【18歳未満進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第6巻【百合】
[35:♀騎士団専属アサ子(2008/05/30(金) 15:35:29 ID:FMQ88wlc)]
ふたつもち。
被害者の異常な犯され方からそう呼ばれていた連続婦女暴行犯は、
アサ子の話によればどうやら女性らしかった。
それも、錬金術で自身の身体を改造したおぞましい化け物だということだ。
「アサ子さん、敵……とれたんだ」
女性ばかりが集まるこの騎士団でも、一人犠牲者が出たことはぱら子も覚えていた。
神に仕える聖騎士でありながらこの破廉恥な女と仲良くしていたクルセイダーの少女が無残な姿で発見されたとき、
ちょうどぱら子は魔物討伐にかり出され、犯人逮捕には加われなかったのだが……
大切なところも、後ろも形が戻らないほど無残に犯された少女を前に、
アサ子が人一倍大きな声をあげて泣きついていた姿が蘇ってくる。
目の前のアサシンは少女の身体を抱きしめて何か泣き叫んで居た気がするが、
辛い記憶を無理矢理封印しようとしたぱら子には、それが何だったか思い出せなかった。
「とれてない」
アサ子の顔が、右半分だけ笑ったような気がしてぱら子は思わず半歩退いた。
「……ぁ……」
勘の良いぱら子は、目の前のアサシンが纏っているちぐはぐな装飾具が被害者のものであることを悟る。
路地裏で花を奪われたカプラ嬢
公演帰りに連れ去られたダンサー
プリーストになろうと砂漠の街へ向かっていったアコライト……
アサ子への怒りは何処かへ溶けてなくなっていた。
代わりに、被害者のファイルをめくっていたとき感じた、
ずきりと胸を締め付けられるような苦い味がぱら子の口の中一杯に広がっていく。
「……ねぇ、ぱらちゃんヒール出来るんだよね?」
「えっ?!あ、ぅん、勿論……だけど?」
「良かった」
不意に話題を変えられると、ぱら子はしばしまごついてから答える。
そのときは、既にアサ子は先へと進み出していた。
「……三時間したら、A棟の地下室まで来てもらえるかな」
ぱら子は、去っていく露出の多い背中に返事をすることが出来無かった。
read.cgi ver4.20 by GlobalNoteScript (2006/03/17)