだ鮮血を垂らしているプリーストの右肩をみてドラキュラが提案してきたのにプリーストは目を見開く。
「spないの?」
「ホーリーライト」
ドラキュラの少々間の抜けた問いにプリーストは神聖な光の詠唱で答える。
「つっ」
ドラキュラが怯んだ隙にプリーストは地に足をつけると、転がってドラキュラと間合いをとる。
「セイフティウォール」
結界がプリーストを包む。
「・・・ひどいなぁ、いきなり。せっかく心配してあげてるのに」
ドラキュラがプリーストの方に向き直る。
「サンクチュアリ」
途端、聖域が現れ、ドラキュラを拒み、プリーストの傷を癒す。
「強気だね、そんなところも気に入ったな」
ドラキュラの十分な余裕のある声を聞き流しつつ、プリーストは詠唱を止めない。
ドラキュラはプリーストの詠唱の内容を悟り、慌てて後方に飛ぶ。
「・・・マグヌスエクソシズム」
直後プリーストのハッキリとした言葉に続いて、一帯に大きな十字架が現れる。
「ぐっ・・・、やるね、退魔士だったのか」
もう一度、プリーストは詠唱を再開する。
ドラキュラは笑みを浮かべると、手を前に差し出す。
途端、大量の蝙蝠が出現し、プリーストへと襲い掛かった。
プリースト蝙蝠達によって続けていた詠唱を妨害される。
大量の蝙蝠に気を取られているうちに、眼前にドラキュラが立っていた。
「ホーリーラっ・・・」
再び神聖な光を生み出そうとした唇をドラキュラの唇で塞がれる。
「んっ・・・っふ・・・」
プリーストの中でドラキュラの舌が縦横無尽に蠢く。
プリーストは両腕でドラキュラを突き放そうとするが、びくともしない。
次第にプリーストの身体から力が抜けてくる。
ついには膝に力が入らなくなり、プリーストはドラキュラに支えられる状態になった。
「あんまり暴れられると嫌だからね、ちょっとだけ精気を吸わせてもらったよ」
そう言うと再びプリーストを抱き上げ、運ぶ。
ゆっくりとベットの上に降ろされると、身体の上に押しかかられる。
「これから自分がどうなるかわかる?」
ドラキュラの問いに答えず、プリーストはじっとドラキュラを見据えた。
こんな状況でもプリーストの態度に若干苦笑いしながら、再度口付けた。
そのままドラキュラの舌が首筋を通り、肌蹴たままのプリーストの胸元へと移動する。

・・・力尽きますたorz
駄文で埋めちゃってスイマセンゴメンナサイ。・・・吊ってくるか・・・。

34 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/02(日) 13:32:56 ID:Jg4128SQ
・・・ササッ、懲りずに投稿ノ~□

途中、プリーストの肌に吸い付き点々と赤い痕を残していく。
そのたびにプリーストの身体には甘い痺れのようなものが走っていく。
「んっ・・・」
「こういうことされるの初めて?」
突然ジュっと肉が焼かれるような音がするとともに、ドラキュラは呻いて飛びのいた。
「っっ、何をっ」
自身の首下を抑えながら見上げると、プリーストの左手首に鈍く光る銀を見つけた。
プリーストは飛び上がって部屋のドアへと駆け出す。
それを阻もうとドラキュラの手が伸びる。
プリーストは左手を後ろに振るい、何かを投げつけた。
再度うめき声。
その怯んだ隙に、プリーストはドアから外へと出るや否や、短く詠唱をし、姿を消した。
部屋には床に転がった銀のロザリーが薄く光を放っていた。

「あのプリーストさん大丈夫かなぁ・・・」
一人の騎士が辺りをキョロキョロと見回しながら、用心深く歩いている。
「俺は騎士なのに・・・っうわ!」
騎士は目の前に突如として現れた物体にぶつかり、勢いそのまま転ぶ。
「いたたた・・・、なんだぁ?」
ぶつくさ言いながら立ち上がると、現れた物体を見下ろす。
そこには同じように地面に倒れこんでいる黒い法衣を着た、とは言ってもずいぶんと乱れているが、先ほどのプリーストの姿があった。
「っあ!さっきの!・・・えと、大丈夫ですか!?」
騎士はあわてて近くに寄り、抱き起こす。
プリーストはどこか空ろな目をして、騎士と目をあわす。
「ぁ・・・」
「あ、ポーションあるけど、飲めますか!?」
プリーストは弱く首を振る。
「いや、いいよ、少し座っておけば直ると思うから」
「え、でも・・・」
騎士はそこまで言ってゴクっと唾を飲んだ。
大きく開かれた法衣の間から除くプリーストの肌に赤い痣みたいなものをいくつか見つけたからだ。
「えと、その・・・」
とりあえず騎士は赤くなりながら開かれた法衣の前を閉め、服装を正してやる。
「ありがとう」
プリーストは少し赤面しながら短く礼をいうと、立ち上がろうとする。
しかし、膝に力がはいらず、そのまま騎士の方へともたれかかってしまう。
「やっぱり危ないですって!」
プリーストを抱きとめた騎士は、そのまま床に座らせて言う。
「ほら、飲んでください」
白ポを差し出して、飲むように促す。
プリーストはしぶしぶ、といった感じでそれを少し飲もうとするが、若干手が震え、口の端からこぼしてしまう。
その姿を見て、騎士は、いまさらながら後悔の念に苛まれていた。
「(うわぁ、やばい、やばいよ!何で俺白ポなんて渡しちゃったんだ、せめてミルク・・・ってもっとやばいじゃん!!この人は命の恩人でその・・・)」
そんな騎士の内心の葛藤をしらず、プリーストはゆっくりと液体を飲み干していく。

・・・ゴメンナサイ、自己満足ですorz

35 名前:30 投稿日:2005/10/09(日) 00:18:07 ID:wXezXqhQ
>25-29の続き投下しますよ、と。
プリ騎士がっつりエロパートです。

36 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/09(日) 00:18:30 ID:wXezXqhQ
薄いカーテンを通して注ぐ柔らかな光が、微かに目を細めたプリーストの横顔を照らす。
けれど、アンダーシャツ姿で、伏せるようにしてプリーストの性欲の昂ぶりを口に咥えこんでいる騎士には、
その表情は見えなかった。
仄かに熱を持ち始めたそれを、唇を軽くすぼめて締め上げながら、舌先で脇を擦り上げる。
歯を立てないように気を付けているせいか、上手く飲み込めなかった唾液が零れ落ちた。
「……んっ」
うめく様な声を上げたのは、プリーストではなく騎士であった。
愛撫されているのは相手だというのに、舌を絡めれば絡めるほど、
口の中のあるものの質量が増せば増すほど、
施している側である騎士のほうが興奮を覚えるようだった。
プリーストは何も言わずに、騎士の頭を優しく撫でるだけだった。
硬い髪を梳くように撫でるプリーストの指先が気持ち良くて、
騎士は更に熱心に舌を動かす。
昂ぶった性感の証が小さく震え出したことに、騎士は何とも言えない満足感と征服感を感じた。
こんな事が嬉しいなんて、もしかして自分はとてつもない変態なのかもしれない。
騎士がそう思った時、頭を撫でていた指の動きが止まった。
「もう良いよ」
頭から降ってきた声に、騎士は慌てて頭を上げた。
「気持ち良くなかった?」
不安げな顔で問えば、プリーストはそうじゃないと笑って首を横に振った。
「このまんまだと口ん中でいきそうだったから」
まだ不安げな表情をしたままの騎士の前髪を、自由な右手でくしゃりとかき上げて、
プリーストは屈みこむようにして騎士の顔を見つめた。
「お前ん中に出したい」
「……口だって中に違いはないだろ?」
「全然違いまーす」
「…………抜くだけじゃねーのかよ」
「ダメ?」
軽く首を傾げて問われると、拒否する気は失せ、
それどころかプリーストが「出したい」と言った箇所が疼くような気がした。
騎士は軽い自己嫌悪と共に、いいよと頷かざるを得なかった。

37 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/09(日) 00:19:06 ID:wXezXqhQ
ズボンと下着を脱いで、初めて騎士は、自分の性器も熱を孕んでいることに気付いた。
触られてもいないのにこの有様では、やっぱりどうしようもない変態なのかもしれない。
内心で軽く落ち込みながら、騎士が横目でプリーストを伺えば、
彼はどこから持ち出したのか、ハンドクリームの入った瓶の蓋を自由な右手だけで器用に開けていた。
白いクリームを中指と人差し指ですくい取ると、プリーストは騎士を見つめた。
「おいで」
言われて騎士は、プリーストの傍に寄ると、その足をまたぐようにして膝立ちになり、
彼の肩に腕を回した。
正確には、肩の後ろにある、寝台の頭板に。
「別に体重かけられたって平気なんすけど」
「怪我人にんな事出来るか」
「そりゃまた随分と余裕ですね」
けど、と呟いて、プリーストはクリームのついた二本の指を、騎士の腰の下、窄まった箇所に潜り込ませた。
「はっ……」
小さく息を呑んだ騎士の頬に、プリーストは触れるだけの口付けを落とす。
「すぐに頭使う余裕なくなると思うね」
そう言って、プリーストは騎士の体内に潜り込ませた指で、ゆるゆると中を弄った。

38 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/09(日) 00:19:41 ID:wXezXqhQ
少しずつ、プリーストの指先がきつい部分を広げていくのを感じるたびに、
騎士は耐えるように、頭板にかけた手を強く握った。
上げそうになる嬌声を逃がそうと、騎士は天井を仰ぎ、苦しげに息を吐いた。
が、プリーストの指がいきなり奥まで入り込んできた途端、彼は喉を引きつらせた。
「うぁっ……!」
「あ、やっと声聞かせてくれた」
少し意地の悪い声で囁いたプリーストが、二本の指で掻き乱すように騎士の体内を弄った。
「あ、あ、や……っ」
「膝ガクガクしてるけど平気ー?」
言いながらも、プリーストは指を動かすのを止めようとはしない。
どころか、必死に耐えようとしている騎士の内股を、自らの腿で撫で上げた。
触れた体温に、また新たな性感が駆け上がってくるのを騎士は感じた。
「ん、の、何してっ!」
「だって右手しか使えないのつまんない」
「やだっ……馬鹿、止めろっ!」
とうとう耐え切れなくなった騎士が、頭板から手を滑らせ、プリーストにしがみ付く形になった。
「おっと」
「げっ、ごめん!」
自分の体とプリーストの体で、三角巾で吊られた彼の左腕を思い切り挟み込んでしまい、
騎士は慌てて体を離そうとした。
が、その背中を、騎士の体内から指を抜き取ったプリーストが抱きかかえた。
「だからー、平気だって言ってるでしょ」
ぽんぽん、と軽く背中を叩きながらプリーストが呟いた。
「俺ってそんなに信用ない?」
「ない」
「即答すんな」
遠慮ない返答に、プリーストが顔をしかめたが、
騎士は構わずにプリーストの体を押しのけようとする。
「いいから離せって」
「やだよ」
「馬鹿、いくら平気だっていっても姿勢変えるのは大変だろ」
思いがけない騎士の言葉を聞くと、プリーストはきょとんとした顔をした。
「何の話?」
プリーストに見つめられると、騎士は口篭って僅かに目を逸らし、だからさあ、と呟いた。
「押さえ込まれてると、その……お前の、入れられないじゃん」
「ああ……そっすね、うん」
ほんの少しの間、プリーストは呆気に取られたような顔をしていたが、
すぐに嬉しそうな笑みを見せて、騎士の体を離した。

39 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/09(日) 00:20:16 ID:wXezXqhQ
右手をプリーストの性器に添え、左手で寝台の頭板を掴む。
ハンドクリームで解された箇所に、プリーストの硬くなったものの先端が触れると、
騎士はゆっくりと息を吐いて、体を沈めていった。
「…く……っ……」
「……大丈夫?」
苦しそうな顔をして口を結んだ騎士に、やはり少し苦しげな色の浮かぶ顔でプリーストが問い掛ける。
「へ……いき……」
騎士はそう答えると、右手も頭板へと乗せた。
「……動くよ」
「どーぞ」
プリーストの返事を聞いてから、
騎士は呑み込んでいるものを更に深い箇所へ誘うように、腰を揺らし始めた。
「ふ……あっ……」
ぬるぬるした体内の深い所に、プリーストの性欲そのものが進みこむ度に、
騎士は掠れた声を上げた。
「ね……ど、う……すれば、いい?」
騎士がプリーストを見れば、彼は額にうっすらと汗を浮かべていた。
「お前が、気持ち良いと思うようにして」
そう答えたプリーストが、右の手で、騎士の昂ぶった箇所を握った。
「ん……!」
けれど騎士が何かを言うよりも早く、その唇はプリーストの唇に塞がれた。
硬く、敏感になったものをなぞられるのと同時に、生温かく湿ったプリーストの舌が、
騎士の唇を割り開き、入り込んでくる。
口の中をくすぐられればくすぐられるほど、
唾液が混ざり合えば混ざり合うほど、騎士の誘い込むような腰の動きは大きくなる。
プリーストの手が、液体を零し始めたものの先端を握り締めると、
耐えられなくなったように、寝台の頭板から騎士の手が離れ、プリーストの頭を抱え込んだ。
騎士の指先が結わえた髪に絡まって、プリーストは一瞬顔をしかめたが、
すぐに口元に笑みを浮かべた。
「……やーっと、抱きついてくれた」
唾液で濡れた唇を離してプリーストが呟いたが、騎士にはもう届かない。
追い立てるようなプリーストの手の動きに合わせ、激しく腰を揺らす。
「あ、うぁっ……いきそ……っ!」
悲鳴のような声を上げ、騎士はプリーストに強くしがみ付いた。
「っ……離す、ぞ……!」
プリーストの手が離されると、下腹部に溜まっていた性衝動を一気に押し出すようにして、
騎士の性器は白い液体を吐き出した。
反動で体内に呑み込んでいたものを強く締め付けると、プリーストの体が大きく震えた。
途端に感じた強烈な熱量と、潮が引いていくような感覚に、
騎士はプリーストが自分の中で達した事に気付いた。

40 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/09(日) 00:20:52 ID:wXezXqhQ
既に勢いのなくなったプリーストのものを咥えこんだまま、
騎士は大きく息を吐きながら、プリーストにしがみついていた。
まだ余韻の残る体を労わるように、プリーストの手が、優しく背中を撫でていた。
靄がかかったような意識の中で、騎士はぼんやりとしていたが、
不意にプリーストのあーあという呟きが聞こえた。
「折角結んでもらったのにグシャグシャだ」
慌てて騎士が顔を上げると、確かに、綺麗にまとめられていたプリーストの髪は、
騎士の指に引っ張られてあちこちはみ出していた。
「ごめんっ、すぐ直す……」
そう言って離れようとした騎士を、しかしプリーストは離さなかった。
「いいよ、シャワー浴びてからで」
そう囁いて、プリーストは騎士の肩に口付けようとした。
「……あ、青あざ見っけ」
唇が触れる寸前で、プリーストは騎士の肌が一部青黒く変色している事に気付いた。
「これ、俺が腕と足やった時?」
問い掛けられて、騎士は僅かに顔を伏せた。
「そうだよ、俺はこの程度で済んだけど……」
「このお陰で俺は腕と足だけで済んだわけだ」
騎士の言葉に被せるようにして、プリーストが呟いた。
きょとんとした騎士に、プリーストは笑ってみせる。
「お前が青あざ作ってくれたから、俺は死なずに済んだんだろ?」
そう言って、プリーストは騎士の青黒くなった肌に口付けた。
かすめるだけの口付けなのに、
微かな痛みと、それをはるかに凌駕するプリーストへの愛しさを騎士は感じた。
「あーもう、何でお前って……お前って……」
それ以上には何も言えず、騎士はプリーストの肩に顔を埋めた。
背中を撫でていたのと同じ様に頭を撫でられると、
泣きたいのか笑いたいのかよく分からない、けれどとても満たされた気分になった。
このまま眠ってしまいたい。
が、同時に背中にぞわぞわした性感が舞い戻ってくるのを感じると、
騎士はがばっと顔を上げた。
「ん、何、どうした?」
何て答えようかと逡巡していると、騎士はプリーストの目に、悪戯っぽい光が浮かんでいる事に気付いた。
同時に、体内にあるプリーストの体の一部が、また熱を孕み始めている事にも。
「……お前な」
げんなりした顔をした騎士に、プリーストはわざとらしく真面目な顔をして言った。
「どうっすか、もう一回?」
「却下!」
けれどその却下は聞いてもらえないだろう事を、騎士は既に予想していた。
帰れない原因が、泣き腫らした目じゃなくて、立たなくなった腰になったらどうしよう。
どうでもいい悩みが、騎士の頭をよぎっていった。

41 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/11/01(火) 21:17:26 ID:x5Jt.I5M
亀レスでごめんなさい。
>33-34 の強気受けMEプリさんにめちゃちゃ萌えますた(*ノノ)
続きまだかなぁとワクワクしながら、時々覗いております(ゎ
自己満足で終わらせるなんて勿体無い!!
是非騎士さんGOです。

42 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/12/20(火) 05:11:00 ID:gksLNWtU
dame

43 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/01/09(月) 15:40:36 ID:/f05T9nA
ぽりん玉の騎士に(*´Д`)'`ァ'`ァ
こんなの需要あるのかな? ダメなら言ってね(´・ω・`)

ttp://archer.s1.x-beat.com/cgi-bin/iconxb/20060109145234.zip

44 名前:33 投稿日:2006/01/11(水) 22:30:22 ID:HosDON9U
こんなに亀でコソーリ続き・・・


なんだかジッと見られているのは居心地が悪い・・・、プリーストはそう感じていた。
そもそも今日はついてない。
午前にはテロがあり、しかもその犯人かと疑われて騎士団に連れて行かれかけた。予定が大幅に遅れてゲフェンダンジョンにつくと、地下
二階に下りるところでハンターフライ二匹に絡まれるし、地下二階についてすぐ魔剣だった。
その時点で今日は帰っておくべきだったのだ。
さらにしばらくすると今度は魔剣に切られかけている人がいるので何とか注意を引いて飛ぶつもりだったけど、失敗して少し切られた。
それで飛んだ先にいたドラキュラには変なことされるし散々だった。
もう今日はもう帰ろう、帰ってお酒でも飲んでさっさと寝よう。
プリーストはそう決心すると、もらった白ポを一気に喉に流し込んだ。
そして少しこぼしてしまった液体を袖で拭うと、立ち上がった。
「ありがとう、助かった。それじゃあ」
目の前の騎士に向かって支援をかけ、そしてワープポータルを唱えた。
そのままポータルに乗ろうとしたところ、突然の浮遊感。
「送っていきますっ、まだなんだか足がふらふらしてますし」
プリーストは自分が騎士に横抱きに抱えられていることに気づいた。
「え、ちょ・・・」
プリーストは何かを言おうとしたが、その前に騎士がポータルに乗った。
次の瞬間にはプロンテラに着いていた。
幸い、プリーストはメモを清算広場ではなく、自分の宿の前に取っていたので人はいなかった。
「えっと、家はどこですか?お送りします」
どこまでも元気のよい騎士にプリーストは軽くめまいを覚えた。
「もう大丈夫だから・・・、とりあえず降ろしてくれないかな」
「あ、はいっ」
元気のよい返事の後に丁寧にゆっくりとプリーストは地に降ろされた。
「わざわざここまでありがとう、宿はここだから・・・」
「あ、はい・・・」
「それじゃあね」
「はいっ、それでは〜」
騎士は元気よく手を振って走って去っていった。

自室に戻ったプリーストは大量に持っていた青石を全て机の上に放り、裂けたり血がついていたりする法衣の上着をベット脇の椅子にかけ、
そのまま棚から一本の酒のビンを取り出した。
聖職者らしからぬ無作法な行動で、プリーストにはあまり似合っていなかったが、構わずプリーストはビンに口をつけた。
そのまま一本飲みきると、プリーストは装備もつけたままベットに横になった。
「ふぅ・・・」
プリーストはしばらくぼんやりと天井を見ていたが、やがて瞳を閉じて意識を手放した。

(・・・熱い・・・)
プリーストは熱さと息苦しさに目を覚ました。
するとベットの周りには火、火、火。
一瞬プリーストは事態が理解できなかった。
そして火事ということを認識した瞬間、飛び起きた。
とりあえず上着を抱え、ポケットから青石を取り出そうとした、が、しかし青石は眠る前に机の上に放ってしまったことに気づく。
その机はすでに燃えてしまっている。
歩いて外に出ようにもベットとその周辺のわずかな場所以外は炎に包まれている。
「・・・今日はほんとに厄日かな・・・」
室内ではテレポートも使えない。
意を決して炎の中を突破しようとしたそのとき、突然炎に包まれている扉が蹴破られた。
プリーストは目を白黒させていると扉を蹴破って入ってきた乱入者、全身びしょびしょに濡れているシャツ姿の軽装だ、はプリーストを見
つけるとすごい勢いでプリーストに駆け寄った。
「あっ!いたっ!!早く逃げましょうっ!!」
乱入者、昼間ゲフェンダンジョンで会った騎士はプリーストを抱きかかえると、窓へ駆けた。
「え、ちょ、ここ二階・・・」
プリーストの困惑を他所に騎士は窓を蹴破って飛んだ。
一気に夜空が視界に広がるとプリーストは慌てて騎士にしがみついた。

45 名前:33 投稿日:2006/01/11(水) 22:31:34 ID:HosDON9U
騎士はそのままきれいに着地・・・はできず、植木がクッションになったが・・・見事に背中から落ちた。
それでもプリーストはしっかり腕の中にかばっている辺りが献身的だ。
プリーストは騎士の腕の中でしばらく呆然としていたが、騎士の呻き声を耳にすると我に返った。
「・・・大丈夫?」
「な、なんとか・・・、それより怪我はありませんかっ?」
「ん、ああ大丈夫、君が護ってくれたから」
そういうと騎士は肩から力が抜けた。
「騎士団の詰め所にいたら突然火事だって現場に狩り出されて、行ってみたら昼に貴方の泊まっているって言っていた宿だったもんで・・・、
しかも野次馬の中を探しても貴方の姿がなくって、もう焦りましたよっ。・・・でも、無事でよかったです!」
「うん、助かったよ、ありがとう。・・・とりあえず、ここから離れない?」
今にも火事で宿が倒壊しそうだったのでプリーストは提案してみた。
「あ、はいっ、そうですね、・・・」
「・・・どうしたの?」
「いやっ、その、えっとですね・・・」
そこまで言ったところでプリーストは騎士の足が通常曲がる方向とは反対に曲がっているのが目に入った。
「いやっ、そのっ、・・・やっぱり骨逝っちゃってますか・・・?」
恐る恐るといった感じで騎士は尋ねる。
「・・・ヒール!ヒール!ヒール!ヒール!ヒール!ヒール!キュアー!リカバリー!レックスディビーナ!リザレクション!!」
プリーストは騎士の腕の中から降りてそこまで一気に唱え、しばらく沈黙した。
そしてしばらく考えた後、おもむろに明らかに曲がったままの部分を握った。
「っぃぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ!!!」

幸い、その後は騎士の断末魔を聞きつけた他の騎士団員が駆けつけてくれたので事なきを得た。
プリーストは結局その晩は大聖堂に厄介になった。

翌日、プリーストが騎士を尋ねに行くと、通された部屋には見事にベットの上で片足を吊っている騎士の姿があった。
「あはははは・・・、と、とりあえずお見舞いありがとうございます」
「いや、自分のせいでごめんね。どのくらいで回復できるの?」
「えっと、一応杖を使えばいくらでも生活できるので今日の夕方までには家に帰れそうです。足が治るのは一月はかかりますが・・・」
騎士はなんだか照れながら言った。
「そう・・・、杖をついて生活するのは大変じゃない?」
「え、そりゃあまあ・・・、まあなんとかなりますよっ!」
「・・・よかったら、生活のお手伝いしようか?」
「えっ、いや、でも・・・」
「元をたどればその怪我も自分を助けたのが原因なんだし、うん、手伝うよ、・・・いらない?」
プリーストは少し不安そうにたずねると、騎士は勢いよく首を横に振った。
「そう、よかった」
その様子にプリーストは安心したように少し微笑んだ。
「それじゃあ夕方くらいにまた来るね」
そういうとプリーストは部屋から出て行った。

46 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/01/21(土) 16:43:36 ID:.PmW6nlA
>>30
プリ騎士、GJです!
騎士受け大好きなので、萌え死ぬところでした……!!

47 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/15(水) 02:59:18 ID:7Yqo7BJU
>>33様続きキテター!!!
ワーイヽ(´▽`)ノワーイ
プリさん健気だし騎士さん犬だし(ぁ
またまた続き楽しみにしてますっw

48 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/06(木) 02:49:04 ID:I4U1emsw
 宿の二人用の部屋。時は夜になったばかり。カーテンは閉められている。
 小さなランプが、同じベッドの上にいるプリーストとクルセイダーの横
顔を照らしていた。
 シングルのベッドは男二人が乗ると狭い。
 けれど、ダブルの部屋に止まるのは、いつもクルセイダーが良しとしな
いのだ。
 昨今、男二人でダブルを取っても大丈夫な宿は幾らでもあるのに、とプ
リーストは思っているがまだ口にしていない――真っ赤になったクルセイ
ダーに怒られるのをわかっているから。
 寝間着の前をはだけさせ、プリーストは相手の乳首を舐め、もう片方を
手で弄る。
 されてる側のクルセイダーは男同士のこういった行為にまだ不慣れだ。
体を硬くして、大人しくしている。
 わざと音を立てて舐っても、指で強くひねりあげても、クルセイダーの
反応は悪い。
 対して、プリーストの興奮度は確実に上がっていた。
「やべっ。もううずいてきた」
 後孔がクルセイダーを求めている。
 けれど、クルセイダーの下半身はまだ乗り気ではないようだ。
 布越しに触っても、まださほど硬くない。
 胸元への愛撫をそのままに、プリーストは手をクルセイダーのズボンの
中に滑りこませた。
 直接刺激をしても、クルセイダーは声一つあげない。
 それでも、己にこの行為を許しているのは、自分を好いてくれている証
拠だと、プリーストは信じている。
 クルセイダーは少し困った顔をしてこちらを見ている。その顔にあるの
はとまどいで、けして嫌悪ではない。
「お前ってむちゃくちゃ感度悪い?」
 上目使いでプリーストはクルセイダーを見上げた。
「なっ」
 驚愕と羞恥で顔を赤らめるクルセイダーをプリーストは初々しいと、そ
して愛しいと感じる。
「俺、それなりに経験あるし、結構上手いと思うんだけどなぁ」
と、プリーストは下肢に這わせていた手を引っ込める。そして一気にクル
セイダーのズボンを引き下ろした。
「しょうがない。不遜だが……」
「よせ、おい!」
 クルセイダーの静止の声などなんのその。プリーストは頭をクルセイ
ダーの股間に埋めた。
 次にクルセイダーが感じたのはぬらりとした感触。
 頭を寄せ、プリーストが舌でクルセイダーを刺激していく。
「ぅ、あ……」
 すっぽりと口内に収められて、やっとうめき声がクルセイダーの口から
漏れた。
 プリーストが満足げに目を細める。
 口と手で、プリーストは愛しい人に愛撫を繰り返す。時間をかけて丹念
に、丹念に。と同時に、彼は自分で自分の秘孔を解す。
 ぴちゃぴちゃぐちゅぐちゅと濡れる音さえ、プリーストにとっては良い
刺激になった。
 既に理性の鎖などすり切れている。
 我慢も限界だ。
「あー、もう限界! さっさとやるぞ」
 そういうと、クルセイダーにまたがり、そこそこ硬くなった彼の先に己
の後孔を押し当てる。
 ゆっくりと体を沈める自分の腰を怖々と支えるクルセイダーの腕が、嬉
しかった。
「ん……、良いよ。支えるよりも、引き寄せて」
 そう訴えると、クルセイダーは眉根を寄せた。しかし視線で促せば、腰
を掴んで一気に引き下ろしてくれた。
 解れた内部は易々とクルセイダーを全て飲み込む。
 衝撃に合わせて、プリーストがクルセイダーを締め付ける。相手の体が
微かに震えた。クルセイダーが返したそのわずかな反応が堪らなく嬉しい。
 キスをねだれば、クルセイダーは実直にキスをしてくれる。プリースト
への愛撫が少ないのは、男女関係なく性交渉の経験がほとんどないからだ
ろう。
 高ぶった己を引き締まった下腹部に擦りつけながら、プリーストは腰を
振る。
 何度も何度も何度も……。
 自分の快感を求めるとともに、相手をイかせようと。


 ランプの油は随分と減っていた。
 もう、深夜というより夜明け前に近い。
 プリーストはクルセイダーの顔にがしと両の手を添えた。
「お前、VIT型でも感度悪すぎ! もうちょっとなんとかしろよ」
 内股をとろりと流れる精液は、ついさっき、やっと一回イったクルセイ
ダーのものだ。
 プリーストの言い分に、クルセイダーは困り顔だ。そもそもVIT型という
のは関係あるのだろうか?
「なんとかって……。別にお前が嫌いなわけじゃない。これは体質だ。ど
うにもできん。相手が女でもお前でも変わらないんだ」
 やれるもんなら、やってみろ。と返したところ、
 プリーストはにんまりと笑った。
「そうか、そうか。その言葉後悔するなよ」
 後日、あるとあらゆる怪しげな薬を試されることになることを、クルセ
イダーはまだ知らない。

END

49 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/16(日) 00:33:41 ID:bZX6AuOc
クルセキターーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

ありがとございます!!
怪しげな薬編楽しみです!!ハァハァ

50 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/17(月) 23:09:59 ID:scj7xAhY
うは…襲い受けプリ様萌え…!!
偶に覗いてみるものですね。
ごちです(-人-)
激しく薬編希望です(*´Д`*)ノ
リードしまくりなプリ様が翻弄されるのも見て見たいですがw

51 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/26(水) 10:17:50 ID:7aTg/tyo
久しぶりに覗いたら、新作投下されてますね・・・!

前スレでローグ×バードやらアサ×シフ書いてた者です
こっちの利用状況不明だったので、あぷろだ様の方にお話投下させて頂きました
次回何か電波受信したらこっちに書かせて頂きますね

52 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/01(月) 23:38:58 ID:hSKm1fv6
こっちも見てますよ、と自己主張してみる

ここの人はあぷろだの人より大人しいのかね
こっちもエロ無しスレも賑わうといいな

53 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/08(月) 01:11:37 ID:aNxWhEtk
 薄暗い部屋の中、ねっとりとした香(こう)の匂いが鼻をつく。
 クルセイダーは、自分の躰の異常に気付いて恋人の顔を見た。
「これは……?」
 恋人のプリーストが妖艶な笑みを浮かべる。クルセイダーの手からアル
コールのグラスを奪い、ベッド脇の机の上に置いた。
「ん、特別製の香と特別の酒。さすがにお前でもやばくなってきただ
ろ?」
 そしてこれが、とプリーストは小瓶を取り出した。
「特別製の薬……。どうにかしろと言ったのはお前なんだから文句言うな
よ?」
 言いながら、彼は小瓶をクルセイダーの肌にむけて傾けた。
 はだけたシャツを少し濡らしながら、粘性のある液体がクルセイダーの
胸から下半身にかけて流れ落ちる。
プリーストがマッサージをするように、丁寧にその液体を肌に広げて塗
り込めた。香も、酒も、薬も、全て媚薬的、精力剤的作用を持っているも
のだ。
 クルセイダーは性的興奮がしにくい上に、薬も効きにくい体質だ。今日
の前にも数回試した軽い薬は全て失敗に終わった。
 だから今日こそはと、とっときの物を準備した次第である。
 息を荒げ始めたクルセイダーに、プリーストはにんまりと笑った。
「熱い?」
と問えば、クルセイダーはおずおずと頷く。
 その反応にプリーストはますます笑みを深める。シャツを脱がせ、自分
も服を全て脱ぎ捨てた。
 肌を合わせれば、相手の体温がいつもより高いことがはっきりとわかっ
た。
「キスしよ……」
 言い終わるか終わらぬかのうちに、プリーストはクルセイダーと唇を重
ねた。
 先程呑ませたアルコールの味がする。
 ゆるりと舌を絡めれば、クルセイダーの口から甘い吐息が漏れる。
 いつもはない反応に、プリーストは満足する。
 ちゅっと、音を立てて唇を離し、プリーストは戸惑っている恋人に囁い
た。
「我慢する必要はないからな。好きなように動けよ?」
 それにクルセイダーは顔を顰める。
「しかし……」
「しかしもへちまもない。俺がその方が嬉しいんだよ!」
 それでもクルセイダーは納得していない様子である。
「何か言いたい事があるなら言えよ。
 俺みたいな淫乱は抱きたくないでも良いから」
「それは違う!」
 自嘲気味のプリーストの呟きに、クルセイダーは大きく首を横に振った。
「そうじゃなくて……。
 手加減できずにお前を傷つけたらと思うと怖いんだ」
 ふっ、とプリーストは小さく鼻で笑う。
「俺はそんなに柔じゃない。
 だから好きなだけ俺を食え」
 ぴん、と乳首を指で弾かれて、クルセイダーは躰を震わせた。甘いうず
きに頭がどうかなってしまいそうである。
「こっちは十分臨戦態勢だな」
 そそり立つクルセイダーを、プリーストがうっとりとした目で見つめる
――普段は手や口で十分に愛撫しなければ全然反応しないのだ。
 恍惚とした様子のプリーストに対して、クルセイダーは理性をつなぎ止
めておく事に必死であった。
 プリーストがクルセイダーの剛直に唇を寄せる。
 それだけで、クルセイダーは音を上げた。
「ダメだ、出……」
「莫迦、んな勿体ない事をするな」
 プリーストはぎゅっと根元を片手で戒める。もう片方の手でクルセイ
ダーの手をとり舌を這わせた。しっかりと濡らしてから、恋人の指を自分
の秘所へと導く。
「ちゃんと俺の中で出せ。わかったな?」
「……わかったから、手を離してくれ」
「今日はお前がやってくれるよな? ここを解すのも」
 言われてクルセイダーはこくこくと頷いた。元より、いきなり突っ込も
うとは思ってもいない。
 性器の戒めを解かれ、クルセイダーはほうと溜息をつく。しかし、躰の
中で暴れる熱は、未だ彼自身を追い立てている。
 ベッドの上で仰向けになっているプリーストに、クルセイダーは覆い被
さる。
 指で恋人の中を探りながら、なめらかな肌に唇を落とした。
「んっ」
 素直な反応をプリーストが返すたびに、クルセイダーの熱は更に高まる。
 堪らず、少々強引に指を増やした。
「っ、そこ!」
 瞳からこぼれ落ちた涙を舐めとりながら、クルセイダーは請われるまま
に、プリーストの中をなで上げた。
 びくびくを躰を震わせて、プリーストが高い声を上げる。
 ぷくんと立ち上がった胸の突起を啄めば、プリーストは嬉しそうに微笑
んだ。
「お前のここ、すっかりがちがちだ」
 クルセイダーの高ぶりに手を添え、彼は次を強請る。
「良いよ。思いっきり突いて」
 劣情に煽られて、クルセイダーは堪らず、素早く指を引き抜いて己を恋
人の秘所に押し当てた。
 プリーストに誘われるままに、己の中に滾る熱に浮かされるままに、彼
の中に押し入る。
「くっ……」
 強い締め付けに、思わずうめき声が漏れる。しかし、情欲は収まらない。
 背筋が快感でぞくぞくして堪らない。
 全てをプリーストの中に納めたら、気持ち良さで頭がくらくらした。
 いつも以上に強く感じる快感に、理性のタガはすっかり外れてしまって
いた。
 プリーストの腰を両の手でがちりと固定し、クルセイダーは躰を大きく
グラインドさせる。我を忘れそうな快感の中で、かろうじて、以前教えら
れたプリーストの良い所を擦りあげることだけは、なんとかできた。
「あぁん! ひゃっ……」
 プリーストの喉から甲高い愉悦に濡れた叫びが零れる。
 クルセイダーの動きに合わせて漏れる喘ぎに、まるで楽器を弾いている
かのような錯覚を覚える。
 堪らず自分の熱を相手の体内にぶちまければ、プリーストもそれに合わ
せて吐精する。
 射精しても、クルセイダーの躰の中に淀む熱は収まらなかった。むしろ
悪化していた。
 ひくひくと痙攣する入り口に誘われるように、彼は再び腰を進める。
 プリーストがそれに応えた。両の足をクルセイダーの腰に絡め、より深
くなるように導く。ぎゅうと中を意図的に締め上げて、クルセイダーを煽
った。
 もっと、と声ならぬ声で相手を求める。
 互いの心臓は全速力で走ったかのようにどくどくと脈打っている。
 部屋の外の事も、同じ空の下に住まう他人の事も、やってくるであろう
明日の事も全て忘れて、ただお互いを求めた。

 激しい行為が終わったのは、東の空が白々と明るくなる頃だった。
 二人の躰はすっかり体液で汚れている。重い躰を支え合うようにして二
人でバスルームに入った。そこでもう一度の愛の語らいをすませて、二人
はシーツを代えたベッドの上に横たわった。
 媚薬入りの香の匂いは全然感じられない。
 換気のために窓を開ければ、夜明け前の冷気が忍び込んできた。
「寒い」
と、すり寄るプリーストの躰をしっかりと抱きしめながらクルセイダーは
瞳を閉じる。
 躰も頭もすっかり疲れきっている。満足そうな恋人の姿に安堵し、幸せ
を感じるのが精一杯だ。
 まだまだ受難が続くであろうことに、彼はまだ気付いていない。


END


 48の感想をありがとうございます。
 書いた当時は薬編は想定していなかったのですが、感想を頂いた喜びの
余り書いてしまいました。
 今回も少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。

54 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/10(水) 20:30:39 ID:nmHHMmiw
GJ!
なんだかんだで嫌がってないクルセに萌えw
しかし、どこからそんなアヤシイ薬仕入れてきてるんだろうねぇ。
仕入れ先のケミが実験と称してプリに一服もってヤっちゃって、それに嫉妬して自分から激しくコトに及ぶクルセなんてのもいいなぁと妄想してみたり。

55 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/17(水) 22:35:40 ID:0cEygnoA
薬編キター!!
またもやご馳走様です(*ノノ)プリさん萌える…
クルセさんはやっぱり、翌日動けないプリさんの看病をさせられるのかなー
とか、怒った他の部屋の住人さんにプリさんが…!とか、
プリさんの自慰見てーとか色々妄想(´ω`)

56 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/10(土) 01:14:50 ID:qWUvr.XM
----------------------------------------------------------
このスレを見てはじめて小説を書きました。
至らない点ばかりでお目汚しなものですが御覧くだされ。

<脳内妄想設定>

戒兎
殴りハイアコ
csm:iu63s0q20k
経験は薄いけれど
Hへの憧れと興味は人一倍強いムッツリくん。
人に流されやすいタイプ。欲望忠実型・・・?

クライン
鷹師
csm:j30313g0r1j10k
ちょっとサドッ毛がある明るいエロ。

クライン視点で書いてみました。
----------------------------------------------------------

部屋の灯りがゆらゆらと揺らいでいる。
此処はコモドの安宿。
開かれた窓から潮風がゆるやかに流れ込んできていた。
「風が出てきたから閉めるぞ」
そう言って窓を閉めるために彼がこちらに近づいてくる。
窓際で座っていた僕の間近に甘い香りが漂う。
見上げると彼の口元には生クリームがついていた。
「戒兎、またケーキ食べてたでしょ、太るよ?」
彼は一瞬戸惑ったが、優しく微笑んで
「心配してくれてアリガトな」
「でも大丈夫、それなりに動いてるからさ」
そう言いながら窓を閉める。
潮風を塞き止めた窓から差し込む月光に、
彼の銀髪がキラキラと輝いて揺れている。
普通なら見惚れてしまうところだが、
口元の白いクリームがそれを台無しにしていた。
そして彼は僕をみつめながら、
「それにしても、なんでわかったんだ?ケーキ食べてたって」
っと、先程の戸惑いを生んだ疑問を口にした。
彼は気づいてないらしい。口元のクリームに。
僕はおもむろに立ち上がると、彼の口元のクリームを舌で掬い取るように舐め取った。
「!?」
彼は突然の行動に驚きながら、赤面する。
生クリームをつけていた粗相に対する赤面なのか、
僕の行動に対した赤面なのかはわからないが。
いや、きっと後者だろう。
なぜなら彼の熱い楔が服の上からでもわかるほどそそり立っていたからだ。
僕はそのまま彼に密着して、服の上から楔をさすりあげる。
するとたちまち彼の息遣いが荒くなり、手の動きに合わせて腰を動かしはじめた。
楔はさらに熱く脈を打ち始め、欲望を解き放つ直前まで昂ぶっている。
そこで僕は楔の根元を握り欲望を塞き止めた。
「な、なんで止めるの・・・?」
彼は欲望を解き放ちたくてしかたないのか、腰をさらに激しく動かそうとする。
でも、僕が抑えてる限りそれはかなわない。
「戒兎、イキたい?気持ちよくなりたい?だったら、続きはベッドでね♪」
僕のこのセリフを聞き取ると、彼は僕をベッドに押し倒した。

----------------------------------------------------------
って職業とかの設定皆無・・・。
俺ってかなりTOMかも。。。
皆様、批評カマーン!(もうヤケだy(ry
批判ばっかだろうな・・・。

57 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/16(金) 20:52:12 ID:dIyLu1iw
上がってきてるのでだめときます。

58 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/23(金) 23:48:04 ID:d6Qo0ViY
|ω・)<酔っ払いなプリ騎士投下していきますよ、と

59 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/23(金) 23:48:42 ID:d6Qo0ViY
ずるり、ずるりと、重い物を引きずるような音を立てて、男騎士が歩いていた。
平らな板張りの、宿の廊下なのだが、酒が回ったのか、少々足取りがおぼつかない。
いや、一番の原因は別にあるのだが。
「俺も、結構飲んだんだけど……」
聞いてるか、と騎士が訊ねるのは、
背中に背負った大荷物――焦げ茶の髪を無造作に束ねた、男プリーストである。
こちらは相当に酔っているらしく、体重を完全に騎士に預けている。
それでも騎士の声は聞こえたのか、
プリーストは焦げ茶の髪を揺らし、幸せそうな顔を騎士に向けた。
「うん、俺も愛してる」
「お前は何と会話してるんだ!」
思わず怒鳴りつけた騎士だが、プリーストに堪えた様子はない。
「そんな大声で言わなくても分かってるって」
「どうだか……」
「お前も俺を愛してるんだろ?」
「ちっとも分かってねえ!」
どうしようもない酔っ払いに、騎士は溜息を吐く。
「ハイペースで飲んでると思ったらこれかよ……」
げんなりした顔をしつつも、背負ったプリーストを投げ出さないのは、
騎士がお人好しなのか、それともプリーストが言うように「愛してる」からなのか。

60 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/23(金) 23:49:27 ID:d6Qo0ViY
彼らの部屋の前まで来ると、騎士はプリーストを背負ったまま、片手で扉の鍵を開けた。
部屋に入って、後ろ手に扉を閉めると、騎士は寝台に向かってプリーストを引きずっていった。
「ほら、着いたぞ」
相変わらず体重を任せたままのプリーストを、騎士は寝台の上に横たわらせようとした。
が、思いっきり背後から抱きしめられた。
「うおっ!」
バランスを崩した騎士は、プリーストと共に寝台の上に倒れ込んだ。
起き上がろうとするものの、騎士の上には、
半ば夢の世界に旅立っているプリーストが圧し掛かっていて、思うように動けなかった。
「……重いんすけど」
束ねた焦げ茶の髪を、少々強く引っ張りながら騎士が言えば、プリーストはんー、とうめく。
「俺は重くない」
「そりゃお前が乗ってるんだから」
「違うね」
そう言ったプリーストが、がばっと跳ね起きた。
今なら動けたはずなのだが、驚いてしまった騎士は、一瞬起き上がる事を忘れた。
それが不運に繋がるとも知らずに。
ぴと、とプリーストは騎士の上体に――正確には、上体を覆っている鎧に手を乗せた。
「こんな鎧着てるから重いんだ。よし脱がせてやろう」
「それは関係な……って待て、本気かお前!?」
言うや否や、鎧のベルトを外しに掛かるプリーストに、騎士が慌てて声をあげた。

61 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/23(金) 23:50:52 ID:d6Qo0ViY
けれどプリーストは手を止めようとはしない。
どころか、手早く脱がせてしまった鎧を寝台の下に置くと、騎士のアンダーシャツの中に、手を滑り込ませた。
「馬鹿、何してんだ!」
「暑そうだなーと思って」
「暑くねえ……っ!」
無遠慮な手を、騎士は払おうとするのだが、皮膚の上を這い上がってくる感触に、思わず息を呑んだ。
「肌、熱いな」
プリーストの手が、心臓の真上で止まる。
彼の手の下で起こる、ドクドクという脈動が普段より大きいのは、果たして酒のためだけか。
正直、祈りによる支援を得意とするプリーストに、騎士は腕力で負けるつもりは無かった。
なのに、程良くアルコールの回った体には、上手く力が入らず、
結局プリーストの手を掴むだけの動きしか、騎士には出来なかった。
掴んだ手からも、自らの鼓動が伝わってくる。
プリーストの鼓動と自分の鼓動がひとつになるような感覚に、
騎士は別の行為を連想し、気恥ずかしさに顔を歪めた。
「手、離せってば」
身を捩り、プリーストを振り払おうとするが、
気付いた時には、プリーストが反対の手で騎士のズボンの金具を外し始めていた。
「待て、それは本当に待てっ!」
騎士の声を意図的に無視し、プリーストは騎士のズボンと下着を降ろすと、おもむろにそこに顔を埋めた。
「いっ……!」
性器の先端が、湿った粘膜に包み込まれた感触に、騎士はぎゅっと目を瞑った。
熱っぽいプリーストの舌が、騎士の固くなった箇所の裏側を、くすぐるようになぞり上げる。
酔いのせいか、普段よりも敏感になった体は、確実に性感を外へ示している。
肌を舐めるような熱が、プリーストの手の下に集まり、小さく尖るのが分かる。
軽く唇で締め付けられるだけで、騎士の性器はビクビクと震えた。
騎士の反応を楽しむように、プリーストは舌先をうごめかす。
プリーストの手の下で、騎士の鼓動は段々激しくなってくる。
振り払おうともがいていた騎士の手は、いつの間にか、プリーストの手に縋りつく形になっていた。
左胸に添えられたままの手を、緩やかに動かされるだけで、騎士の喉が切なげに鳴る。
「や、べっ……馬鹿、離せっ!」
大した刺激も与えられていないというのに、
既に限界を感じた騎士は、慌ててプリーストを引き剥がそうとした。
しかし、プリーストは顔を上げるどころか、口の中にあるものの先端に、強く吸い付いた。
「……く、うっ!」
導かれるように――というか、半ば引きずられて――、
体内で疼いていた熱を、騎士はプリーストの口の中に吐き出した。

62 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/23(金) 23:51:33 ID:d6Qo0ViY
意識が飛びそうな感覚が収まると、今度は酔いと疲労、
ついでにあーやっちゃったよという後悔で、騎士の頭はがんがんと痛んだ。
気だるそうに目を細めながら、騎士はプリーストを掴んでいた手を離し、額の汗を拭った。
その手の影に、プリーストの顔が見える。
「お前……本当は酔ってねえだろ……」
ぐったりした様子で騎士が呟くと、プリーストは軽く首を傾げて見せた。
目が笑っているのを見れば、言葉など無くても、答えは分かる。
睨むような顔をする騎士の前で、
プリーストは平然とした顔をして、口の中に残る精液を指にまとわり付かせていた。
それが意味することに気付くと、騎士は慌てて目を開いた。
「馬鹿、もうこれ以上やんねーよ!」
「えー良いじゃん」
「良くねえ!」
今度こそ逃げようとした騎士だが、プリーストは素早い動きで彼の足を抱え込んだ。
「だってこれだけじゃ中途半端っしょ」
言いながら、プリーストは白く汚れた指を、騎士の性器の更に奥へとあてる。
「だっ、馬鹿、ざけんな、てめーなんか絶交だ!」
「そうおっしゃらずに」
「嫌なんだって!」
悲鳴のような声を騎士が上げた。
どうやら本気で嫌がってるらしい、と察したプリーストは、
仕方ないといった様子で、騎士の体を離した。
叫んだせいか、更に頭痛が酷くなった騎士は、大きく息をつきながら、目元を腕で覆った。
「……嫌、なんだよ」
「わーったわーった、もうしないから泣くな」
「泣いてねえし分かってねえ!」
腕を払って騎士が叫ぶ。
俺はなあ、と大きく叫んでから、軽く息を整えると、今度は呟くように続けた。
「勢いとか、ぐだぐだで流されてやるの、絶対嫌なんだよ」
じっと騎士を見つめていたプリーストが、僅かに目を細め、困ったような顔をした。
「……あーと、それはつまり、ちゃんと承諾とってやる分にはオッケー、て事?」
プリーストが訊ねると、騎士はまた腕で顔を覆った。
「言いたくねえんだから聞きなおすな」
ぼそぼそと呟く騎士の顔が赤いのは、間違いなくアルコールのためだけではない。
参ったねえ、とプリーストは呟くと、ひとつ息を吐き、騎士の耳の傍へ顔を近づけた。
熱い息がかかる感触に、騎士が小さく震えた。
まだ目を覆ったままの騎士を見つめながら、プリーストは優しい声で囁いた。
「させて?」
プリーストが囁いてから数十秒、騎士はまるで動こうとしなかった。
が、やがて目元から腕をどかすと、少しだけプリーストのほうに顔を向けた。
「……させてやる」
騎士の答えに、どーも、とプリーストは笑いかけた。

63 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/02(日) 11:49:20 ID:jyjLmUbk
エロしか無いのでそう言うのが嫌な人は読み飛ばして。(多分)悪漢×デコモンク

--------------

跪いたソイツの、短い前髪を掴んで上に向かせる。
俺は片手でズボンのジッパーを下ろし既に勃起したモノをソイツの口元に運ぶと
ソイツは徐にそれを口に含む

「んッ…ぐ、ゥ、…」
「けっ…神に仕える修道僧サマってのは人のチ○ポ喜んで咥える淫乱なのかィ?」

俺は髪を掴んだまま乱暴に腰を振りながらそう言うと、ソイツは羞恥に頬を真っ赤にさせる。
それでもその動きを追いながらソイツは舌先で舐めるようにしてきたり、時折吸うような動作を見せる。
と、気づけばソイツの下半身の股間辺り、ズボンを下から押し上げてるモノがあるのに気づく
俺が足でその辺りを踏んでやるとソイツはくぐもった様な悲鳴を上げた

「アぁ?けっけッ…お前ェ、咥えておっ勃てるってどんな変態だ?」
「ち、が、ぁ、…ふッ…んくッ、…」

ソイツが何か言おうとしたが俺が腰を突き入れるとむせ返るようになりながらも
目に涙を浮かべて必至でソレを咥えている。
もう少し楽しんでいたいところだったが
流石にそろそろ限界だった。

「オラ、イくぜッ!」

俺はソイツの口から引き抜いたのと同時にソイツの額にぶっかけてやった。
広い額を伝って精液が零れていく。
イった時に足に力を込めた所為か、ソイツも背をビクリとさせて、ズボンに大きな染みを作っていた。

「ひ…ッ…ァ、あァ…は──」

ソイツは目の前にある俺のモノを放心した様にただぼんやりと見つめるだけだった

64 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/02(日) 16:24:12 ID:TLZ7DI7c
>>63
顔射というか額射というかデコ射というかともかくハァハァハァハァ(*´Д`)

65 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/10(月) 19:34:15 ID:r0iYz0jI
某生体スレ読んでて電波受信につきコソコソと妄想垂れ流し。
エロ薄いです。

66 名前:エレメス.1 投稿日:2006/07/10(月) 19:36:08 ID:r0iYz0jI
いつものようにハワードに抱かれ、うとうとと浅い眠りの中を漂う。
傍らでハワードが俺のカタールを研いでいる音がする。
本来ならその手は武器を鍛つ為にあるというのに、「ここ」ではただただ殺戮する為に武器を握る

だけ。
情事の後、俺が微睡んでいる間に、奴がカタールの手入れをしてくれるようになったのはいつから

だったろうか。
真剣に丁寧に刃を研ぎ上げ、握りの革を締め直す。
そんな時の奴の顔はひどく悲しげで。
時にはその無骨な顔を涙が伝っていたりして。
俺はハワードが声をかけてくるまで、背を向けて浅い眠りに身を任せることにしている。
「鍛治屋」の邪魔をせぬように。

今日は静かだな。
このところ毎日のように冒険者が侵入してきていたのだが。
けだるい体でふらふらしていると、風を裂く音が聞こえた。
ひょいと小部屋を覗くと、セイレンが剣を振り回している。
いつもの素振りではない。
型もなにもなく、ただ体を疲弊させるためだけのようにがむしゃらな動き。
それでも美しいといえる動きは、鍛練のなせる業か。
その手に握られているのは奴の愛剣ではなかった。
昨日殺した騎士の持ち物。
仲間の撤退時間を稼ぐ為にただ一人俺とセイレンの前に立ちはだかり、倒れた男。
どこか満足げな騎士の死に顔を見て、拳を握り締めていたセイレン。
自らの意思で仲間の為に戦い、死んでいった騎士。
殺戮を強いられ、死ぬことすらできないセイレン。
まぁ、荒れるのも無理はない、か。
「エレメス?」
ようやく俺に気づいたセイレンが、決まり悪げに剣を置いた。
「荒れてんなぁ、セイレン」
わざと挑発してみた。
普段なら眉を吊り上げながらも理路整然と反撃してくるのだが
「そうだな」
力無くつぶやいて自分の手のひらを見つめている。
こりゃ、重症だ。
「しんどいならマガレかカトリのやーらかい胸に顔埋めて泣いてこいや。
セシルは却下な。奴には埋めるほどの乳無いし」
そこはかとなく背後から殺気が飛んで来たような気がしたがキニシナイ。
「身体的特徴をあげつらうのはどうかと思うが」
こんな状況でも説教を忘れないあたり、つくづく真面目な奴だ。
「それに・・・男が女性の前で泣ける訳がなかろう」
やれやれ。
騎士様はプライドが高くて大変だ。
「んじゃ、泣かせてやるよ」
俺はにやりと笑ってぼろい簡易寝台にセイレンを押し倒した。

67 名前:エレメス.2 投稿日:2006/07/10(月) 19:37:44 ID:r0iYz0jI
「エレメス?」
状況が理解できないのか、怪訝な表情のセイレン。
本気で抵抗されると俺の力じゃ敵わないので、先手必勝とばかり唇を奪い、奴のモノに手を延ばす


口の中を蹂躙しつつ、指先を躍らせる。
色の技もアサシンの必須スキルだ。
そんじょそこらの娼婦には負けない自信がある。
まして、相手はお綺麗な騎士様だ。
みるみるうちに硬くなるモノと反比例して抵抗する力が抜けて行く。
「貴様っ、い・・・いきなり、なに、をすっ・・・くぁっ」
「言っただろ?泣かせてやるってさ」
くちゅくちゅといやらしい音をたてて扱いてやれば、堪えきれぬ嬌声があがる。
「ほらほら、我慢せずにいっちまえよ。」
先端に爪を立てながら強く擦り上げると、
「うあぁっ」
どくり、と白濁液が溢れた。
「ふふ、マガレとは最近ご無沙汰か?」
一度達してもなお硬いソレを弄びつつ囁く。
「うる、さいっ。はなせ!」
真っ赤になって怒鳴るセイレンだが、体からは力が抜けたままだ。
「そんな潤んだ目で凄まれてもそそるだけだぞ〜?」
今の俺はさぞかし悪人面をしているだろう。
こう、普段取り澄ましている騎士様を思いのままに弄ぶってのは燃えるねぇ。
邪魔くさい甲冑を引っ剥がし、奴のモノを咥えた。
「エレメス!?ちょ、まて、そんな・・・っうぅ」
袋から裏筋までじっくりとなめてやれば、奴の体がびくびくと跳ねる。
この初々しい反応からして、こーゆーコトされるのは初めてっぽいな。
カワイイじゃないか。
セイレンに聞かれたら爆裂BB食らいそうなことを考えつつ、わざと音をたててしゃぶる。
「やめ・・・もう」
切羽詰まった声。
顔を上げれば、潤みきった瞳から一筋涙が零れていた。
「やぁっと泣いたな」
身を起こして、涙をなめとる。
「これ、は、生理・・・的な現象、だっ」
「そういうことにしといてやるよ」
どこまでも意地を張るセイレンに苦笑する。
「ほら、吐き出しちまえよ・・・色んなものをさ」
優しく口づけながら、指先で追い込む。縋るように、腕が俺の背にまわされた。
ぎゅっと力がこもり、弛緩する。
ぽんぽんと頭をたたくと「子供扱いするな」と拗ねたような声。
語尾が震えているのには気が付かないふりをして。
「ちょいと休憩させろ」
背中合わせに座り直して、奴の背中にもたれかかる。
かすかな嗚咽が、やがて寝息にかわるまで、そうしていた。

「お疲れさま」
後始末して部屋を出ると、カップを手にしたセシルがいた。
「はい、いい加減喉が乾いたでしょ」
「お、ありがとな」
冷たい水には爽やかなレモンの香り。
視線で問えば
「さっき倒した奴が落としたのよ。自分の分のついでだけどね」
と手ぶらで微妙に目を逸らす。
相変わらず素直じゃない奴だ。
「ハワードもセイレンもだーいぶ参ってたみたい?」
二人とも不器用で、不本意極まりない「ここ」での殺戮の日々にただひたすら鬱屈していく。
女性陣のように素直に感情を出せればいいのだが、そこは「誇り」というモノが邪魔をする。
「まぁな。お前さんみたく、乱射してスッキリって性格してりゃよかったんだけどなー」
「それで体張って発散させてやってるわけ?お優しいこと」
じろり。
俺の言い方が気に障ったのか、視線と言葉に刺がある。
「そうそう、さっきはとってもとっても失礼な事言ってたね」
あ、ヤバイ。
ゆぅらりとセシルの体から怒気が立ちのぼる。
爆裂寸前。
それを止めたのは
「セシルの胸は形がよいから自信もちなさいな」
「うひゃぁっ」
ふに、と後ろからセシルの胸を揉むマーガレッタ。
この隙に俺はクローキング。
「離せー揉むなー」
じたばた暴れるセシルを楽しそうに拘束しながらマーガレッタは言った。
「ねぇ、エレメス。あなたはどうなのかしら?」
顔は笑っているのに、目が笑っていなかった。
「あの二人の鬱憤を受け止めて。でも、あなた自身は?」
俺は答えずその場を去った。

68 名前:エレメス.3 投稿日:2006/07/10(月) 19:41:24 ID:r0iYz0jI
侵入者を発見した。
幸い、俺1人しかこの場にはいない…スイッチを切り替える。
クローキングから不意をつく。
肉を裂く重い手応え。
驚愕の表情で倒れて行く敵。
体の奥底から湧き上がってくる歓喜。
物心ついたとき、いや生まれたその瞬間からたたき込まれてきた人殺しの技を思いのままにふるえ

る喜び。
距離をとり、姿を隠し、後衛をまた屠る。
殺し合い、これこそ俺が求めるもの。
射掛けられる矢、放たれる魔法。
この痛みさえ心地よい。
スナイパーの放った鷹が俺の胸を貫いた。
仮初めの死が訪れる。

水から浮き上がるように意識が戻った。
あれほど受けた傷も、今は跡形もない。
つくづく、便利な体だ。
何度でも何度でも殺し、殺されることができる。
「ここ」に来るのは鍛え抜かれた精鋭中の精鋭。
外界では滅多に戦えぬ極上の敵。
先ほどの殺し合いを思い返すと、ぞくぞくと昏い喜びが背筋を走り、かぁっと体の熱が上がる。
「機嫌、よさそうね」
おっとりとした声、カトリーヌか。
「何か用か?」
差し出されのはケーキとキャンディ。
「下の子たちに、とどけてくれる?」
「了解。」
「それと」
「ん?」
「他の人には、見せないでね?その顔」
キン、と澄んだ音を立てて現れた氷壁に映るのは血に飢えた殺人鬼。
「忠告感謝」
氷壁にもたれかかって火照った体を冷ます。
殺人鬼から暗殺者にスイッチを切り替える。
「お前さんは、俺の本性見ても何も言わないんだな」
「興味、ないもの」
カトリーヌが俺の頬を撫でる。
「あなただけが、2Fに行くことができて、あの子たちと、連絡をとることができる。
その事実だけあれば、いい」
でもね、と彼女は続けた
「他の人たちはね、気にすると思うの。だから、見せないで」
カトリーヌと別れ、鼻歌交じりに2Fへの隠し通路に向かう。
ここの通行権は、唯一「志願」した俺にのみ与えられた特権だ。
「なぁ、マガレ。俺は発散する必要なんて無いんだよ」
そう、俺は望んで「ここ」へ来た。
永遠の殺し合いを楽しむために。

69 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/10(月) 19:42:54 ID:r0iYz0jI
ぐは、メモ帖からコピペしたら改行がおかしなことにorz
お目汚し失礼しました〜。

70 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/11(火) 00:49:22 ID:EmKYJBp2
セシルの方になぜか萌えてしまった自分がもうよくわからない

が、ハワード・ガイル・セイレンの三角関係が生体っぽくてGJだ!

71 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/12(水) 00:52:00 ID:2VSGVGM2
……い、いつか…このスレに来てたらいつか誰かが生体スレから引張って書いてくれないかと…思って…。


書いてくれたという事実に感動した!!。・゚・(ノД`)・゚・。
そしてエレメスがステキでした…ありがとうございました(*ノノ

72 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/12(水) 19:04:05 ID:6lgXN3/o
仲よさげなDOPたちですなぁ。
生真面目なセイレン萌えw
しかし胸のやりとり知ってたってことはマガレもセシルも覗いてたのか・・・?
エレメスは知ってたっぽいけどセイレンはとんだ羞恥プr(ゲフゴフ

まぁ、ごちでしたw

73 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/21(金) 15:11:46 ID:t96qDhIo
ここでもつるぺたなセシルに一番萌えた俺負け組。
エレメスのダークヒーローっぽい雰囲気もいいね。

74 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/24(月) 23:07:20 ID:3PYlobrU
あー、普段絵描きで文章描いたこと無いんで(´・ω・`)でも見逃してやってくれ…
******************


 「それじゃあ俺は、一足お先に戻らせて貰いますね!」

笑顔で手を振って、俺の出したポータルに消えていくマジシャンの赤毛を見送ってから、
俺は大きく息を吸い込み、頭上に素早く気弾の数を揃える。

坦々と指弾で桃木とパピヨンを蹴散らしながら、
まだこの世界に来て日の浅い赤毛のマジの事をぼんやりと考えた。

ここでもう少し稼いで、少しはマシな装備を揃えてやろうかな。
甘やかすつもりは無いが、アイツは些か死に過ぎる…

呪文を唱える事に夢中になって、よく横たわるハメになるアイツは、
それでも楽しそうに
「今日は何処へ連れて行ってくれるんですか?」
なんて聞いてくるから、俺もすっかり奴のペースに引き込まれてしまう。

 …まぁ、たまには子守ってのも悪くはない、かな?
この世界の事をよく知らないが故に、結構な無茶をかましてくれるあいつが心配で。
つい世話を焼く俺を友人達は、子守も楽じゃないなと笑っていたっけ。

 そんなとりとめの無い思考をリアルに引き戻したのは、
けたたましいと表現するのが相応しい、赤ん坊の泣き声だった…。

それは俺にとってのもう一つのリアル。
そう、ここでこうしてモンスターを蹴散らしている俺ではなく、
言うなれば…

「中の人」の現実(リアル)ってヤツだ。

「って、まじかよ…随分早いな、まだ3時間位しか寝てないぜ?!」

どんどん音量を増して響くその泣き声に、
俺はミストレスの王冠から無造作にはみ出した金髪をかき上げて、
それから盛大なため息を一つついて。

 ……戦いの場から、しばし意識を切り離した。

75 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/24(月) 23:08:13 ID:3PYlobrU
席を立ったのは、ほんの数十秒程だったと思う。

因みにこの盛大な泣き声の持ち主は俺の子ではなく、
海外に仕事だという親戚から預けられた子で。
ほんの少し抱き上げてあやしてやれば
直ぐに泣き止んで寝付いてくれた。

「子守も2つ続くと、流石に疲れるなぁ…」

赤毛のマジが聞いたら、一緒にしないで下さいと怒るだろうか?
苦笑しながら席に付き、もう一度意識を戦場に戻す。

「って、ぅあっ…!待て待ておいっ………!!」

意識が戻った途端、俺の目に飛び込んで来たものは…
まぁその、8割がたお察し頂けては居るだろうが
冷たい地面に横たわる己の姿と、
俺の周りを取り囲む、大量の桃木共の姿だった………

レベル90越とはいえ、指弾モンクは丈夫に出来ていない。
ほんの数十秒とはいえ、意識を手放した自分が悪い。
しかしデスペナに凹む間もなく、俺は自分の身に起こっている出来事に驚愕する。
俺の視点からは桃木の陰になって見えなかった位置に、
この崑崙には居ない筈の、赤いそれ。

「…ペノメナ…?!ちくしょ、どっかの馬鹿が枝折りやがったのか!!」

無抵抗の俺に止めを刺したのはこいつに違いない。
だが、怒りが湧き上がるより先に、無造作に法衣の前から潜り込んで来た赤い触手に
俺は思考を寸断されるハメになった………。

「……っく、な、に………?!」

腹筋の上でのた打ち回り、鍛えられない下腹に這う、赤い滑りのあるそれ。
戦闘不能状態の身体にはまるで力が入らず、俺はされるがままだ。
弾力のある数本の触手が、脇腹をつたって下へと潜り込んでいく感触に思わず身震いした。

76 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/24(月) 23:08:59 ID:3PYlobrU
「ひぁ、ぅ……!…この、調子こいてんじゃ、ね…ぞ」

ゆっくりと、俺のそこに絡みつく触手。
その塗れた感触に締め上げられ、みっともない声をあげてしまった自分が恨めしい。
直接的な刺激にあっさりと首をもたげる自身に内心舌打ちをして
霞が掛かったようになる思考を何とかしようと首を振る。
首都まで死に戻ろうと、ようやく意識をまとめた時。

太股の付け根辺りのきわどい箇所を彷徨っていた触手が、最奥に潜り込んで来た。

「…………ぁ…!!!」

粘つく液体を何度も往復しながら内壁に塗り込められ、気が遠くなる。
こんな化け物に弄られて反応してしまう惨めさに、眼の奥が熱を持ってくる。
前立腺を強く内側から刺激されて、俺は我慢出来ずに達してしまった…。

「っふ、くぅ………ンんぅ……ッ!!!!」

みっともなく腰を揺らして、声を上げて。
情けないことこの上ないが、解放の瞬間は間違いなく快楽だ。

荒い息を吐き続けながら幾分冷えてきた頭で、ようやく俺は首都へと死に戻った。


 その後、無邪気な笑顔でもう一度崑崙行きを赤毛マジにリクエストされても、
素直に頷いてやれない俺が居た………。


******************
子守で離れて死にまでの件は実話www
ちょと悔しかったのでここにぶつけてみた。

スレ汚しスマソ。

77 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/26(水) 17:04:22 ID:hoyJ03uo
>>74〜76
ちょ
エロイ

78 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/31(月) 14:16:12 ID:HY79Nj6s
もんきゅ受が旬なのか?

79 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/09(水) 06:49:44 ID:iZ.6xWAA
33で書いてた者です。どうにも中途半端で放置してしまっているので、
一度最初から見直してUPロダの方へ投稿させていただこうかと思っています。
このような形で長期放置していたことにお詫びします、申し訳ありませんでした。

80 名前:Identity(前) 投稿日:2006/08/13(日) 03:19:08 ID:8aMq.ntk
昔のことなど覚えていない。


ただ数日前訪れた冒険者達が、女好きのアサシンの話をしていた。
借金を抱えて姿をくらました彼を、アサシンギルドの者が探しているらしかった。

「でさ、そいつの名前は――」

聖職者が続けた言葉の先を、エレメスは聞き取れなかった。愛刀[カタール]を取り落とす。酷い頭痛がして、喉の奥にきつい酸の塊がせり上がってくる。辛うじて飲み込んで、胸元を押さえた。
息があがる。苦しい。クローキングを維持するため意識を集中しようとしても、頭が混乱して、訳の分からない衝動に支配される。
耐えられなくなって床に膝を着いた。ぐ、と息を詰めて、震える手でカタールを握りなおす。
(駄目だ、集中しろ…暗殺者たる者常に冷静でなけれ、ば……)

(…あれ、エレメスだよな)
様子がおかしい。カタールを取り落としたのを見咎めて、ハワードは立ち止まった。
途端体が揺らいだのを見て、階段を飛び降りる。
「エレメスっ!」

呼ばれた気がして、振り向こうとして、眩暈がして俯いた。
視界の上半分が墨を流したようになっている。
「……!…」
声が聞こえる。すぐ傍に居る筈なのに、気配は遠のいて、何を言っているのか聞き取れない。

(もう随分前から行方が分からないらしい。放浪好きだったそうだから、いつかふらっと帰ってくるかもって言ってたっけ)
(女好きで有名だったんだよな。結構顔が良かったからモテたんだとか)
(でさ、そいつの名前は――)

彼らの会話が痛む頭に響く。
何がなんだか分からなくなって、エレメスは硬く目を閉じた。

――拙者は一体……誰…?

答えの出ない疑問が思考を埋め尽くす。どうしようもなく不安になって、鼻の奥がツンと痛くなる。

と、誰かが肩を掴んだ。強引に体を起こされて、大丈夫か、と問われた。この声はハワードだ。
答えようと思ったけれど、言葉を口にする前に突然抱き上げられた。
そこそこ重いつもりだった自分を軽々と横抱きにするあたり、意外に腕力はあるらしい。
触れ合う部分から布越しに伝わる体温に妙な安堵を覚えて、無意識に彼へ寄りかかる。相手はあのハワードなのだが、今はそんな事を気に掛けられる精神的余裕はなかった。
――自分が誰で、此処が何処で、何故、何のためにこの牢獄に閉じ込められなければならないのか。
答えが知りたくて、でも知ってしまうのが怖くて、少しでも気を抜けば涙が出てきそうだった。

エレメスの様子がおかしい。いや、おかしいなんてもんじゃない。マーガレッタに診せないと、と思ったが、それも違う気がする。
取り敢えず下がらせよう、と思って、歩けそうに思えないので抱き上げる。思ったより軽いな、と呟いて、あとは控え室へ走った。

彼の部屋は殺風景極まりなかった。きっと落ち着くには不向きだろうと考えて、自分の部屋に連れて行くことにした。
ソファに座らせて、体を起こそうとする、と、軽い抵抗を感じる。エレメスが腕を掴んでいた。
「…?エレメス」
力が抜けたように俯いていた彼が、顔を上げた。何か、縋るものを求めているような、頼りない瞳がハワードを見上げる。
「……ッ」
怯んだ。けれど同時に、酷く興奮した。欲に突き動かされて、エレメスを押し倒す。
「ハワー、ド…」
「……すまない、もう…だめだ」

どうにかなりそうだった。
不安に押し潰されそうだった。
何か、一時でもいい、支えてくれるものが必要だった。
今、傍に居るのは、ハワード。いけない、と思った。彼に縋ってはいけない、と。
でも、体は言うことを聞かない。自分をソファに下ろして立ち上がろうとする彼の腕を掴む。
そのことに自分で驚いて我に返ったが、それでも残る不安に、やはりヒトの温もりを求めてしまう。
――ああ、でも良かったのだ。セイレンやカトリーヌは傍に居てくれるだろうけど、今はそれだけでは足りない。セシルなら間違いなく放り投げられそうだ。マーガレッタは後のことが怖い。
ただ自分に覆い被さるハワードの背中に、そっと腕を回した。


*   *   *

はじめまして、お邪魔致します。
早速でなんですが某生体スレのハワード×エレメスです。
途切れ途切れで書いてたので変なところもありますが気にしたら負けだっorz

えろすは途中ですよ!ちょっと休憩してからまた続きを書こうと思います。
エレメス萌え同志が近所にいなくて自己補完MAX(´・ω・`)

81 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/17(木) 16:34:31 ID:oZ.DKU1M
>>80
自分もエレメス萌えなのでハァハァさせていただきました(*・ω・)

82 名前:BS×シーフ 投稿日:2006/10/22(日) 12:54:31 ID:MrJdKCTw
 プロンテラにて…
「いやーあっはっは。負けちゃった」
「何に負けたのか、どうして上半身裸でプロンテラ一周なのか聞きたくもねえ」
「いやね。ミス聖堂の本日のパンテーの色をだな…」
「聞きたくねえってーの!」
「もーやだこの子。反抗期?」
「あほか!」
 このバカBSにつかまったのが運のつき。
 黙ってれば美丈夫な部類。銀色の髪は綺麗に輝いてるし、背は高いし、肉付きも
良いし。営業スマイル抜群で世の女性方はこいつの口車に乗せられて、いらないも
のどうでも良いものを時価の数倍で購入しちゃうって寸法さ。
 俺はというもの、転職したてのシーフってわけで。シーフなくせにこいつのバカ
の後始末をするわけで、ミス聖堂に3時間説教を食らったわけで。
「お前いないと俺はダメさ加減、倍増だなー」
 ほんとは逆なんだ。
 俺はバカ(BSほどではない)だから、一人でいるのが怖いんだ。一人でいると
騙されて、踏みつけられちゃうほど心が弱くて。シーフになってアサシンになれば
そんなことないだろうって、安易な考えなくらいだから。
「さてとー。飯食って帰るとするかー」
「ん」
 プロンテラ随一の安くて大盛の食堂で、二人がつがつと食べています。
「あ、お前。こんな所に」
 嫌なヤツに声をかけられました。
「シーフになった…」
 言葉が続かないないのはきっと、フォークがぐっさりと手の甲に刺さっているせ
いでしょう。見てるこっちが痛いってーの。
「あ。ごめーん。太いからウィンナとまちがえちゃった」
 バカが反省の色無に、軽く言う。
「お前…」
「やる?俺強いよ?」
 バーサクPを取り出し、ヒドラ二枚刺しのツーハンドアクスをちらつかせると、
ナイトはぷいと出て行った。
「どーした。さっさと食え。おねーさんごめーん新しいフォーク持ってきて」
 気まずい周りを何のその。バカはがつがつ食い俺もがつがつ食った。

「あいつとなんかあったのか?」
「え?別に…」
 言いたくないってーの。特にお前には。
「お前顔に出すぎ」
「いいだろ」
「気になる」
「ほっとけ」
 といったら腕をぐ言って掴まれた。
「ほっとけないから聞いてるんだ」
「あいつに…騙されたんだよ」
「何された?」
「言いたくねーって」
「先に帰ってろ」
「もう遅いのにどこ行くんだ?」
「しみつ」
 そう言ってあいつは消えた。俺はどうしようか悩んで、先に帰る事にした。

 最近はそんなに思い出さなくなったな。
 あのバカに瀕死の状態で拾われた頃は、地獄だった。
 なぜ俺なんだよって答えが出るわけでもないのに悩んで、苦しんで。死んじゃお
うかなって思ったことがあったけど。
 だけどあのバカがバカなこと言うたびに。
 俺は救われた。生きているのって楽しいって思えるようになった。

「遅い」
「わりーわりー」
 傷だらけなのに気づいて、驚く。
「え?おい。どーしたんだよ?」
「ああ。あのナイトに因縁吹っかけてきた」
「ええ?。なにやってんだよ」
「しばらくプロンテラには寄り付かなだろう」
「は?!、って、お前むちゃくちゃ」
「そうか?。お前は俺のものだからな。そのお前を傷つけるやつは許せるわけ
ねーだろ?」
 バカに真直ぐに言われて、俺は黙り込む。
「お前無茶すんなよ…」
「え?心配してくれるのか?」
 嬉しそうに言うからなんかむかついて拳を頬にヒット。
「やーいへなちょこパンチー」
「んだよ!」
 ぐいっと腕を掴まれて、真剣な顔で見つめらた。こんな顔初めてで、戸惑う。
「俺、バカだけど。お前がいないとダメなんだ。だから一緒にいてくれ。この先
ずっとだ」
「お前ほんとバカだな。そんなこと言わなくたって…」
 言わなくたって何かなー?なんて、嫌な笑い方をする。
「うるさい。知るか!」
「もーかわいいなー」
 ぎゅっとっ抱きしめられてじたばたしても純戦闘Str型BSにかなうわけもな
く。
「な…ばか!はなせ!」
「やだ」
「可愛く言うなよ!気持ちわるい」
「気持ちわるいのか?」
 真剣に聞くなよ。
 ぽんぽんと背中を優しく叩かれて、子供をあやすように優しく抱きしめられる。
「お前。血の匂いする。戦闘職に喧嘩売るなんて」
「ほとんどナイトの血だけどなー。槍でよわっちーモンスターばっか相手にするや
つに俺はまけないぜ?」
「とりあえず、風呂はいってこいよ」
「お?久しぶりに一緒に入るか」
「ばか言うな!」
「なんだよー。シーフ試験で骨折したとき一緒に入ったじゃんか」
「いいっていってんのに無理に入ってきたんだろうが」
「キノコとりでずっこけて、利き腕折ったお前が悪い」
 ぐいっと、お姫様抱っこされるともうじたばたしてもかなうわけでもなく。
「俺さっき入ったからいいっての」
「だめ。認めません」
 だばーんって、ちょっとぬるい湯船に落とされる。
「服!服着たまま湯船におとすバカ…」
 少し泣いてる。
 バカが泣いてる?!
「おい?!」
「何で…お前があんなヤツに傷つけなれなきゃいけねーンだよ」
 もう直ぐ転生で、下手な戦闘職より強くて、バカばっかり言っては大笑いしてい
るバカが俺のことで泣いてるのか?!。しかもそのことで俺に八つ当たりなのか?!。
「泣くなよ。俺はお前がいてくれれば。ずっとそばにいてくれって言ってくれたから。
俺はそれでいいんだから」
「よくない!」
「なんで?」
 そういうとあいつはいきなり。頭をがしって抑えてキスしやがった。優しさもロマンもね
ぇから、前歯が当たって痛かった。
「な…なにすんだ!?」
「俺はねお前にいろいろしたいんだよ。そりゃーもーいろいろとね」
 いろいろの内容は聞きたくない。
「でもお前がそんなんじゃ出来ないじゃないか!。クズ野郎と一緒になっちまうじ
ゃないか」
 要するに。こいつは俺を抱きたいと。
「あーもう!わけわかんねぇ!」
 それ俺の台詞だし。
「俺バカなんだから。まどろっこしいの嫌いなんだよ!」
 泣きながら切れるバカを見て、俺は笑いがこみ上げてくる。
「笑うなよ!俺は何時も真剣なんだぞ!」
 ふてくされて言うなよ。
「俺。汚いよ?。何もしらねーでクズなナイトに引っかかっちゃったような。そん
なヤツなんだぜ?。それでもお前は…」
 言葉が続かなかったのは、あいつがキスで口をふさいだから。さっきとは違う、
優しくて蕩けそうな上手いやつ。
「かまうもんか」
 ペロッっと唇を舐めて、悪戯小僧のように笑う。目じりに涙があるけど。
「…優しくしろよな?」
「俺ちょーやさしーってお前知ってるだろ?」
 知らないし。
---------------------------------------------------
 こんなのでよろしかったら続きいりますか…?

83 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/10/22(日) 13:11:03 ID:guBOqTBE
>>82
続きプリーズ!!
シーフ君が可愛いっすね。
是非ともBS君と幸せになってほしいです。

84 名前:81 BS×シーフ(続き) 投稿日:2006/10/29(日) 07:49:53 ID:RVnhgMCo
 「もう…だめ。苦しいよ…」
 胡坐で偉そうに座るバカBSの上にシーフなり立ての俺は背中を向ける形で座っ
ていて、良いように翻弄されている。ちょっと寒い浴室で背中に伝わるバカの肌の
温度は、とても気持ちよくて…。
 手先がしびれるほどそこに血が集まっていて、息が詰まるほどの快感に何度も果
てそうになるのに、バカは手を止めては、俺の反応を楽しむ。
「ん?」
「いかせてくれよ…」
「じゃこっち向いて」
 くるりと体を動かされ真正面にバカの顔が入る。
「顔みたい」
「何いっ」
 言葉が詰まるほど強く握られて、ひくひくと腰が動く。
「あっ…」
 少しきつめだけど愛嬌もある瞳に俺の淫らな表情が見えるのが、なんとも恥ずか
しくて顔を背ける。
「はは。お前の顔見てるだけでいきそう」
 喋りすぎだバカ。
「しごかなくていいから俺のも握ってよ」
 言われるままに握ったら、良い子だねって言いやがった。
 できるだけ見ないように、していたのに。逃げ出したくなるほど大きくて、張り
も硬くて、両手で握ると先端からトロトロと粘りのある液が出てくる。

 気持ちよさそうに、目を閉じて俺にされるがままにするから。
 ちょっと、焦らされるのも限界だし。
 何も用意してないけど。どうにでもなれって…。

 肩に手を置いて、ゆっくりと腰を浮かす。
「おい?」
 あは。お前でも驚くんだ。
「無理すんなって」
「知るか、バカ」
「もーこんどは切れるし」
 良い子だから待ってろといって、脱衣所に置いてあるリュックから白ポーション
だすし。
「何もしないよりましだろ?」
 そういうと手のひらにどろっとした白い液体を乗せて、擦り合わせて暖かくする。
その手つきでさえやらしい。
 そしておいでおいでをして、俺を膝の上に乗せる。
「ひゃっ…」
 穴のあたりを撫でられた時、くすぐったさに変な声が出る。その声にあいつはく
すくす笑うし。
「俺のも塗ったほうが良いのか?」
「ん」
 不器用な手つきで、自分のに白ポーションを塗る。
「じゃ、いくぞ?。痛いとか言ってもとまらないかも…」
 腰を引かれぐっと下へおろされる。
「ひっ…」
 息が詰まる圧迫感。
「…キツイな。やっぱ…」
 少しずつゆっくりおろされる。なんとかくわえ込んだとき、俺はぐったりしてい
た。
「動かすな。まだ…。お前でかすぎ」
 痛みはあるけどそれでも、甘く感じるのは…。
 たまにしか見れないバカの真剣な顔が、目の前にあるからかかな。
「…動くぞ」
「ん…」
 ゆっくりと探るように突きあげられるたびに、甘ったるい声が漏れて、自分でも
それが恥ずかしくって。
「あは…お前可愛すぎ」
 うるさいと言う代わりに、キス。
 あいつはしっかりと俺の腰に腕を回すと、激しく腰を動かす。痛みと快感がごちゃ
混ぜになって…。腹の中に広がるあいつ印に、俺も果てた。
 ぽたぽたと涙が流れた。痛みのせいかはわからないけど。そんな顔見られたくな
かったのに。
「…そばにずっと居るからな」
 そう言ったらバカは笑って、涙をぬぐってくれた。

 そのあと。
 もう勘弁してくれって何回も言う羽目になってしまった。まあ…いいか。

 朝
 ドンドンドン…バキ
 バキ?バキって…?
 乱暴にドアを叩く音の後にといたが壊れるような音がした。
「壊れた」
「壊れたではなく、壊したというのですよ」
 そんな間抜けな会話が聞こえてくる。
「お…い起きろ…バカ」
「んーなんだ?さわが…」
 騒がしい理由に思い至ったバカは、がばっと起きる。
「しまった。ニヒトとフェリックと一緒に狩りに行く約束…」
「俺パス…たてねぇ…」
 ニヤニヤと嫌な笑いをして、バカはがしがしと頭を撫でる。
「二人とも起きて…」
 ハイプリースト ニヒトは言葉を詰まらせる。
「わぉ。大胆ネ。ハッスルしたの?」
 アルケミスト フェリックは無表情にそういう。怒ってるとかじゃなくて、も
とからそういうやつ。
 俺もバカも素っ裸。風呂場でいかされた後、散々ベッドでもしまくったからな。
「まったく」
「仕方ないネ。俺朝飯作る。台所借りる」
「僕も手伝いますよ。二人ともさっさと服着なさい」
 二人は何もなかったように出て行った。きっとニヤニヤしてるの違いない。
「余韻ぶち壊し」
 そういってバカは立ち上がり服を着る。
「大丈夫か?」
「無理。先行って玄関のドア治しとけ」
「は?」
「あいつらドア壊して入ってきた」
「だー。しょうがねえなあいつら」
 そういって部屋を出て行こうとして戻ってくる。
「おはよう。シュヤ」
「ん。おはよ。ゼル」
 軽いキスをしてあいつは出て行った。俺はだるくて、そのまま寝てしまったのは
言うまでもない。

 End

85 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/10/31(火) 00:00:21 ID:p28WHmi6
>>81
GJ!!
なんだか、可愛い二人ですな。
個人的にはケミさんの口調がツボだったりしますw

86 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/11/14(火) 17:18:41 ID:OAoPRaH6
「ちゃおー」
 溜まり場での恒例の挨拶をするわたし。
「……」
 返事が無い。 きっと狩りで疲れているんだろう。
 そっと隣に座る。 それだけで幸せだと思った。


 彼のお姉さんとわたしは同じギルドで、彼自身は最近この世界に降り立ったという。
 お姉さんにこの世界のことを教えてもらっていた彼は、あっという間にノービスから剣士になり、
あっという間にわたしと公平が組めるレベルになっていた。
 わたしが支援プリと言うこともあり、何度か一緒に狩りに行った。
 ペコにまたがり、颯爽と走る彼。
 いつしかわたしは彼のことが好きになった。

 じっーと彼の寝顔を見る。 長い睫毛。 銀色の髪。
 彼はこの木陰が好きならしく、いつもここに居た。
 きょろきょろ。 あたりを見回す。
 狩りのとき以外はアイアンケインをはずしている。
 ペコも騎士ギルドに返して、樹に寄りかかっている。

 誰も見てないよね? 確認すると、彼が起きないようにそっとキスをした。
 そっと唇を離す。
 何度、彼が昼寝している時を狙ってキスしただろう。
 告白する勇気は無い癖に。

「あ、ユン。ちゃお」
 目覚めたらしい彼がわたしに挨拶する。
「だいぶ疲れてたみたいだね、シルク君」
「うん…あーよく寝た」
 伸びをすると、彼はこっちを見た。
「どうしたの? ユン?」
「ん?」
「なんか顔が赤いなあって」
「…頬紅つけてるからだよ。 ほら」
 頬紅を落とす。 …彼に指摘されるぐらい赤かったのかなぁ?
「ほんとだ」
「でしょ?」
 彼への思いを悟られないように、注意しなくちゃ。
 気づかれて気まずい関係になるより、ただ隣に居られる関係で居たい。
「のど渇いたでしょ? はい」
 そう言うとかばんからリンゴジュースを差し出し、彼に手渡した。
「ありがと。 …またユンの握力でぎゅーっと握りつぶしてきたの?」
 くすっと、彼が笑う。
「失礼なっ、STR1のわたしがそんな事できるわけないでしょうっ」
「いや、いつも持ち歩いてるから。 ポリン飼ってる訳でもないのに」
「ん〜、なんとなく、かな。 実際ジュース美味しいし」
 こうやって、なんとなく隣に居られる関係で良い。
 そう願っていた。


 ある日。
「ユンちゃん」
「はい?」
 同じ溜まり場のブラックスミスさんに話しかけられた。
「製造支援お願いしたいんだけどいいかしら?」
「いいですよー」
 彼女のパーティーに入り、ブレッシングとグロリアをかける。
 カンカンカン…。
「よしっ、成功っ」
「おめでとうー」
 なんとなくアンジェラスをかけた。
「あはは、なんかめでたい感じだよね」
「うん…何作ったんですか?」
「強いアイスランス。 シルク君に頼まれたの。
 『貴女の作った武器が欲しいんです』って」
 ちくり。 胸が痛んだ。
「そうなんですか?」
「うん、まあお姉さんが監獄に行って、鋼鉄とか貰ってる関係上、親しくなったし、
属性武器って買うと高いしねぇ」
「そうですね」
 …名前が刻み込まれた武器。 いいな。
 わたしもプリーストじゃなくブラックスミスかアルケミストの道を選べばよかったかな。
 そうすれば、わたしの名前が入った物を彼にプレゼントできるのに。
「あっ、そうだ。 しばらく炭鉱に篭る事にしたから、この武器シルク君に渡しておいてくれる?」
「はい」
 そう言うと、ずっしりとしたそれを受け取った。
「また材料持ち込んでくれればいくらでも作るよって言っておいてね。 じゃ」

87 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/11/14(火) 17:19:32 ID:OAoPRaH6
 数日後。
 また彼はお気に入りの樹の下で寝ていた。
 キスをしようとして、なんとなく、やめた。
 その代わり、落ち葉を彼の体に降らせた。
「んあ…あ、ユン、ちゃお」
「ちゃお。 …こんなところで居眠りして風邪引いても知らないんだから」
「んー、なんとなくここが落ち着くんだ」
 なんとなく、判る。
 プロンテラ南の臨時広場の近くの一本の樹。
 雑踏の中、ここだけは静かに感じる。
「あっ、そうだ。 これ、預かり物」
 そう言うとわたしは、ブラックスミスさんに手渡された武器を彼に渡した。
「お。成功したんだ?」
「うん、材料持ち込んでくれればいくらでも作ってくれるって言ってたよ」
「属性武器は、大体彼女に頼んでるからなぁ」
 ちくり。 また胸が痛んだ。
『どうしていつも彼女に頼むの?』
 そう聞けたらよかったのに。
「さて。 これ持って西オークにでも行こう。
 じゃ」
「あ…わたしついていこうか?」
 その言葉もむなしく、彼はすたすたと立ち去って行った。

 それからと言うもの、彼は樹の下で見かけなくなった。
 溜まり場の人に聞くと、セージさんに属性付与してもらって、毎日西オークに向かってるらしい。
「ユンちゃんちゃおー」
「あ。 ちゃおー」
 溜まり場の騎士さんだ。
 なんとなくお姉さんっぽい彼女に、わたしはよく相談事をしていた。
 彼のことは、秘密だけど。
「どうしたの、暗い顔して?」
「ん〜…わたしって必要とされないのかな、って」
「どうして?
 支援プリ居なかったら、ダンジョンに行くのも大変だし、引く手あまたじゃないの?」
「…多くの誰かより、一人の人に必要とされたくて…」
「あー。 さてはユンちゃんにも誰か好きな人が出来たのかなー?」
 ウインクをしてわたしのほうを見る。
「赤くなってる。 …私の知ってる人?」
「…うん、シルク君」
「あー。 彼ねー」
 ふむふむ、と頷くと、
「好きって伝えないの?」
「…勇気が無くって」
「そっかー」
「さっきも、一人で西オーク村行っちゃって…」
「追いかけていけばよかったのに」
 俯いてしまう。
「…ま、頑張って。 何か聞きだしたいこととかあったら、何気なく彼に聞いとくよ?」
「はい…」


 数日後。
 またいつもの樹の下で居眠りしていた。
 久しぶりの寝顔。 そっと、キスをした。
「…?」
「!!」
 …キスしたことで彼が起きてしまったのだ。
 どうしよう、何て言えばいいんだろう。
「あっ…あの…その…」
 動揺してしまう。
「…ユン、アルデバランポタ持ってるっけ?」
「うん」
「じゃあ出して?」
 内心バクバクしながら、ワープポータルを開く。
「ユンもおいで」
 そう言うと彼はワープポータルに乗り、わたしもそれに続いた。

 時計塔から見て西の建物に入った。
 個室に二人っきりになるのは初めてだから、ドキドキしてしまう。
 ベッドの上にちょこんと座る。
「さっきの事なんだけど…」
 彼が背中を向けて話し始める。
「う、うん」
「―――最初から気づいてた」
「!!」
 えぇぇぇ…。
「いつ切り出そうか迷って、寝た振りしてたんだ」
 そう言うとわたしのことを優しく抱く。
 心臓がバクバク言ってる。
「それで…ユンの事好きになって、強くなりたいって思って…だからソロばかりしてたんだ」
「……」
 そうだったんだ。
「ユンにとって不足の無い男になりたくて…」
「シルク君は、ずっと不足じゃ無かったよ?」
「…強くなって、ユンを守りたかったんだ」
 そう言うとわたしの唇にキスをした。
 長い長いキス。 …ゆっくりと舌が入ってきた。
「あ…」
 ドキドキが止まらない。 わたしは夢でも見てるんじゃないだろうか?
 舌を絡める。 頭がおかしくなりそうだ。
「ユンの胸…ドキドキしてるね」
 彼の右手がわたしの左胸を触る。
「うん…」
 当たり前だ。 大好きな人にキスされたら誰だってドキドキするんじゃないかな。
 ゆっくと胸を撫でる。 その度に吐息が漏れる。
 同時にわたしの太ももを撫でる。
 ゾクゾク…っとした感覚が襲う。
 わたしの大事な部分にそっと触れた。
「ユンのここ…すごい濡れてる…」
「や…恥ずかしい…」
 あまりの恥ずかしさに眼をそらした。
 法衣を脱がずに、下着だけ剥ぎ取られた。
「ユンのここ、綺麗な色してるね」
 彼は、ゆっくりと指をそこにうずめた。
「あ…」
 誰も入ったことの無いそこ。 指が入ってる感覚が判った。
 動かしはじめる。 くちゅ…くちゅ…と音が立つ。
「…あっ…」
 顔をふるふるっと震わせた。
 激しさを増してゆく。
「あっ…ダメ…」
「…いっちゃう?」
「のかな…なんかわかんないけど…」
 感じたことの無い感覚が襲ってくる。
 トイレに行きたくなるような…ふわっとしてるような…。
「あっ…ダメ…ダメ…ああっ!」
 大きい波が襲う。 その感覚に、背中がびくっとした。
「っ…はぁ…はぁ…」
 彼に身をゆだねる。 お日様の匂いがした。
「ユン…あのさ、…その…」
「なぁに?」
 ゆっくりと顔を上げて彼を見る。
「…俺、我慢できないから…ユンの中に入りたい…」
「うん…いいよ」

 ベッドに寝転がる。
 甲冑をはずすと、ズボンを脱ぎ、天に向かってそそり立ったそれをわたしの入り口に押し当てる。
「ちょっとだけ腰を上げてくれる?」
「うん…」
 ゆっくりと彼が入ってきた。
「ん…ユンの中きつい…」
「痛いっ…」
 涙が零れそうになるのを耐えて、彼の進入を待った。
 奥まで入ったようだ。 …熱い。
「ユン…痛いだろうけど我慢して…」
「うん」
 彼の背中に手を回すと、ぎゅっと掴んだ。
 ゆっくり…ゆっくり動くそれ。
 痛みとともに、さっき感じたようなふわっとした感覚が襲ってくる。
「あっ…あっ…あっ…」
 背中に回した手がきつく彼の背中を掴む。
「ん…ユンの中熱い…」
「うん…シルク君のも…」
 何度も、何度も、彼が入ってくる。
「あ…すごくきつくなって…きた…」
「んっ」
「…ユン…出…る」
「うん…いいよ…」
「あっ、あっ…」
 熱いものがわたしの中に放出された。
「んっ…はぁ…はぁ…」
 体重をかけないようにして、彼がわたしに重なる。
 そおっと、彼の銀色の髪を撫でた。
「シルク君…」
「ん…?」
「大好き」
「俺も…ユンの事好きだよ」
 そう言うと、軽くキスをしてくれた。
 すごくすごく、幸せだと思った。
 大好きな人が、わたしの事好きだって言ってくれる。
 たったそれだけの事なのに。
 すごくすごく幸せなことなんだなあって思った。

end

88 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/11/14(火) 17:51:10 ID:aDRsfa02
ほのぼのとしていてほほえましいのだが、残念ながらスレ違いだ。
タイトルをしっかり確認した上で該当スレへ進む事。

89 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/11/15(水) 00:34:23 ID:6m/007Tc
別にスレ違いでは無いと思うんだが。
ここって♂×♂限定だっけ?
>「ユンにとって不足の無い男になりたくて…」
このセリフが凄く好きだ(*´Д`)

ユンたんにも萌えたのでそういう点ではスレ違いか。

90 名前:87-88 投稿日:2006/11/16(木) 11:59:07 ID:nqvKRkOE
ごめんなさいっ!
当該スレにもう一度投稿しつつDL様に100回引かれて来ますっ。

91 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/11/20(月) 00:36:37 ID:Q1.s03xQ
>>80
私もエレメス受け萌えなんでハァハァさせてもらいました!(*´Д`)/ヽァ/ヽァ

92 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/05/01(火) 00:52:15 ID:6qPhUzBc
@保守屋のポリシー@

どんなピンチの時も 絶対落とさせない
そうよ それが堅気な保守屋のポリシー
いつかホントに出会う 職人さんのために
スレをsageて 飛び込みを待つの
          @ノノハ@
         /(.*´_ゝ`)ヽ 〜♪
        //,.:i._, -:'ー、\ヽ
      /ノ {(/\)イ .}  ヽヽ
     / /   .ヽ(∧).| !   \\
    /ノ    }    {='|     ヽ ヽ
  //     .{ヽ/´!.,/       ヽヽ
 彡´     /ハ ハヽ,\      ヽヽ
〃       `ヾ-ノ'´~ヾイ         `ミ、
          ヽ/  ./''ヽ/\
           /  /ヽ/::::::::::\彡
          /  ./ ヽ:::::::::::::/
          !==イ`、 `、::::/ 彡
          !::::::/  ヾ'=ヾ゛
         l::::::/ミ  \:::ヽ

93 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/07/10(火) 16:02:14 ID:1M.ppkqE
>>81
BS×シーフの作者さん、新作期待してます!!

94 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/07/10(火) 16:03:30 ID:1M.ppkqE
>>82だった
間違えてすんません;

95 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/12/19(水) 14:07:50 ID:y5FkJzww
>>80
ありがとう萌え死んだ

96 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2008/05/09(金) 02:45:23 ID:6Z8pXiQY
俺…>>80の続き、ずっと待ってるんだ……

ここも寂しくなったな(´・ω・`)

97 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2008/05/11(日) 03:05:41 ID:gDZ700Gw
95だけど、久々にきたら1レスしかついてないorz
ハワエレ小説扱ってるサイトって少ないからほんと>>80には期待してます!

98 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2008/10/09(木) 15:10:03 ID:SnHaPL1.
保守ー

99 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2009/01/24(土) 01:51:41 ID:Y9UJtrv2
保守ついでにクルセ受けに飢えて死にそうな己を叫んでみる。
前衛系が後衛とか支援とかに翻弄されているのも萌える。

100 名前:sage 投稿日:2009/02/14(土) 19:08:31 ID:Z7hbcb3o
バレンタインなのに新着なくて侘しい(´・ω・)保守。

101 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2009/02/20(金) 08:32:36 ID:O1MFVL5w
4年ぶりに復帰してこのスレを覗いて見たら
自キャラとほぼ同条件のキャラSSが…
禿 萌 え た

102 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2009/03/15(日) 13:31:02 ID:Xsj8iXvs
ホワイトデーなのに新着なくて侘s(ry)保守。

103 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2009/09/08(火) 21:38:38 ID:JEZqoCK.
別スレで複数要素の物を書いてて、ガチショタ物を思いついたので投下してみる。
有る意味原作無視じみたところがある点をご容赦ください


メルリーフ志願 01

ニコラ:0Cd7A4h
カール:2011w4
(RO Dresser ttp://fanavi.net/dresser/dresser2.html より)


 質素な書斎に、青年と少年。
 青年は背中まで伸びた長い黒髪を後頭部で纏め、ミニグラスの奥にある涼しげな瞳で手元の答案に真剣に見入っている。
 彼の名はニコラ。
 若くしてクリエイターになった天才青年だ。
「…はい、よく出来ました」
 ニコラはそう言って添削を終えた答案用紙を目の前の少年に差し出した。
「ありがとうございます。先生」
 それを受け取るのは愛らしい金髪碧眼の少年。
 中性的な顔立ちだが、ソプラノの声色と合間って女性と見まごう美貌を持ち合わせている。
 彼の名はカール。
 縁あって錬金の道を志し、ニコラに師事するノービスだ。
「あなたは優秀です。むしろ早熟すぎて心配でした」
「え?」
 カールの『不安』という言葉の真意が分からず、不安げな表情を浮かべるカール。
「これは錬金術だけに限らないのですが、技術というのは徒に成長させればいい訳ではありません」
 不安がるを諭すニコラ。
「倫理の成長が伴わなければなりません。分かりますか?」
「ええと、つまり…使い方も考えなければならないということですか?」
「そういう事です」
 ニコラはそう言って、カールの頭を優しく撫でる。
 少年は目を閉じ、無垢な笑顔で愛撫を受け入れた。
「さて。最後の講座はここまでです…今日の授業を聞いて尚、貴方は選択を変えないのですか?」
「はい、先生」
 屈託のない笑みを浮かべるカール。
「本当に、よろしいのですね?」
「…はい」
 念を押されたカールは、緊張の面持ちでうなずいた。


 自室に戻ったニコラはため息を吐いた。
 これから行う行為に胸を躍らせている自分に呆れているのだ。
 可愛い弟子をそういう目で見てしまったことに嫌悪感を抱きつつ、それでも彼が自分に向ける純粋な敬愛を情欲へと変容させてしまったことを。
 最初は愛撫程度だったスキンシップが、いまは疑似的な男女の仲にまで発展してしまったことを。
「いずれは…破綻するのは分かっていたはずなんですけれども」
 彼が成長すれば、そのあどけなさ、純粋さが失われてしまう。
 なのにそういう関係をもってしまったことを、ニコラは苦悩した。
 彼を剥製にしたいと妄想したことも一度や二度ではない。
 苦悩する師の心境を知ってか知らずか、カールが驚くべき提案をもってくたのだ。

 僕を、ホムンクルスにしてください。

 恐らくレッケンベル社で秘密裏に行われていた人体実験の事を知っての提案なのだろう。
 生きた人間の組成を組み変えるという成功事例を作ってしまったのだ。
 スキャンダルはカールのような少年の耳にすら入ったのだから、その騒動の規模や推して知るべしである。
 ニコラは予想外の提案に戸惑いつつも、当然それを一蹴する。
 だが、気が付くと文献を読みあさっていた。
 そしてさらなる資料を求めジュノー図書館の門戸をたたき、ジュピロス遺跡を探索し、そしてついには渦中のリヒタルゼンへと足を伸していた。
「技術は倫理とともに…か」
 ニコラが溜め息を吐いたその時扉がノックされ、彼が『どうぞ』と入室を促すと静かにドアが開かれた。
「先生…おまたせ…しました」
 やって来たのは、ムナックの衣装に身を包んだカールだった。


 彼の姿に息を飲み、じっと見入るニコラ。
 何処で道を踏み外したのかは、ニコラ自身もよく覚えていない。
 ただ、だぼだぼの衣装を纏ったカールの浮かべる屈託のない笑顔は、その手の趣味が無い人間にも十分な訴求力をもつだろう。
 無垢で、純粋で、それでいて退廃的、背徳的な雰囲気に無意識にゴクリと唾を飲むニコラ。
「い、いかがですか?」
 はにかみながら上目使いで見上げるカールの声で、ニコラは我に返った。
「すごくお似合いです。まるで本当のムナックですね」
 ニコラはほほ笑み、カールを手招きする。
 そして彼を膝に乗せ、背中から抱き締めた。
「ヒトとしての最後の時を、死装束で迎えていいのですか…?」
 人間として最後を向かえる事を、しっかりと理解しているのはある意味救いだった。
「え、ええと…先生の弟子としての僕はいなくなるので、その…けじめ…です」
 もじもじとしながら答えるカール。
「…ありがとうございます」
 そう言ってニコラが首筋に顔を埋めると、カールは体をぴくっと震わせた。
 ニコラはカールの平坦な胸板に手を伸ばし、厚い布地の上からあるはずの無い胸を鷲掴みにする。
 指先に感じる布地の質感。
 更に力を込めると、その奥にに微かに先端の感触を探り当て、布地の上から指で押し付けると、胸板に密着させた彼の背中がピクっと打ち震えた。
「せ、先生…」
「ん?痛かったですか?」
 切なげな表情をうかべ振り返るカールの唇に、ニコラはほほ笑みながらそっと自分のそれを重ねる。
「ん…んんっ…ぼく…」
 ただ重ね合わせるだけの単純な口づけ。
「ぷはぁ…」
 唇を離し、恍惚とした表情を浮かべ荒い呼吸を繰り返すカール。
 上気した頬は西日に照らされ、まるで溶鉱炉の中の鉄のようだった。
「せ、せんせぇ…」
 カールはニコラの下腹部に手を這わせ、潤んだ瞳で許しを求め見上げて来た。
「いけません。施術の前に消耗してしまっては成功率にかかわります」
「でも…」
 掌に熱の固まりを感じつつ、不満そうな表情を浮かべるカール。
「目覚めたら嫌というほど愛して差し上げますよ」
 そう言って、ついばむように口付けの雨を降らせるニコラ。
「…ではしばし『お別れ』です」
 ニコラはくたっとしたカールを抱き抱えると、設備の有る地下室へと移動した。

-続く-

104 名前:102 投稿日:2009/09/09(水) 22:10:55 ID:vdV/S/B.
 102からの続きです。
 禁忌とか背徳感を演出するつもりが迷走してしまった気がする (´Д`)


 二人は石壁に囲まれた地下室へとやって来た。
 ニコラが明かりを点けると、中央に鎮座する機材が照らし出される。
 手術用のストレッチャー、そして周囲にはシュバルツバルド製であろう機械が低い唸りを上げている。
「………」
「大丈夫ですよ。あれらは貴方の体を監視する機械です」
 ニコラはそう言って、機械類を見て不安な表情を浮かべるカールを諭す。
「は、はい」
 おずおずと頷くカール。
「では、せっかくの衣装ですが…」
 ニコラがが服を脱ぐよう命じると、カールは躊躇う事なく衣装をはだけ始めたる。


「脱ぎました…」
 カールは一糸まとわぬ姿でニコラの前に立つ。
 肉付きも薄く、起伏のない平坦で華奢な肢体に、ニコラは強く理性を揺さぶられた。
「……では、ストレッチャーへ」
 欲望を抑えつつ金属フレームに革張りの、無機質な寝台を指さすニコラ。
 カールは素直にストレッチャーへと横たわった。
 そして手早く彼の全身に吸盤状の電極を装着させて行く。
 胸の周りや下腹部などの敏感な場所近くにつけるたびに、カールの体がピクリと打ち震えた。
 いつの間にか先端を天に向け堅くなっているカールの一物を見てほほ笑むニコラ。
「ごめんなさい先生。我儘を言ってしまって」
「良いので巣よ。ただし次は私の我儘聞いていただきますよ。無論嫌とは言わせません」
 ニコラはそういうと、ストレッチャーの下から革ベルトを取り出しカールの手首足首を戒める。
「これからメルリーフの因子を組み込んだウィレスを投与します。それは全身を巡り貴方の体の組成を組み替えます」
 無影灯を準備しながら、おさらいをするカール。
「施術中、熱や意識混濁にみまわれますが、気を強くもってくださいね?」
「はい」
「施術が成功すれば、老いも成長も無くなります。ただしヒトでもなくなります」
「それでも良いです。先生の傍らにいつまでもいられるなら…」
「分かりました」
 カールがうなずくと、ニコラは注射器とアンプルを取り出した。
 手早くカールの腕をまくり、ウィレスの混った薬液を投与する。
 注射器のポンプを押し込む手は、自分でも驚くほど迷いが感じられなかった。
「次に会う時は、師ではなく主として」
 注射を終え、後始末を終えるニコラ。
「はい、先…ご主人様」
「気が早いですね…でも、それも悪くないです」
 ニコラがほほ笑んだその時だった。
「せ、せんせぇ…体が…熱く」
 頬を上気させ、せつなげな表情で訴えるカール。
「変換が始まったみたいですね。気を強くもってください」
 ニコラはカールの手をギュッと握り励ました。
「はっ…はあうっ!」
 びくりと背中が反り返り、革ベルトとストレッチャーを繋ぐ鎖がピンと伸びた。
 がしゃぁっ!という金属音が石壁に反響する。
「大丈夫。大丈夫」
 ニコラはカールの手を握る自身の手に、さらに力を込め励ました。


 カールはカッと目を見開き、口を開けながら全身を痙攣させ続けた。
 ガチガチに勃起したはヒクヒクと蠢動し、だれも触れていないのに時折射精を繰り返す。
 ニコラは涎や精液を拭いつつ、真剣な表情でモニターを続けた。
 カールはしばらく痙攣を続けたが、やがてそれも収束に向かい始める。
 荒かった呼吸も元に戻り、とろんとした目でカールを見上げて来た。
「第一段階、成功です。気分は大丈夫ですか?」
「はい…でも、少し眠くなって…」
「変換は体に負担をかけます。貴方が悪い訳ではありません」
 ニコラはほほ笑んでカールの額に浮かんだ汗をそっと拭った。
 そして、彼を拘束していた枷を外し抱き抱える。
「しばらく眠りについてもらいます。新しい体はまだ不安定ですので、じっくり慣らすためです」
 そう言ってニコラは機械群の中にあるガラス製の、まるで棺桶のような装置へと足を向ける。
「大丈夫ですよ。ちょっと見た目はナンセンスですが」
 ニコラが前に立つと、白い煙をあげ柩の蓋が開く。
 中はシルクの内張りがなされ、外見もさることなが内側すらも棺桶そのものだった。
 ニコラはカールをそこに横たえる。
「起こす時は、キスがよろしいですか?お姫様」
「はい」
 とろんとした目で即答するカール。
「ではドレスもご用意させていただきます。私の可愛いリーフ」
「あ、ありがとうございます」
 頬を上気させうれしそうな表情を浮かべるカール。
「それでは、お休みなさい」
 ニコラはカールにそっと口付けをする。
「ん…」
 カールは唇に暖かく幸せなな感触を覚えると同時に、強烈な睡魔に襲われた。
 不安を感じて右手を伸すが、ニコラはそれをそっと柩の中へと戻す。
 ごとり、という柩の閉じられる音と同時に、彼は意識を手放した。


 数週間後。
「あれ、ニコラさんもついにホムンクルス始めたんですか?」
 露店を訪れた冒険者が、彼の隣に座る見慣れぬメルリーフをみて問いかける。
「はい。カール君が無事卒業したので」
「おー、彼は良い子だったねぇ」
「ええ。私の弟子にはもったいないくらいでした」
「して、今日は何をお求めで?」
「ええと、白ポを」
「かしこまりました。リーフ?」
「はい、ご主人様」
 ニコラが目配せすると、メルリーフは満面の笑みを浮かべカートから在庫を運び出した。

105 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2009/12/21(月) 01:16:46 ID:/pwAYIpo
お気に入りのサイトさんがことごとく更新が止まっているのが悲しくて思わず投下!
ハワード×エレメスです。
途中のようなそうでもないような、エロはありませんでした。


別に男が好きな訳じゃない。
というか、仮に押し倒されることがあるとするのなら、相手は断固として女がいい。
……いや、いいとか悪いとかではなくて、そういう行為に至るのは女相手しか考えられない。

――だってそうだろう、当たり前だ。
俺は、男なんだから。


けれど。
たった今自分が陥っているこの状況は、そんな当たり前がいともたやすく崩されようとしている、男としてはあるまじき危機。

「ッ、おい、気色の悪い冗談は止せ…!!」

腹の底から怒鳴り付けた俺の声は、いつ何時も冷静であれと云われているこの職業には情けないことに、ありありと焦りが滲んでいた。
それもそのはず、敏捷性がウリのはずの俺の、その身体は床に背を押し付けられているし、邪魔なものを薙ぎ払いもがくための両手は強固な力でもって頭上に縫い付けられている。
力に自信はある。
ただ、残念なことに――という言葉だけでは悔やんでも悔やみ切れないこの状況だが――俺よりもこいつの方が力が強い、ただそれだけのこと。

がむしゃらにもがいては無意味に体力を消耗してしまうだけだと力を抜けば、俺を見下ろしている男の唇が不愉快なほどに面白そうな弧を描く。

「冗談かどうかなんて、とっくに判ってる筈だと思ってたけどな?」

睨み付けた先のその容貌は確かに笑みを浮かべてはいるのだが、生憎と俺に向けられている双眸は笑っていやしない。
幾度となく眼にした、この男の淡い緑色の髪や、動きやすそうな服装、布地に覆われていない肌からわかる、比べるとまるで俺が華奢にさえ見えてしまう鍛え上げられた体躯、女が寄ってきそうだと見て知れる整った顔立ち。
それらは普段と変わるところなどないのに。

「…ハワード、貴様」
「ン?」
「頭はおろか眼も耳もイカれたか」

殊更眉間に皺を刻んでそう吐き捨てると、途端に呆れの混じった笑いが落ちてきた。

「ッハ、…何言ってンだ。しっかりエレメスを見てるしエレメスの声を聞いてる。俺が故意で押し倒してンのはお前で間違いねぇぜ」
「なら、イカれたのはやはり頭だな。よりにもよって何故俺だ。たとえ酔っていたとしたって、女と間違えようがないだろう」

緩まない拘束、俺の両腕を片手で抑えてしまえるのは確かにこいつとの力の差だろうけれど、その緩まない力が女ではないものを相手にしているのだと現在進行形で立証している。

「だァから、俺は他の誰でもないお前を押し倒してんだっつの。他のヤツと間違えてお前にこんな事すると思うかよ」

職業柄か、普段から強い力で武器を握る硬い皮膚に覆われた、こいつの手には些か不似合いなほどに優しく頬を撫でられる。
服越しのひやりとした床の温度と、無骨な掌の暖かさ。
頬へと触れてくる仕草は優しげなのに、俺を逃がしはしないと訴える対の手は、途方もなく強靭。
ある意味矛盾ともとれるこいつの手と、一欠片の冗談すらも混じらない声音に、思わず肩が震えた。

こいつが俺へと向ける好意に、他の皆とは異なる部分があることを、薄々だけれど気付いてはいた。
それは視線であったり、時に少しの冗句を交えた言葉であったり。
けれど俺たちの中で一番人に気を遣うのがこいつで、仲間を一番大切に想っているのも、恐らくこいつで。
だからきっと、その均衡を崩すことを一番厭っているのも、こいつであるはずなのに。

「エレメス」

射抜くような瞳に宿る獰猛さを突きつけられ、笑みの消えた唇が俺の名前を滑らせて。

「好きだ」
「……ッ!」

どこか苦しげに吐き出された真っ直ぐな言葉に、視線を逸らせないまま、ぞくりと背が震えた。

106 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2009/12/21(月) 09:19:29 ID:/c9An136
|ω`)いい子にして続きまってるよぅ

107 名前:酷い小話 投稿日:2010/04/24(土) 01:22:06 ID:YgV7jnVM
とある晴れた日のプロンテラの一角。
「きいぃ!旦那めっ!浮気した挙句ぞうきんみたいに私の事を捨ておってー!」
「どうどう。姫、時に落ち着け。」
「こうなったらあいつのこと創作文の作中でガチホモに押し倒させて陵辱してやるー!」
「おふ…。」
「絶対の自信家で事実腕の立つ殴りハイプリースト(オーラ)を屈辱にまみれさせる…。
 やはり同じ腕っ節で捻り伏せるのが正解よね。自信がある分プライドを叩き折れるわ!」
「確かに。」
「そうなると相手は…相方のホワイトスミスで決まりね!」
「ウホッ。して、シチュエーションは?」
「そうね…、決して腕は悪くないのに狩りの水準が高すぎるHPに
 些細なところをちょくちょくダメ出しされていたWSがある日ついにキレて
 ダンジョンの片隅で油断していたHPを壁に叩きつけて事に及ぶ…とかどう?」
「うむ、どちらも大人げないという点が非常にいい感じだ。
 ついでに自信家の割に人との関係に依存していたHPが、
 信頼していた相方に裏切られて実は酷くショックを受けているという心理があると
 独りよがりに救いようがなくてさらに叩き落せるな。」
「いいわねソレいいわね。ちょっと待って、今メモ取るから!」
「よし、挿絵は描いてやろう。」
うちの姫様が間違った動機から腐女子へ足を踏み入れた瞬間であった。
同調してノせちゃったのはバイの♂支援HP(DEXカンスト)

脳内の我が家は平和です(´ω`)y-゜゜゜

108 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2010/04/26(月) 16:29:37 ID:GyhcWogE
そしてそのHPが参戦して3Pになるんですね、わかりますん

109 名前:駆魔の一族(の中というか背後にいる的な) 投稿日:2019/05/15(水) 22:59:10 ID:.z4DsLRY
またノリと勢いで…
濡れ場は無いけどこちらの方が適切かとおもいこちらに。

 日の差さぬ散歩道


 フェイヨン地下迷宮深部。
 巨大な地下墓地空間の中に再現された、死者のための村落。
「ふむ…」
 誰が付けたかもしれぬ篝火が照らし出す一軒家。
 それを眺める一体のヒェグン。
 家の戸も窓も板切れで閉ざされ、隙間から覗くほのかな明かりがそれらの輪郭をぼんやりと映し出している。
「まだですか?」
 煙立ち上る香炉を掌中で弄びながら問いかける。
「うるさい!こんなモン着た事ないんだからしょうがないだろ!」
 ヒェグンが静で穏やかな、しかしよく通るこえでの呼びかけに、中から少年のものだろう大声が返ってくきた。
「手伝いますよ。それの扱いは心得があります」
 ヒェグンが申し出るが、返事は無い。
「やれやれ…これは、お仕置きですかね」
 しばし反応をまってから肩をすくめるヒェグン。


 しばらくして、けたたましい音を立てて引き戸が開かれる。
 姿を現したのは緩いウェーブのかかったブロンドのショートヘアにガラス玉のような碧眼、女性用の青いハンター装束に身を包んだ…少年であった。
「お待ちしてましたよ、ハル君。アーチャー装束同様、素敵です」
 ハルと呼んだ少年の方を向き、感嘆の声と共に小さく拍手をするヒェグン。
 篝火に照らされる姿は少女そのものだ。
「頼んでみるモノですね」
 目を細め微笑むヒェグンとは対照的に、ハルは仏頂面を仏頂面だ。
「言われたとおりに着たぞ…この…変態野郎」
 顔を茹でパドンのように真っ赤にしながら、ハスキーな声を絞り出すハル。
「言葉遣いがまだまだですね。せっかくのデートを台無しにする気ですか?」
「ふざ…けるな」
「私は微塵もふざけてはいません」
「嘘つけ!だいたい…げほっ!」
 さらに続けようとしたハルが盛大にむせる。
 同時に視界が歪み、激しい動悸とめまいがこみ上げてくる。
「な、何だよその香炉は…っ!」
 彼の右手にある、白い煙を立ち上らせる香炉を指さしながら言う。
「ああ、失礼。生者には刺激が強すぎたようですね」
 謝罪し、香炉に蓋をするヒェグン。
「ご心配なく、媚薬や麻薬の類いではありません」
「じゃあなんだよ」
 というハルの問いに、ヒェグンは『死者には死者の嗜好品があるのですよ』と答えるにとどまった。
「さ、狭いダンジョンの中ですが、のんびり歩きましょう」
 いきり立つハルに、ヒェグンは涼しげな顔で左手を差し出した。
「………」
 ハルは表情そのままに、その手に己の右手を重ね合わせる。
「素直でよろしい。出来れば言葉遣いもこれくらいであってほしいのですが…」
 彼の手を握りしめ、ヒェグンは歩き出した。


 ハルには姉がいた。
 優秀な弓手にして、罠師だった。
 だが、フェイヨン地下迷宮で消息を絶ち、死亡扱いとなった。
「君のお姉さんはとてもいい人だった」
 ハルの手を取り歩きながらヒェグンは言う。
 彼女は彼らの手に落ち、慰み者になった。
 もっとも、ハルが知るのは『死者達の手に落ちた』という事実だけだが、彼自身が置かれた立場を鑑みればどのような仕打ちを受けたかは想像に難くなかった。
「いろいろな事情で手放さざる得なくなりましてね…まあ、事情と言っても縄張り争いのいざこざなんですが…」
 要は魔物同士のいざこざの手打ちとして他のダンジョンに移されたのだ。
 その後、姉にそっくりな弟が身の程をわきまえず探索にやって来た。
「だから、貴方が来た時は神の存在を信じてみようかって思いましたよ。妙な話ですが」
 人間が生み出した、魔物達からすれば悪夢でしか無い『キューペット技術。
 だが魔物もまた知性ある生き物。
 恐れ憎むだけでは無く解析し、独自に進化させた『約束』と呼ばれる概念によって彼をモノにすることに成功した。
 そして今に至る。
「…俺は神って奴を呪いたくなった」
 ハルは言う。
 姉の行方を追いかけるのに、まっとうなダンジョン探索をしていたのでは時間もアテも無い。
 そんなハルの事情を察したヒェグンは、彼に提案を持ちかけた。
 彼女が見つかるまで『私のために姉の代わりを務める』のなら、探す手伝いをしてやる、と。
 勿論、生存は保証できないしむしろろくな死に方をしていない可能性の方が高い、とも付け加えた。
 それでも彼は約束を受け入れた。
 彼は『約束』という物を甘く見ていた。
 それを交わした今となっては、彼は命令1つでこの通り女装までするようになった。
 しかも、着ているのは姉の着ていたハンター装束。
 形見ともいえるものだ。
 どれだけ怒りや不満を抱き、拒絶しても最後には根負けして命令に従ってしまう。
「まあまあ。とりあえず怒りを静めて下さい。深呼吸深呼吸」
 目を細めた笑顔のまま、深呼吸を促すヒェグン。
「………」
 暗示なのか呪いなのか、それとも自分の思い込みか…
 ハルは右手の冷たい感触に嫌悪感を覚えつつ、呼吸を整え始めた。

110 名前:駆魔の一族(の中というか背後にいる的な) 投稿日:2020/04/26(日) 10:48:08 ID:LLoi0EvE
暇なのでネタを書き出してたらなんか出来たので投下。
ついでにdameときますか。


「いつも突然呼び出して済みませんねハル君」
「謝るくらいなら呼ぶんじゃねぇよ。で、何の用だ?」
 フェイヨン地下迷宮奥のある廃屋にて。
 その中では『約束』によりヒェグンの『お相手』となったハル少年が呼び出されていた。
「貴方に贈り物がありまして」
「贈り物ぉ?」
 姉のハンター装束に着替えたハルは言う。
 その顔は怪訝と言うより警戒に近い。
「はい。よりお姉さんらしくなって貰おうかな、と」
「は?これ以上何しろって言うんだよ…」
 姉のハンター装束を纏い、髪型も極力似させられた上にこれ以上何をしろというのだ。
「そうですね。まずは…」
 ヒェグンは笑みを浮かべた。


「大丈夫。毒ではありません。」
 ハルに椅子に腰を下ろすよう命じ、宥めながら左手を伸ばすヒェグン。
「動かないで下さいね」
 伸ばした手を顎に添え、上向かせる。
「な、何するんだよ」
 ヒェグンが彼の唇に指を添える。
 不死者特有の冷たい感触に、ハルの背筋が震え上がった。
「装飾です」
 ヒェグンが彼の下唇をすっ、となぞるとそこに鮮やかな紅が引かれる。
「良い色ですね。苦労して手に入れた甲斐がありました」
 鮮血のように赤く鮮やかな紅を引かれた唇を見ながらヒェグンは言う。
「次は上です」
 染料を掬い取り、今度は上唇に滑らせる。
「はい、よくできました」
 ヒェグンはそう言うと、顎を押さえていた左手で彼の頭をくしゃりと撫でた。


「俺、こんなに女顔だったっけか?」
 姿見の前に立たされたハルは、鏡に映る自身の姿を見てげんなりした。
 唇に紅を引かれた鏡の中の自分は、それだけで自身も戸惑う程度の美貌と色気を纏っていた。
「はい。少なくとも外見だけならお姉さんの代わりが務まる程度には」
「そりゃどうも…」
 即答され、ため息を吐くハル。
「貴方のお姉さんも、同じ紅をしていました」
「…なっ!」
「赤い唇はとても生命力に満ちていました」
「…くっ」
 冷たいのは彼が不死者だからだけでは無いのだろう。
「おや、姉の代わりでは不満ですか?」
「ち、ちげーよ」
「それは失礼。些か勘違いをしていたようで」
「些かどころか相当だよ…てめーこそ、単なる『代わり』に対して親切だな」
 と、いうハルの抗議に対しヒェグンは涼しい微笑みを返す。
「親切ではありませんよ。赤い唇は生命力を感じさせるんです…」
 そう言ぅてから、ヒェグンはハルの腰に手を回し抱き寄せた。


「むぐ…?」
 彼が事態を理解するよりも早く、真っ赤な唇に青白い唇が重ねられる。
 そして理解したときには既に舌が唇を割り開き、歯列をなぞって開門を促していた。
「ん…っ!」
 彼の吐息が肺に流れ込むと、全身に震えが迸る。
 吐息はまるでルティエの山から吹き降りる風のように冷たく、肺を起点に血管を伝い凍てつくような強烈な寒さが全身に広がってゆく。
 全身から熱が消えてゆくかのような感覚に、恐怖がこみ上げる。
「おおっと、失礼。貴方には刺激が強すぎましたか…」
 唇を解放し、崩れそうになるハルを抱き留めるヒェグン。
「お、オレもお前も…男だ…ぞ…」
 声を震わせるのは、恐怖か屈辱か。
「そうですね」
 背中をさすりながら、涼しげな口調でヒェグンは言う。
「赤い唇は生命に満ち…そして、暖かい。男女の垣根無くとても魅力的です」
 そう言いながら、ハルの紅が付着した自身の唇をすりあわせて馴染ませるヒェグン。
「こういうのが嫌で無ければ、次に会う時はこれを付けてきて下さい」
 そう言って紅の入ったコンパクトを手渡すヒェグン。
「…選択の余地なんて無いくせによく言うぜ」
 ハルは渋々それを受け取ると、ポケットにしまい込んだ。
「大丈夫ですよ。ゆっくりと変わっていってもらいますから」
 ヒェグンはそう言うと、ハルの手を取った。
「では、本日の逢瀬と参りましょう」
「ま、まてよおい…たく強引だなお前は…」
 ハルはとっさにスカートの裾を押さえながら彼について行く。
(オレもお前も…男だぞ)
 下半身の昂ぶりを隠しつつ、彼はもう一度自分に言い聞かせた。

111 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2020/11/04(水) 22:59:19 ID:0tHCZfEw
 聖職スレの『ピアメット少年司祭レイリとヴァレー 』の前日譚的な物を。
 需要が無いのは分かってるけど気にしたら負けですわ。


 【誤解だからどうした】


 ある日の夕暮れ。
 プロンテラ近郊のある屋敷。
 透明度の高い大きな窓ガラスが惜しげもなく使われた窓が並ぶ廊下を2人の少年アコライトが歩いている。。
 1人は腰まで伸びる三つ編みのブロンドを、もう1人は銀色のポニーテールを揺らしながら。
「最初は確かに驚いたけれども、恩義もあるし、何か恩返しが出来たらとおもって…」
「それだけで、かよ。ほんと、お前お人好しすぎてみてらんねぇ」
 穏やかな印象の、金髪を三つ編みにした少年の名はレイリ、そして彼に呆れている銀髪の、快活そうなポニーテールの少年はヴァレーという。
 やがて、2人は大きな両開きの扉の前へとやってくる。
「レイリです」
「ヴァレーでーす!」
 ノックをし、名乗る2人。
「入りなさい」
 扉の奥から優しそうな、しかし威厳を感じさせる低い声が2人を招き入れた。


「改めまして、よろしくヴァレー君。私が、今日から君の主になるジェダだ。よろしく頼むよ」
 黒曜石のような黒髪をオールバックにした男性はヴァレーに言う。
「お、おう…」
「身構えずとも良い。いずれ取って食うつもりだが」
「な、なんだよそれ…」
 初老にさしかかったと聞いては居るが、その肉体がどれだけ鍛え上げらているのかは分厚い服の上からでも容易にうかがい知ることが出来る。
「すでにご存じの通り、レイリ君は私の従者を勤めてもらっている」
 騎士は言う。
「そりゃ聞いてるけどよ…」
 イズルードで2人を見たときの状況を思い出すヴァレー
「なぜ俺が呼ばれるんですか?」
「良い質問だ。レイリ君の推薦があり、私は君に興味がある、そして同時に、危険に思った事の3つだ」
「き、危険…?」
 ヴァレーの問いに、ジェダは鷹揚と頷いた。


「ほんと、お前お人好しにも程が…」
 面会後、ヴァレーはレイリに連れられ従者用の控え室に案内された。
「…くっ」
 目の前でアコライトに僧衣を脱いでゆくレイリから目を逸らすヴァレー。
 レイリ白い背中が瞳に焼き付く。


 事の起こりは数日前。
 イズルード海底洞窟での事だ。
 ヴァレーが第2層で狩りをしていると、1人のルーンナイトが通り過ぎた。
 深部に向かう猛者を見かけるのは特段珍しいことではない。
 もっとも、ハエを使わず徒歩で下層を目指すその様は珍しい部類ではあった。
 だが、彼の背中に付き従うプリーストの姿を見たヴァレーは驚愕した。
 そこに居たのは、間違いなくプリーストの装束を纏った友人のレイリだった。


「確かに…俺も勘違いしたクチだけどよぉ…」


 呆然としつつも、慌てて追いかけようとするヴァレー
 だが、追いすがろうとした彼の足はヒドラに絡め取られてしまう。
 次の瞬間、洞窟内に盛大な悲鳴と水しぶきが響き渡ったのだった。
 2人が『デート中』だと知ったのは、彼が助け出された後だった。


「勘違いどころか、そのままでも良いってのは…」
 溜息を吐くヴァレー。
 背後からは衣擦れの音が絶え間なく聞こえてくる。
「じゃあ先に行くね、ヴァレー」
「あ、ああ…」
 背後から肩越しに声をかけられ、上擦った声で頷くヴァレー。
 ちらりと振り向くと、プリースト装束を纏ったレイリの姿。
 確かに、スリットから覗く細い足は少女そのものだ。
「ヴァレーの分もあるから、準備が出来たら来て」
「じゅ、準備って…本当に…」
 確かに助けられた恩義はある。
 レイリがこうまでして尽くすのも、ジェダが彼にとって命の恩人だからだ。
 彼が逡巡しているうちに、レイリは裾をはためかせながらその場を後にし主の元へと向かって行ってしまう。
「ええい…ままよ」
 レイリを放っておけない。
 ヴァレーは纏う僧衣に手をかけると一気に脱ぎ去った。


「…すっげぇスースーするし…スパッツはきっついし」
 太腿に纏わり付くひんやりとした空気に戸惑いながら廊下を歩くヴァレー。
 伸ばした銀髪を赤いリボンで飾り、赤褐色の僧衣を纏いたその姿はボーイッシュな褐色美少女だ。
 この髪もレイリを少女と勘違いしていた時期に、彼から『そういう君の髪も綺麗だね』と逆に褒められて以来何故か切る気になれず今に至った物だ。
「レイリの奴…こんな格好で何を…」
 ジェダの部屋の前にたどり着き、ノックするヴァレー。
「開いている。入りなさい」
 扉の奥からジェダの声が聞こえてくる。

 −続きます

112 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2020/11/04(水) 22:59:38 ID:0tHCZfEw
 −続きです

「な…なに…してん…だ…」
 扉を開けたヴァレーは目の前の光景に凍り付いた。
 予想外ではない。
 あんな格好で付き従っている以上、考えて然るべき事象でもあった。
 それを踏まえても、目の前で起きているような事態は自身の妄想に過ぎない物であって欲しかった。
「ふむ。似合ってるじゃないか」
 ジェダは言う。
 彼は纏ったバスローブを開け、椅子に深く腰掛けている。
 足下には女祭姿のレイリが跪き、露わとなった彼のイチモツに唇を寄せていた。


「どこから話した物かな」
 奉仕するレイリの頭を優しく撫でながら思案するジェダ。
「落ち着きたまえ」
 そう言って、ジェダはヴァレーに先ずドアを閉めるようにと促した。
「レイア…奉仕は一時中断だ。思考がまとまらん」
「ん…はい…」
 レイアと呼ばれたレイリは、名残惜しそうにイチモツから唇を離す。
「この格好の時はレイアと呼んでいる」
「どうしてそんなことを?それに『レイア』って…」
「調教という物はだな、人の根本を変えてしまう物だ」
 だから、どこかで戻ってこれる切っ掛けを与えておかねばならない。
 ジェダは言う。
「そんなことするくらいなら…しなけりゃ良いだろ」
 膝を震わせながらヴァレー破言う。
「気持ちは分かる。だが、これはこの子が望んだことなのだ」
「レイリが…?」
 ジェダは静かに頷いた。


「どこまで聞いてるかは分からんが、少し前にゴブリンに襲われている所を拾ってな」
 まあ、最初は少女と思ったよ。
 着ている服を差し引いても、そう思えるくらいだった。
 ジェダは言う。
「その後、理由を付けてちょくちょく会う間柄になった。デートという奴だな」
「………」
「君の事を話す時は楽しそうな顔をしていたよ」
 ジェダの発言に、気まずそうな表情を浮かべるレイリ。
「そ、そりゃどうも…」
 戸惑うヴァレー。
「まあ、嫉妬心がなかったと言えば嘘になる。いい年をして、な」
 自嘲するジェダ。
「ところで、どうしてそんな格好で、そんなことさせてんだよ…」
「彼が望んだことなのだ」
「レイリが!?」
「うん。ごめんね、ヴァレー」
「お前が謝ることじゃねぇだろ…」
 ヴァレーは言う。
 ジェダとレイリの何度目かの逢瀬の時だ。
 恩人である彼に報いたいと思うも、それにはあまりに無力である事を悩んだ彼にジェダはある提案をした。
 会うときは少女として過ごしてくれまいか、と。
 彼のコンプレックスを抉る行為であったが、 彼の恩義に報いる機会と考えたレイリは提案を受け入れた。
 そして少女を装い男女の逢瀬を演じる内にそういう関係を持つようになった。


 経緯を説明した後、彼は足下に跪くよう命じられた。
 間近で奉仕を見学しろ、と。
「…ほんと、お前お人好しすぎてみ見てらんねぇ」
 ヴァレーはジェダの足下に跪きながら言う。
 目の前には未だに衰えない彼のイチモツ。
 不思議と、ヴァレーは彼の言葉に逆らう気になれなかった。
 声に威厳と優しさが感じられたのもあるが、何よりもレイリと離ればなれになることが怖かった。
「でもは居てくれるんだね。ありがとう」
 隣で微笑むレイリ。
「…う、うるさい」
 少女と見誤ったときの笑顔を返され、真っ赤な顔を背けるヴァレー。
「ははは。ヴァレー君、君は君で中々かわいらしいじゃないか」
「そ、そうかよ…」
「ああ。お世辞ではない。少なくとも『レイア』と共に物にしたくなる程度には、な」
「欲張りなのですね」
 レイリは言う。
「嫉妬かね?いや咎める気は無いよ。お互い様だ」
「ヴァレーは何だかんだで僕のことを助けてくれますし、優しいですから」
 答えるレイリ。
「そうか」
「………」
 あまりのむずがゆさに、レイリの顔を直視できないヴァレー。
 彼がここまで褒められるのは初めてだった。
「まず、君にも『名前』を与えないといけないな」
 顎を撫でながら思案するジェダ。
「先ほども少し触れたが、君にも少女としての調教を施して行く」
「うぐ…マジかよ」
「意識して少女として振る舞えば自然と受け入れられる物だ」
 そう言ってレイリの頭を撫でるジェダ。
「ヴァレー…ヴァリ…ふむ、ヴァレリアとしよう。今このときはヴァレリアと名乗れ」
「は、はい」
 頷くヴァレー。
 その瞬間、彼の中で何か音がした気がした。
 何かが崩れる音ではなく、何かがカチリとはまるような音だ。。
「よろしくね『ヴァレリア』」
「あ、ああ」
「僕の事も『レイア』と呼んで」
 レイリの要求に、ヴァレーは戸惑いながらも頷いた
「では、奉仕を続けて貰おうか」
 ジェダの命令に、レイリは静かに頷くと再び彼のイチモツに唇を寄せた。


「………」
 レイリの下が表面をなぞる度に、ピクピクとイチモツが跳ねる。
 男のそれを必死に下を這わせる少年の姿は、同性のヴァレーをも興奮させた。
 無意識のうちに喉を鳴らすヴァレー。
 やがてレイリは大きく口を開け、彼のイチモツ頬張ろうとする。
 むぐむぐ、とうめき声を上げながら、巨根とも呼べる彼のものを半分ほどクチへと導いて行く。
 大きさを持て余していることは明らかだった。
 レイリは嘔吐きながらイチモツを飲み込もうとするが、半分から先が入らない。
 繰り返し、頭を前後させながら奥へと奥へとイチモツを誘おうとするが一行進まないのだ。
 そんな堂々巡りを何度か繰り返した頃だった。
「ん、んっ…?」
 突然ジェダがレイリの頭を押さえつける。
「すまんな。穢させて貰う」
 腰を浮かせ、強引に喉の奥にイチモツをねじ込むジェダ。
 次の瞬間、びゅっ!という音と共にレイリの口腔内に精が迸る。
 小さなそこは直ぐに満たされ、不慣れな嚥下では処理しきれない精が口元からこぼれ落ちる。
「けほっ!」
 むせ返りイチモツを吐き出すレイリに、ジェダの精が容赦なく降り注いだ。
 その後もジェダはレイリの頭を固定し、そこに自ら扱きながら精を浴びせ続ける。


「もうしわけ…ございません」
 前髪から精を滴らせながら謝罪するレイリ。
「後輩の前だからと無理をするからそうなるのだ」
 ジェダはそう言うと、顔の精を指で拭う。
 その指に就いた精をレイリの口元に突きつけると、彼はイチモツにそうするように舐めとって行く。
「………」。
 友人が、少女を装い、男に愛されている。
 そして自分は、そんな光景を見て、興奮していた。
(…俺も…こういう風にさせられるのかよ)
 窮屈なスパッツの前が、更に窮屈になるのを自覚しながら、レイリは思った。
「案ずるな。お前にはお前の務めを用意する。誠実にこなしてくれることを期待する」
 無論調教の一環だから心して望むように。
 ジェダがレイリに言うと、彼は上の空で小さく頷いた。

113 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2022/03/05(土) 17:18:44 ID:Y/THmB0A
聖職スレの2人でヴァレンタインネタを考えていたらいつの間にか2月が終わってた…
思いついたしチュを書き殴ってる低度なんで、時系列が過去に飛んだり未来に飛んだりしてると思ってくだしあ。
あと、後改訂時にレイリの女装名がレイラになってた…レイアだよorz

【ヴァレンタインの後】

 二月のある日。
 書斎にて。
「印象に残っている…ですか?」
「おまえ達はどちらからもモテそうだからな。色々と有っただろう」
 椅子に腰掛けるジェ ダは、膝の上に座らせている女祭姿のレイア(女装時のレイリに与えられた呼び名)に問う。
 質問内容は、今までで一番印象的なバレンタインだ。
「ええと…いきなり言われても…」
 困惑するレイリ。
「んなもん今年に決まってんだろ。まさか作って渡す方に回るとは思わなかったぞ」
 ジェダの隣でレイア同様の姿で立ヴァレリア(同じくヴァレーに与えられた女装名)は即答した。
「ははは。だが、日頃の態度の割にはキチンと作っているではないか」
「アレをまともというのかじいさん…」
「ああ。ほろ苦い、人生を凝縮したような味だ。言うほど悪くはない」
 そう言って、レイアのスリットに手を滑り込ませ太股の感触を堪能するジェダ。
「に、苦くなかった…のですか?」
 官能 がレイアの背筋を駆け上る。
 ヴァレリアが嫌がらせにと、カカオの含有量を増やし続け、6割を超えようとしたところでレイリからストップがかかった。
「おおかたカカオ6割、と言ったところか。市販品はもっと苦いのがあるぞ」
「まじかよ」
 割合まで言い当てられ、驚愕するヴァレリア。
「僕も知らなかったよ。そんなに苦いものがあるだなんて」
「健康志向の好事家以外には縁のない店だからな」
 そう言って、今度はスリットに差し入れたままの手でスパッツ越しに太股をまさぐるジェダ。
「ん…」
 切なげな声を漏らしながらジェダの行為を甘受するレイア。
 ごつごつとした手が動く度にくすぐったさと、そしてむずがゆさがこみ上げる。
「なあじいさん。男の太股なんて。まさぐってっ…楽しいのか?」
「そう言うお主こそ、なかなかいい反応を示すではないか」
 ジェダはそう言うって、やや前屈みになっているヴァレリアの姿勢を指摘する。
「その妙な張りはなにかな?」
「…マジいかれてる」
「それならばお互い様だ。貴様とてこの顔に惑ったクチだろうに」
 そう言って、太股をまさぐっていた手を離し、レイアの顎に添えクイっ、とヴァレリアの方を向かせるジェダ。
「そ、そうだ…よ」
 顔を赤らめ、目をそらすヴァレー。
 自分の真横で白化粧を施されていたレイアの表情が脳裏によぎる。
「正直でよろしい」
 ジェダはそう言うと、再びレイアのスリットに手を差し入れる。
 今度は太股ではなくスパッツの張りに手のひらを添えた。


「ひっ…あ…っ」
 室内に響く、高く切ない声。
 膨らみを覆う様に置かれたジェダの掌が動く度に、身を捩り切なげな悲鳴を漏らすヴァレー。
「親友も、君の痴態に大変興奮しているぞ」
「う…ご、ごめん、ヴァレ…リア…」
 真っ赤な顔で謝罪するレイリ。
「見せてあげなさい」
「え?」
「奉仕の『先輩』として見本を見せなさい」
「は…はい」
 ジェダに促されたレイリは彼の膝を降り、足下に跪いた。


「君もそろそろ奉仕の1つくらいは学んでほしいものだ」
 股間に顔を埋め、奉仕を続けるレイアの頭を撫でながらジェダは言う。
「それとも、レイアの痴態を眺めるのが望みかな?」
「……」
 レイアの隣に立ち、間近で友の奉仕を見下ろすように眺めるヴァレリアにジェダは言う。
 ヴァレリアは逡巡し、無言で隣に跪いた。


「最初は指で撫でしてさしあげて。口にするのはそれが出来てから」
「あ、ああ」
 ヴァレリアは間近で聳えるジェダのイチモツを見据えながら頷いた。
「はは。主を前に生殺しのレクチャーとは恐れ入る」
 そう言って微笑むジェダ。
「申し訳ありません。いきなり口でさせるのは酷かと…」
「優しいな。お前は」
 人が良すぎるとも言うが、な。
 ジェダは心の中でそう付け加えながらレイアの頭を優しく撫でた。
「ならば、しかと親友を躾けて見せよ」
「は、はい…」
 レイアは頷き、ヴァレリアに向き直ると説明を再開した。


「受け止める時は口か顔に…床に落としちゃダメ。分った?」
「ああ」
 ヴァレリアの脳裏に、主の欲望を浴びイラの姿がよみがえる。
「じゃあ、やってみよう。大丈夫だから」
 レイアはそう言うとヴァレリアの手を取り逸物に導いた。
 ヴァレリアの指先がそれに触れると、ドクンッ!という脈動が伝わってくる。
 自分のモノとは全く違う、文字通りの『凶器』に戦慄するヴァレリア。
「もっと顔を近づけて」
「…っ」
 言われるがまま、彼に顔を寄せるヴァレリア。
 舌を伸ばせば届く距離にあるそれから立ち上る強烈な『雄』の空気が脳裏に痺れを齎した。
 そして心臓が締め付けられ、一気に吹き出した血液が全身を巡る。
「なんで…」
 全身を巡る血液が熱を帯び始め、ヴァレリアは戸惑った。
「どうしたのかな?」
「な、なんでもねぇ」
 全身を巡る熱が下腹部に集まり始め戸惑うヴァレリア。
 ジェダの纏う気配はヴァレリアの意識を強かに打ち据え、雄であることを否定し、雌であれと命じているかのようであった 。
「始めなさい」
「あ、ああ」
 そして、戸惑いながらも彼に添えた手をゆっくりと上下に動かし始める。
「うひぃ…」
 ヴァレリアの手がゆっくりと上下する度に、ジェダが脈動を繰り返す。
 そして、本人も無意識の内に、ヴァレリア自身も小さな 脈動を繰り返し始めていた。
「もう少し早くしても大丈夫」
 隣に跪くレイアが言う。
「あ、ああ」
 言われるがまま、扱く速度を上げてゆくヴァレリア。
 切なげな吐息と、水音が室内に響く。
「…まだなのかよぉ」
「残念だが、な」
 ジェダはそう言うと、左手でヴァレリアの頭を押さえながら右手で自身のイチモツを扱き始めた。
「え?あ…」
 頭を押さえられ、おびえた表情を浮かべるジェダ。
「案ずるな。お前に瑕疵があるわけではない」
 そう言って、怖がらせてしまってずまない、と押さえていた手で頭を撫でるジェダ。
「こうするのだ」
 ジェダはそう言って、不安な表情を浮かべるヴァレリアにイチモツの先端を突きつけ、そして自ら扱き始めた。
「え?あ…それって…その」
 レイアの注意が脳裏をよぎり、待ち受ける未来に怯え、そして戸惑うヴァレリア。
「想像の通りだ。心して受けなさい」
 ジェダが自らを扱く速度はどんどん上昇してゆく。
「しっかりと意識しなさい。雄に触れて興奮している自分自身を。自身の中にある雌を」
「……」
 ジェダの言葉に、窮屈なスパッツの中にあるイチモツがピクリと反応する。
「雄としての情欲の証も、主の前では雌としてのそれの証になる」
 ジェダは言う。
 そして数秒後、ジェダの『放つぞ』という宣言と共に、ヴァレリアの整った顔に、彼の白濁色の欲望が降り注いだのだった。

114 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2022/03/23(水) 08:22:43 ID:UIKDZkAA
命令にていただいたネタなのですが、メインが二人の雑談になってしまったので供養がてらこちらに投下。

二人のリリィナ嬢に対する感情、(いろいろないみで)あこがれのお姉さんであり、そして嫉妬の対象でもある、という感じでしょうかねぇ。


【ある一日の終わりに】

 ある日。
 オークダンジョン近くの森林地帯にて。
「うおっと… 」
 巡視を兼ねた鍛錬のため林道をゆくレイリとヴァレー。
 ふと、前をゆくヴァレーが足を止める。
「どうしたの?」
 後ろを歩くレイリが手にした杖を握りしめる。
 彼の問いに対し、ヴァレーは無言で街道からはずれた先、森林の奥を指さした。
「敵?」
「分からねぇ。多分…女の…声が聞こえた…」
「じゃあ助けないと」
 ヴァレーの言葉に、最悪な状況を想像するレイリ。
「様子を見に行くぞ」
「うん」
 二人は頷き合い、自身に支援魔法を掛けると街道をはずれ茂みへと分け入った。
     ・
     ・
     ・
「まったく、あんな場所でやってんなよ…」
 その日の夜、二人に割り当てられた寝室にてヴァレーは呆れていた。
 声のする方に忍び寄ってみれば、そこに居たのは見知った顔。
 オークやゴブリン達だったモノが散乱する中、大木に手をつき腰を突き出すリリィナと、そんな彼女を背後から激しく貫くジェダ。
 容赦なく腰を叩きつける音、尻肉を平手で打ち据える音。
 それらの合間合間に響き渡るリリィナの甘い鳴声。
 戦いで昂ぶった精神を鎮め合うためだという。
 2人の存在に気付いたジェダはそう答えた。
「すごいよね。ヴァレーと同じくらいの背丈なのに」
 レイリは言う。
 背格好は眼前の友と同じくらいの少女が細身の肉体に、文字通り凶器と言っても過言では無いジェダの肉槍を根元まで受け入れていた。
 身長差からリリィナの足は貫かれたまま地面から離れ、自重により根元まで。
「僕達もいずれは…」
 レイリは『レイラ』として、ヴァレーは『ヴァレリア』として寵愛と躾を受ける以上、2人もいずれはあの凶器を受け入れることになるのだろう。
「いやいやいや無理だろ、さすがに」
 ヴァレーは言う。
 その口調には微かに棘が感じられた。
「だいたいよ、お互い指も満足に入らなねぇだろうが」
「あはは…そうだったね」
 屈託の無い笑顔。
 これを見る度に、ヴァレーは自らの心にどす黒い感情が浮かび上がるのを自覚する。
「ねえヴァレー」
「な、なんだよ」
「ひょっとして、妬いてる?」
「な、なんだよそれ…」
 レイリの指摘に戸惑うヴァレー。
「なんとなくだけどね」
 ヴァレーの反応が面白かったのか、クスリと笑うレイリ。
「いくらレイアになっても、他の皆みたいに主様を受け入れるとは出来ないから…」
「お前はそれでも尽くすんだな…」
「うん…最初は…戸惑ったけどね」
 少女として扱われる事に抵抗感や戸惑いもあったが、ジェダは彼がレイアでいる間は真剣に少女として接してくる。
 そのうち、相手の真剣さに答えようという気持ちになったのだという。
「…それなのに、か」
 ヴァレーには自分達を少女に作りかえようとする一う方でリリィナとよろしくやっている光景が、なんとなくレイリに対する背信に思えてならなかった。
「確かに、僕も好色だとはおもうけどね」
 そう言ってまた屈託のない笑顔を浮かべるレイリ。
「でも、ドロテアさんやマリオンちゃんも、なんだかんだで納得しているしね」
「まぁなぁ…」
 ハーレムのメンバー達の躾に同席した時の事尾を思い出す。
「ただれてるよなぁ…」
「あはは…そうだね」
 流されている自覚はある。
 だけど、ジェダの期待にも応えたいという気持ちもある。
 レイリは言う。
「リリィナさんも、ミラリーゼさんも、ハーレムの皆も、それは同じなんだろうね」
「…爺さんも大変なことで」
 裏を返せば、彼にも皆の期待に応え続ける義務があるのだ。
 躾とは調教であり、そして調教は文字通り人の根幹を変えてしまう行為だ。
 彼も知った上でハーレムの女性達に施し、レイリも皆もそれを受け入れている。
「……」
 自分はどうだ。
 レイリと離ればなれになりたくない。
 ここにいる理由はそれだけだ。
(だけだったはずなんだけどなぁ…)
 ただそれだけの理由で、ヴァレリアというもう一人の自分を受け入れてる自分がいる。
(だけど、どうもがいても…リリィナさんみたいにはなれねぇんだよな)
 ヴァレリアは天井を眺めながら呟いた。
 ジェダが不思議なサークレットを手に入れたのは、それから少し後のことである。



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