【18歳未満進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第6巻【百合】
[36:&;♀騎士団専属アサ子(2008/05/30(金) 15:36:29 ID:FMQ88wlc)]
「へーぇ……今度はアサシンさん?」
両手をYの字になるよう広げられ、天井に手首をくくりつけられた錬金術師は、
入ってきた尋問者を品定めするように頭から爪先まで視線を走らせた。
(何こいつ……頭悪いんじゃないの?)
最悪なセンスの出で立ち、騎士団に居るはずのないアサシン。
取るに足らない相手だと判断した錬金術師は、地面から離れるようにつるされた足をばたつかせて喚いた。
「ねーえー。早く離してよ、これ〜。大体、騎士団でこんな捕まえとく権利ないでしょ?警察に連れてってよ、ケーサツ」
手首を縛る鎖ががちゃがちゃと揺れるのを見ながら、アサ子は大まかに預かった情報を整理していた。
(尋問、たってねぇ……)
目の前の加害者は、下着姿で足もつけられないよう吊されている。
吊している鎖だけは動乱の時代の名残なのか、尋問するための満足な仕掛けだったけど、
アサ子の見たところ、どうやらこの騎士団にはあまり尋問のテクニックが備わっていないようだった。
「ねぇ聞いてるの?そこのアサシン、あなたよ、あなた!」
「…………あんた、名前は?」
元々ずいぶん大柄な錬金術師は、天井から吊されていることでアサ子の頭一つ上から見おろすような姿勢になる。
「そんなことあんたに関係ないでしょ!さっさと下ろしなさ……げぅっ?!」
ほんの少し、張り手でもした程度の赤い跡がうっすら残るだけの腹部に。
カタールの硬質な柄が、先端が見えなくなるほどめり込むと、錬金術師はげふっとだらしなく涎を吹き出した。
「名前は?」
「げほっ……ごほ、こんな扱い、不当だわ!弁」
ごっ……と錬金術師の胃がよじれ、めり込んだカタールは、僅かに触れた刃の先に血を滴らせている。
錬金術師も馬鹿ではなかった。
目の前の女が、犯罪者にも礼儀を失わない騎士娘達の道徳律から外れた尋問の為の存在だと悟ると、
とっさに思いついた偽名を口にする。
「……リナリー……リナリー・ストクリフよ」
「あたしはアサ子……レオナの友達だ」
「は?レオっ……?!」
「お前がその名前を口にするな」
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