掲示板に戻る 最初- 前5 次5 前1 次1 最新5

【18歳未満進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第6巻【百合】

[52:レーニャとチェリム その3(前編) 4(2008/06/28(土) 19:28:27 ID:HOybdS02)]
だから今日は、チェリムより前に入ってた。


何を期待しているんだろう、私は。
チェリムは不意打ちらしい何かをすることがなかった。私と入れ替わりでチェリムはお風呂へ向かっていった。
湯上りにしなびていそうな体をベッドに投げ出して、私は静かに体の疲れをやわらかなマットにゆだねる。
ツインのベッドで、でも距離を離しすぎていない私とチェリムの寝室。
思えば、一緒の部屋、一緒の家に住んでいるんだ。最初から、彼女と組むようになってから、なぜ同じ部屋で
寝ているんだろう。同性同士なら、むしろ部屋を別にするはずなのに。間取りが許さなかった? だとしたら
どっちかが居間で眠ればいい。チェリムが私をベッドに眠らせたか、あるいは私がチェリムにベッドを譲って
いたはず。

なら、なぜふたつベッドがある部屋をわざわざ確保したのだろう。
いや、そんなことを深々と気にするのは、私の杞憂だろうか。

「もふふ、レーニャさ〜ん」
隣で枕と戯れながら、だらしの無い声をあげるチェリムだが、呼ばれた理由をふと考えてしまう。
「ん?」
「そろそろレーニャさんと狩りしたいな〜」
狩りか。
心臓が不意を突かれて跳ねていたのを、必死で落ち着かせようとしていた自分に気づいた。
バカだ。何を……怯えているんだ。
「狩りか。チェリムがいける場所はまだそんなにないぞ?」
「そんなの気にしないよ〜、レーニャさんとせっかく相方になったのに、最近全然ごぶさただし。はぁ」
「そういえば。じゃあどこか、行こうか。いつ行こうか」
「それはレーニャさんにおまかせするよ。私はどこにでもついていくから」
「そうか、じゃあ……」
思わず、私は自分がこれからチェリムと何をどう進めるかを思い返してしまっていた。これから、チェリムと
二人で狩りに行くのである。それはつまり、ふたりきり。
ペア狩り。
実は、あまりチェリムとふたりだけで狩りしたことない。
たいていはチェリムと私と誰か。
私にその誰かを言えるほどの知り合いはいないから、普通はチェリムがつれてくる。もちろんチェリムのこと
だから、男しかこないわけなんだけれど。
「スリーパーを倒しに行こうか」
「うん、うんっ」
こういう機会、他にない。
チェリムと二人きりになれるという期待と、その後のことの期待と、照れくささとが葛藤になったけれど、期待が2、
恥ずかしさが1で、私の中の多数決は期待で決まった。
その良いここちの緊張が、やや心臓を駆け足させていた。
「レーニャさんと狩り〜ひっさしぶりのペア〜はははっ」
ベッドの上でうつぶせに足をばたばたさせてる。このこは、どこまでもかわいい姿を見せて、私の心を
飽きさせずに焦がれさせる。
「チェリム……」
「うん、よろしくねっ」
「あ、ああ、そうだな」
「ジュノーからぽんぽんと現地に行っちゃおう。あ、でもそれだと……」
「ん?」
チェリムがちょっと思いにふけって口を閉ざし、寝返りを打って一度私に背を向けると、また私のほうを向いて
笑顔を見せる。
「なんでもないっ。だいじょーぶだよ、レーニャさん」
「ならいいんだけど」
「でも、ほんとはよくないんだよ〜」
「よくないって、ペアでジュノーまで遠征すること?」
「ううん」
「……つまり、男がらみ?」
「そういうところかな? 2日〜3日えっちできないんだもん」
「そういうことか」
当たり前すぎるほど、チェリムらしい返答だった。
というよりも、チェリムは暇なときは誰かしかの欲求不満を解消してるんだから……
それは。


掲示板に戻る 最初- 前5 次5 前1 次1 最新5
NAME:MAIL:

read.cgi ver4.20 by GlobalNoteScript (2006/03/17)