【萌え】みんなで作るRagnarok萌え小説スレ 第14巻【燃え】
[39:Witch hezel(2008/04/17(木) 16:51:45 ID:sP0bDo8s)]
気さくな反面いたずら好きで。
この前も俺が久々に臨時でもしようと広場に行った所、後をついてきていたらしく。
アヤの仕掛けたトーキーを踏んづけた俺は、大衆の面前で顔から火が出るような自己紹介(?)をされてしまった。
「ねぇミケ」
「だから『ミケ』は止めろといってるだろうが」
リンゴジュースを飲みながら二人で何気なくたたずんでいた。
「…キス…した事ある?」
ぶっ!
いきなりそれかよ…。
「当たり前だろうが…俺をいくつだと思ってるんだ」
「そっか。
…じゃあキスしようか」
「…は?」
「いいならいいよーっだ!」
イーっと睨み付けると立ち上がり、溜まり場を後にしようとする。
「いいのか?俺で?」
「ん…いいよ」
そう言うと俺に近づき、軽く唇を合わせた。
それから、たびたび人目がないところでキスを交わした。
何度も。 時々舌を絡ませるようなキスもした。
けど、恋人ではない。 そんな関係が続いた。
ある日龍の城へ保護者としてついていくことになった。
ヒールが使えるわけでもないので、最初は土精やマンフィスにプロボックをかけていた。
が、アヤの逃げうちやダブルストレイフィングですぐ倒せることもあり、緊急時の露払い程度だった。
グランペコから降り、徒歩でアヤと一緒に駆けて行った。
海辺で休憩する。
土地柄か、いつ見ても茜色に染まる海が綺麗だ。
ぼんやりと、立ちながらその景色を見ていた。
その刹那。
どんっ!
「いたたた…アヤ何するんだよ」
不覚にも前方から突き飛ばされ、仰向けになる。
「ほら。―――空が綺麗」
そう言うとそらを愛しい様に見つめる。
「本当だな」
「ねね、もう公平組めるしオットー海岸でも行かない?」
「アヤ、回避は足りてるのか?」
「ん〜大丈夫だよ、いざとなったら罠かければいいし。
それに、じゃーん!」
誇らしげにヒップバックから取り出したそれはヒールクリップだった。
「良く買えたなあ…」
「うん、臨時で超レアが出て、貯金してたのとあわせてようやく手に入れたのー。
これで回復剤いらずってことね!」
そういうと長い髪を両側から一房取り、ヒールクリップを使ってまとめた。
「ほら、行こうよ!」
にこっと笑うやいなや、走っていった。
「ちょ…待てよ!」
俺はグランペコにまたがると急いで出発した。
「わー、なんかいい感じの風景よね」
青い空。 広がる海には波しぶき。
今は冬真っ盛りだというのに、ここだけは常夏の気温だった。
…リゾート気分で来る様な所ではないとは思うが。
「早速オットー発見! いっくぞー!」
走り出すアヤに急いで献身をかけ、グランペコを並足から早足にして着いて行く。
罠をかけ、うまく処理していくアヤ。
普段あまり飛ばないと言っていた鷹も、今日は良く飛んでいく。
俺が一撃突付く間もなく、アヤ一人の力で次々と倒していった。
何十匹狩っただろうか。
「あれ?罠が使えない…」
そう呟いたアヤの背後に大量のオットーがわいた。
「後ろに下がれ!」
急いでオットーを片手剣で切り裂いていく。
逃げそびれたアヤに襲いかかろうとするオットーを追いかけ、斬る。
なんとか倒し終え、一息つく。
「アヤ…常時ヒールクリップをつけてると、スキル使えなくなるぞ?」
「…みたいね、説明をよく読んでなかった」
『スキル使用時、SP消費量が25%増加。』
「まあ注意しなかった俺も俺だが…どうするか?まだ続ける?」
「ん…なんか疲れちゃったし、ハイスピードポーションも切れたし。
帰ろう…」
眠たげな表情のアヤ。
「判った」
ふらふらとするアヤをグランドペコに乗せ、二人乗りする。
規則では禁じられている行為だが、アヤも眠たそうだし…大目に見てもらおう。
「わー、ミケって普段こういう風景見てるんだね!」
グランペコで駆けていく速さと高さで、ちょっと興奮気味だ。
風を斬る走り。 その時アヤの長い髪がなびいた。
甘い花のような香り。 少しドキッとした。
―――そうだ、あの時の砂だ。
なんとなく懐かしく思った。
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