【18歳未満進入禁止】聖職者命令スレ Part12
[214:バルーン殴りプリ(2012/06/07(木) 15:50:22 ID:z1Op57tc)]
「流石にもう、あれは勘弁して欲しかったですね――絶対にわざとだと思います。」
「予定通りって感じの演出だったよな、味な真似をしやがる。」
フィゲルに宿泊する為の宿屋も、部屋が同じと言う徹底ぶり。
彼が、彼女を連れてきた、と言う事が彼等にはとても面白かった事なのかもしれない。
迷惑なものです、と言葉に出すバルーン殴りプリの表情は笑っていて。
「まあ今晩だけだし、我慢してくれよ――俺はソファで寝るし。」
あくまで見かけだけのカップル故に、間違いが出来る筈もなく。
ベッドの毛布を抱えるとソファの方に向かう彼の姿。
その背中、彼女は熱に浮かれた視線で見つめて――頬を赤らませる。
「いえ、その――別に私は、その、構わないのですが。」
「そう言う訳にも、間違いを起こす訳には…」
「構いませんよ、今夜だけであれば真似事で構わないのであれば。」
何を言ってるのだろう、と彼女も何処か、変な気持ちになっていた。
お互いの表情が赤くそまり、視線が外せなくなって――
彼が何も言わずに、彼女の肩を掴んで抱きしめてしまえば、彼女も応えるように抱きしめ。
衣装越しだと言うのに、伝わってくる呼吸と心臓の音が高鳴るのが分かる。
指先が背中を撫でるだけで、びくんっと背筋が震えるほどに、敏感になっている彼女の身体。
食事をしたテーブルの上には、祝い菓子入っていた箱が
その役目を果たして、ベッドの上で擦れる二人の衣擦れの音を聞いていた。
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