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【18歳未満進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第6巻【百合】

[167:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2009/11/23(月) 09:24:42 ID:h/Oi284w)]
 それから数ヶ月。私もアコライトとしての修練を積み、もう少しでプリーストの転職試験を受けられる、となった時に、あの人――シエルさんとばったり再会した。
「シエルさん!」
「? あら、貴方はリコさん…お久しぶりね」
「お久しぶりです。と言うかハイプリになられて居たのですね、おめでとうございます」
 ばったり再会したシエルさんは、ピンク色の高位法衣に身を包んで居た。
「ありがとう。転職したばかりなのでまだまだひよっこだけどね」
 そう言ってぺろっと小さく舌を出す。
 ああもう、なんて可愛い仕草なんだ。
 思わず抱き締めたい衝動に駆られるのを押さえて居ると。
「シエル、こちらのお嬢さんは?」
 先程からシエルさんの横に立って居たハイプリのハンサムなお兄さんが、シエルさんにそう聞いてきた。
「ああ、こちらのアコさんはリコさん。私の転生寸前にある狩り場で会った知り合いよ」
「へえー。リコさん初めまして、俺はレイル」
 ハンサムさんはそう言ってぺこりとおじぎをしてくる。こちらも同じくぺこりと挨拶。
「レイルさんですね。リコです、初めまして」
 そう言えばこのハンサムさん、確かシエルさんの事を呼び捨てにしてたと言う事は…。
「ところで、お二人はどう言うお関係で?」
 何となく世間話的な感じで話を振った私は次の瞬間帰って来た言葉に打ちのめされる事になる。
「ああ、レイルと私は夫婦なのよ」
「え…あ…そ、そうでしたか」
 何と言う事だ、シエルさんは既に人妻だった。
 しかも旦那さんのレイルさんは第1印象がかなり良い人だ。二人を深く知ってる訳では無いが、何かお似合い夫婦な雰囲気が読み取れる。
 つまり私の淡い恋はここで物の見事に破れた事に。
「え、と、じゃあ私はちょっとこれから用事が有りますので、これで…」
「あら。それじゃあ、またね」
 シエルさんはにこやかに手を振って居たが、その素敵な仕草が今は心に痛い。
 何とか心の動揺を悟られないようにごまかすと、その場を立ち去った。

 ところが。
 歩きだした私の背後で、二人のこんな会話が聞こえて来て。
「ところでシエル、養子になってくれそうな子、誰か居たか?」
「うーん、こっちは全然ね。レイルは?」
「こっちもダメだった。まあ気長に探していくしかないかな?」
 次の瞬間、私は二人の方に走って居た。
「シエルさん! 私をあなたたちの養子にしてください!」


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