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アコたんvsメカアコたん Part6
- 59 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/08/29(日) 01:51 ID:ZeSUOSsw
- せめて次までの繋ぎにでも、と・・・長い上に面白みもなくてゴメンよ
- 60 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/01(水) 00:36 ID:2aXOw1CI
- >>56
GJ!! 良かったですよ!
カキコ予告したのは良いが仕事が忙しくて大変だったりする。 やっと出張から帰ってきたよ。
とりあえずネタとしては「アルケミ博士はいかにして研究資金を調達しているか?」をテーマに考えてみたのだよ。
元部下達も頼ってきてるから結構大所帯のはず。 で、これまでの流れから何とかこじつけたデス。
(まあ、博士達の奇妙な研究を理解できて資金提供可能な方となると限られますから、あの方くらいしか…)
結果としてアリスたん大活躍予定。 夕方辺りにはカキコできるかと。
- 61 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/05(日) 00:01 ID:xto037/E
- 「…僕とした事が不覚でしたね…」
そう言いながらミスティスは刀に手をかける
遺恨怨恨の根は長く、2年前に撒かれたその種は、長い時間の中で華咲かせ
そして遂に実を宿した。
華の持ち主はかってミスティスが不正を暴いた国事に関わる者
民からも慕われ、兵にも、そして王からの新任も厚き者
だが光あるところに影はある。光が大きいほど影も大きい
ミスティスの暴いた影は、その者の光を飲み込み、人生をも飲み込み、家族をも飲み込み、その者の人生を闇に蹴落とした
「さぁ…時は熟した。堕ちて貰うぞ、騎士様…」
全てを失った男は笑う。確勝の笑みである。万に一つも騎士様が抜け出る術はない。
それは糸に掛かった獲物を見る蜘蛛に似ていた。
遠く離れた位置に張った糸の方角を見つめながら男は再び笑った。
刀を鞘に収める。
誰の手のものだろうか?ミスティスは考える。
心当たりが無い訳ではない。むしろありすぎて困る。
国を守り、人を守る為に振り続けた剣、その業は全て自分の身に降りかかる。
誰も知らず、誰からも感謝される事はない。
覚悟していたつもりだが、皮肉な物だと苦笑してしまう。
追っ手の気配を感じた騎士は、三体の、かって人だった物の冥福を祈ると闇に消えるのだった。
まったくスレが進んでいなかったので、長編の序章っぽいのを書いてみました。
リレーが楽しいと思うので、複線とかはりまくりました
皆様こぞって続きでも書いてやってくださいです
- 62 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/06(月) 00:11 ID:UUnp0Fts
- 同時刻、プロンテラは戦慄に震えていた
騎士団長の息子であるミスティスが魔族と内通していたのだ
「冗談でしょう、あいつがそんな事をするはずがない!」
「そうですよ!ミスティス君に限って…」
騎士団の一室でトリスと騎士子がレオを激しく問い詰める
「…これは決定時効なんだ。陛下の命には絶対服従。それが騎士ってもんだ…」
そういいながらも、レオの顔は渋い。
「教官!!」
「俺だってアイツがやったなんて思っちゃいねえ。濡れ衣に決まってる
だがな…。アイツを庇うには余りにも状況ができあがってる」
「レオよ。それはどういう意味だ?」
ウスラーがレオに問う
「アイツは厳密には部下を持たん。だが非公式な部下みてえなのがいっぱいいる
人徳なんだろうけどな… ゲフェンに魔術士、ジュノーのクルセイダー アマツの将軍
モロクのアサシン フェイヨンのハンター… どれもこれも数え切れない任務を得て
アイツと繋がりを持ったんだろう。それこそアイツの協力者は数え切れん」
そしてレオは言葉を続けた
「そしてアイツは魔族に育てられた。わかるか?今まであげた危険因子の数を
相手がミスティスじゃなかったら、無害じゃないと理解していなければ、俺ですら討伐を命ずる
それほどの危険因子なんだよ…」
レオが言い終えると同時に、一人の騎士が部屋に駆け込んできた
「レオ将軍! 大臣が差し向けたミスティス殿への刺客、全て討ち取られたとの報が入りました!」
トリスがゆっくりと部屋を後にしようとする
「トリス、どこへ向かう気だ?」
足を止めトリスはゆっくりと振り返った
「俺が… 俺がアイツを止めて来ます…! 必ず連れ戻す…」
- 63 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/06(月) 19:07 ID:f8QVuDss
- お、なんかシリアスストーリー(゚∀゚)キター!
俺はシリアス書けないから皆ガンガレ
で、60氏の話も期待してるんで流れぶった切るようで悪いけど書いてもらいたいのぅ
- 64 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/08(水) 00:58 ID:P3.1q/ok
- リレーという事なので自分も一つ・・・
「うはwwwwミスティスwwwwwまぁ飲めwwwwww」
「頂きます」
「お前なんでwwww抹茶wwww酒のめwwwwだめすぎwwwww」
ほぼ全裸でドンペリをラッパのみしているタイラーとアサシンの横で
アマツの民族衣装に身を包み正座という独特の座方で腰を下ろすミスティスがそこにいた
「けどwwwwお前からwwww誘ってくるとかwwww珍しすぎwwwww」
「wwwwwwwwww」
「えぇ。まぁいいお酒が手に入りましたし、日ごろの例も兼ねまして…」
「うはwwwwありwwwwっうぇーっひっくwwwww」
「wwwwっうぇーっひっくwwwwwあれwwwwww」
「うはwwwwお前もうよったのwwwww弱す…ZZZZZZZZZ」
「うはwwww人の事言え…ZWZWZWZWZWZW」
二人の逆毛が寝たのを見計らってからミスティスはゆっくり腰をあげた
そのミスティスの後ろに、いつの間にかWIZが立っていた
プロンテラと敵対しているはずのゲフェン魔術師教会の華、青薔薇である
「ミー様… そろそろ行きませんと…追っ手に…」
「解りました」
そういうとミスティスは寝ている二人に頭を垂れた
「正直…最初は迷惑でしたが… 貴方達といる時間は楽しかったです、ありがとう」
「zzzzzzzzzzzzzzzzzwwwwwwwwww」
「…それじゃあいきましょうか、アーちゃん」
「いいんですの…?」
「ごっこ遊びは…もう終わりです。」
もしまた逢える事があれば、またじゃれあいたい物だな…
その言葉をミスティスがいう事はなかった。
- 65 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/08(水) 12:49 ID:jyptJ0vg
- 「トリスよ…」
ウスラーが問う。
「トリスよ。汝にあ奴を…ミスティスを止める事が出来るのか?」
トリスは装備を整えながら答える。
「こうなっちまった以上、話し合いとかでの解決は…無理だろうなぁ…」
「やはり…戦うのか…」
「本音を言うとな、ウスラー。以前から、試合とか手合わせとかじゃなく、本気であいつと戦ってみたいと思ってたんだ。」
「だから戦うと言うのか?今の状況では、どちらかが命を落とす戦いになるのだぞ?」
やや咎める口調のウスラー。
「…俺だって…俺だってこんな形で…」
武器庫から大振りの槍を取り出すトリス。
「…こんな形で戦いたくなんか…」
ハルバードである。トリスの私物のしては珍しく、かなり精錬されている。
[+8ソリッド ウルヴァリン ハルバード]
かつて、軍団長との死闘で振るった槍…シュバルツバルド戦以来の武器である。
「本気…なのだな。」
ウスラーはトリスの悲痛な覚悟を理解した。そもそも手加減など出来る相手ではないのだ。
「絶対に…絶対に連れ戻してみせる!お互い、どんな身体になってでもなっ!!」
「いいだろう、トリスよ。共に行こう…」
―我は…我は汝と共に在ると決めたのだから…―
- 66 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/08(水) 21:45 ID:SS8W1d7E
- ドバタンッ! 騎士子たんがトリスの部屋の扉を乱暴に開ける
「ちょっと、トリス君。落ち着いて…あれ、いない?」
既に部屋はもぬけの空だった。床には適当にトリスの私物が散らかっている。どうやら一足遅かったようだ
「んもぅ〜、こういう時だけ素早いんだもんなぁ」
眉根を寄せて渋面を作る騎士子たんの目に入ったのは机に置かれた赤い小瓶、忠節の証。主君に忠誠を尽くす騎士の心得
手にとってみると確かにトリスの団員番号が入っている。騎士の誇りたる証を置いていくということ、それは
「トリス君、騎士団辞める気なんだ。皆に迷惑がかからないように…」
トリスは道すがら溜め息をついていた
「はぁ〜、やっぱクビかな。なんつっても国王様の命令に背いたんだもんな」
「騎士失格だな。しかしなにも自分から貧乏くじを引かなくてもよいだろうに」
「いや、俺が好きでやってるから別に後悔とかはしてないんだけどな。俺がやらなきゃ騎士子たんがやっただろうし。
しかし、どっちかというと貧乏くじはお前の方だな。俺みたいなのにくっついたばっかりに、こんな事になっちまってよー」
「だからよいと言っている。我も我の意志で選択した」
ホムンクルスとはいえウスラーは感情回路搭載型だ。それを聞いてトリスは安心したように頭の後ろで腕を組んだ
「へっ、そうかよ。ならミスティスとやり合ういい機会だし、騎士子たんと違って家の体裁もないし、行くか!」
「まずはミスティスに追いつかねばな。何か手がかりでもあればよいのだが」
そこでトリスは気がついた。いつも内ポケットに入れている忠節の証がない。どうやら慌てて着替えたので忘れてきたらしい
「ありゃ、まいったなぁ…まあ、いいか。別に無けりゃ無いで困るモンでもないし」
「クビだから構わんだろう」
「勝手に決めつけないでくれよ。まだ未定だ…といいな」
その頃、騎士子たんはこの事をレオ教官に報告すべきか悩んでいた
「トリス君に辞めて欲しくなんて無いけど、でもそれがトリス君の望みなら…ううん、でもやっぱりこんなのだめだよ…」
「ところでウスラー、自由騎士ってちょっとよくない?」
「トリス、それはただの浪人だ」
- 67 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/08(水) 21:55 ID:eaozRcTQ
- 最近進みいいね〜、ガンガレ
- 68 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/08(水) 23:29 ID:P3.1q/ok
- ミスティス謀反の報が入って早一ヶ月。
トリスの追撃、刺客、全てを振り払ってミスティスは逃げていた。
ひとえに、非公式ながらその人脈によって培われた
「自称ミスティスの騎士団」
のおかげである。
ミスティスとて、無論罠にはめられて追われているだけであって
謀反を企てた訳等ではない。
故に最小限の犠牲で、できる事なら追っ手に撒いて、隙を見て王都に進入
そして国王に直訴するつもりであった。
とはいえ、プロンテラサイドとしては、ミスティスの人脈は脅威ですらあった
逆毛王国…ゲフェン魔術師教会…そしてプロンテラ教会最強と歌われるニ薔薇にゲフェンの青薔薇を足した三薔薇
何より騎士団内部には彼との交流を持ち、彼を討つのを良しとしない人間が多い。
さらには魔族… その中でも魔族の中の魔族が住むと言われるゲフェニアに生息する、最強の部類の物である
万が一にもミスティスがその人脈を利用し、全力で刃向かってくれば首都は恐らく無事では済むまい…
故にカプラ本社に圧力をかけ、空間転送サービスを停止
イズルード・アルベルタ間の船舶の運航停止
各街に徹底した検問体制を引き、さらにアルケミ博士に転送感知装置まで作らせ万全の臨戦態勢を強いているのだった
- 69 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/08(水) 23:49 ID:P3.1q/ok
- ???「さて博士、頼んでいた者は出来ているかな?」
博士「…一応は」
博士は男を睨み付けながら、二つの大きなカプセルを渡す
???「怖いな。そう怒らんでくれ。これも平和の為なのだよ」
そういう男の声には嘲笑の響きがあった
???「まぁいい。早速使わせてもらおうか… 入りたまえ!」
そういわれて入ってきたのは白い甲冑と鉄の仮面に身を包んだ両手のない大柄の男であった
男はカプセルの中身を取り出し、手の無い男の肩に押し付けた
刹那、肩の断面図からは肉芽が盛り上がり、ゆっくりと人の手の形になる
???「…ククク。任務はわかっているね?プロンテラ騎士団12将軍の一人にして、空席であった白虎の聖戦士殿?」
白虎将軍「…承知している。それでは任務に移るので失礼する…」
再生した手の感触を確かめる事もなく、男は踵を返す。
自分の手に移植されたモノの正体を知っているかのように…
???「さて、博士ご苦労。それでは君の大事なアコたんとメカアコたんをお返ししよう」
そういうと兵に連れられ二人の少女が歩いてきた。衰弱しているのか、空ろな眼でぐったりしている。
博士「…貴方は自分が何をしているのかわかっているのか…!? あれは… ウスラーの… それに彼は…」
???「トリス如きに負ける男だ。両手に量産型ウスラーをつけたところで勝てはせんだろうな…」
自分のコマが負けるという事実を語るのに、何処か楽しそうに語る
???「まぁそれでもミスティスとて無傷では済むまい。それでいい。それでいいのだ」
???「おっと。お喋りは終わりだ。衛兵!ここにいる三人を捕らえろ!」
博士「!?」
待ち構えていたのか、あっという間に兵士に囲まれる三人
???「罪状は…そうだな。国家反逆罪だ!引っ立てい!」
博士「貴方という人は…!!」
???「負け犬の遠吠えだな、博士?」
博士「… アコたん!メカアコたん!!」
一瞬の隙をついてアコたんとメカアコたんにポーションを投げる博士
博士の製薬技術が凄いのか、二人の目には一瞬で生気が宿る
???「貴様ぁッ!」
博士「逃げろ! 何処へでもいい!早く逃げるんだ!」
殴り飛ばされながら叫ぶ博士
アコたん「そんな…!」
メカアコたん「…」
とどまろうとするアコたんを押さえつけて、煙幕を撒き逃げ出すメカアコたん
アコたん「いやぁ!! 離してメカアコたん!!」
そんなアコたんの叫びが喧騒の中に消えていく
これでいい… とりあえずはこれでいい…
博士の意識はそこで途絶えるのだった
- 70 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/09(木) 14:10 ID:Jv.60p.E
- ぶつぶつと呟きながらトリスは歩いていた。端からみるとWISしているようにも見えるが、彼の話相手はすぐそばに居る
「ミスティスを追おうにも何の手がかりがないな、そもそも俺は情報部じゃないし、どうしたもんか」
「どうやら主要な交通は封鎖されているようだが、あの騎士様のことだ。既に街を出ていることも考えられる」
いきなり詰まってしまった一人と一体は、今出来る事を考えた
「刑事は現場百回という。何か手がかりがあるやも知れぬぞ」
「放火魔は必ず現場にいるとも言うからな。いや、さすがにミスティスがそこに居るとは思ってないけどさ」
そんなこんなで二人は、さっき大臣の刺客が殺害された現場に行ってみる事にしたのだった
プロンテラの裏路地、昼でも薄暗いそこが殺害現場だった。慌しくプロンテラの警備兵が黄色いロープの中で遺体を収容している
「ウスラー、なんか目だった生体反応ある?」
「こうも人だかりが多くては精度も鈍るが…特に反応はないようだ」
物見高い野次馬で人だかりが出来ている。トリスも辺りを見回すが、目ぼしい人間はいないようだ
遺体に目を向けると、元は人だったことがかろうじて服で判別できた。バラバラの肉塊だ、三人分だろうか。それすらも分かりにくい
「鎧ごと人体を輪切りにしたのか…人間じゃないな。こんなことが出来るのはやっぱり…」
騎士団一の身体能力、魔族の剣技、名刀正宗。それが揃って初めて成せる所業であろう
追っ手を殺害したのも濡れ衣と考えていたトリスだが、これではどうやら本当にミスティスがやったと信じるしかないようだ
「それにしてもよ、なんか事情があるなら、俺らに相談してくれればよかったのにな。なーんで逃げたりするんだか」
「事情があったからかも知れぬ。考えられるケースは、話せば我らが危険になる、信じてもらえない状況だった、追撃をかわすのに必死だった…」
「ふむふむ」
「…そしてミスティスが本当に裏切っていたというケースだな」
「ふむふむ…って、こら。そんなことあるわけないだろ」
「あくまで可能性だ。ただお前もその覚悟はしておいた方が良いと思ったのだ。動揺されて寄生主に死なれると我が困る」
「わかったよ。でも言っとくけど、俺はミスティスを連れ戻すために探してるんだからな」
そして一人と一体はまた歩き始めた。北に騎士を見たという話があれば行って探し、南に怪しい隠れ家があると聞けば行って叩き壊し
東に病気の人あれば行って看病してやり、西に喧嘩があれば行って仲裁してやり……しかし、うまく逃げているのだろう。結局ミスティスは見つからなかった
「騎士の旦那〜、あっしらは何も知りやせんって!」
「その言葉本当だろうな…まあいい、これから拷問にかけてじっくり吐かせてやるからな」
「トリス、嘘発見機によれば98%の確率でその男の発言は真実だ」
「げ、またハズレかよ」
そして早一ヶ月、4つ目の全然関係ない窃盗団のアジトを壊滅させたところで、爽やかな笑みを浮かべトリスは悟った
「…フッ、やっぱり俺みたいな素人が追跡してもダメだな」
「もう少し早く気づけ」
- 71 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/09(木) 18:57 ID:Su6fRfe.
- 「…見事…」
長黒い長髪を持ち、白いマントをその背に背負う男が膝をつく
相対するは銀の髪に黒い甲冑、そして弧を描く白金の刃を持つ騎士
騎士ウィンザーの誇る白狼隊は、騎士団の中でも、もっとも追跡、連携に優れ
もっとも優れたハンター…。まさに狼の如くであった。そしてそれを指揮するウィンザーも、口数は少ないものの、狼のごとくしなやかさと
統率力、そして荒々しさを持つ、まさに狼の群れを指揮する白狼であった。
その猟犬以上の追尾能力でトリスより先にミスティスと出逢えた白狼達には自信があった
ミスティスを確実に捕らえきれる自信が。
だが、その自信は崩れ去る事となった。
まず、ミスティスには少数精鋭ながら、恐ろしく強い戦士達…ミスティスの騎士団
つまり、公式的にはいないとされていた、ミスティスの黒竜騎兵の存在である
本来騎士団の隊員は騎士のみである。だが彼の黒竜騎兵の構成は騎士だけではない。
故に騎士対騎士を想定していた、白狼隊は裏をかかれた形で陣形を崩される
白狼隊は我が身を守るのが精一杯の状況に陥いり、白狼将軍と黒竜将軍の一騎撃ちとなる形となった
ウィンザーは優れた騎士である。無駄な事は決して喋らない性格同様
無駄な動きを排したその戦い方は、ある意味ではミスティスに似通っている
「…ミスティス。 謀反の恐れありとの報が騎士団に入っている…」
「知っていますよ」
「原因はこの兵か?」
白狼隊と交戦している戦士達を見ながらウィンザーはいう。
「いいえ」
そうだろうな、とウィンザーは思う。
恐らくミスティスの置かれた状況を知って、駆けつけた者たちであろう。
「誤報なのは騎士団全ての人間がわかっている…剣を退き、俺と共に来い…。悪いようにはせん…」
「ありがとうございます、ウィンザーさん。でも僕はまだ戻る訳にはいかないのです…」
「訳は話せないのか?」
「…不覚を取ったとしか言い様がありませんね…」
そういいながら自重の笑みを浮かべるミスティス
「そう…か」
次の瞬間にはお互いの足が地面から離れていた
辺りに響く鉄と鉄のぶつかり合う音
たった一度、剣を交し合っただけだというのに、その剣激がもたらす気は
交戦している全ての兵の争う手をとめ、二人の騎士の戦いに目を奪われていた
お互い譲らずの激しい戦闘。
片や激しく打ち込みながらも、一切の無駄のない動きをするウィンザー
片や無駄の無い動きでそれを交わし、舞ように刃を繰り出すミスティス
激流と清流に例えれたであろう。
「さすがですね、ウィンザーさん…」
間合いを取りつつミスティスはウィンザーに語りかける
どんな兵にも一瞬の隙が生じる。その刹那に音を超える剣を繰り出すのがミスティスの戦い方である
だがウィンザーはその無駄をも廃している。
ウィンザーの序列は12将軍の中でも中に位置する。片や最強と謳われる騎士である。
純粋に相性が悪すぎるのだ。
「…このままでは戦いが長引きますね… やむえません」
その瞬間、ミスティスの姿が消え、激しい衝撃がウィンザーの身体を吹き飛ばす
「ゲフェンで得た剣技にアマツの居合いを+したのが普段の僕
そしてこれがゲフェンで得た力…身を蝕む瘴気が代償に、僕に与えてくれた力です…」
…なるほど… 通りで… トリスやレオ…ジュノーの団長… アーサー団長…
並み居る… 騎士を… 差し置いて最強と…言われるわけだ…
- 72 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/09(木) 19:08 ID:Su6fRfe.
- 「…見事…」
地に伏せたウィンザーを見やりながらミスティスはいう
「皆さん、勝負はつきました。どうか引き上げ、陛下と父さんにお伝えください
このミスティス、なんら卑しむべき事はしていない。必ずそちらに伺う、と」
そういいながら背を向けるミスティスと戦士達
ウィンザーに駆け寄る白狼達を背に、歩を進める
「…ミスティス様、ご安心を。皆加減して戦ってありますわ。倒れた人もリザレクションで蘇生できる範囲です」
その声に呼応するかの如く、親指を立てる戦士達
「ありがとう、あーちゃん…それに皆さん」
そういいながら微笑むミスティス
その眼には悲しそうな光が宿る
が、それと同時に強い意志の光が宿っていた。
- 73 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/09(木) 23:59 ID:HXEbzvuk
- 男がモロクの街の市場で夕飯の食材を求めている時、その気配に感づいた。
先程からチラチラと視線を感じる。尾行していることが筒抜けである。
男は誰に対してと言うわけでもなく仕方なさそうな顔をすると買い物を止め人気のない場所を探す。
ここは裏路地に入っただけで何が起きてもおかしくない。砂漠の黄砂が何もかも全てをすぐに隠してくれる。
証拠以前に事件すら気付かない、モロクとはそんな街であった。
男が裏路地に入ると尾行者もついて来るのがわかる。
「さて、この辺でいいだろう?さっさと仕事を済ませたらどうだ?」
男が背を向けたまま尾行者に話しかける。尾行者の気配は二人。
振り向いてみれば、身なりはこの街では至って普通の冒険者風といったところ。
だが、その眼は非常に冷たい。先程まで殺していたであろう殺気が今では肌で感じられる程だ。
「自分の殺気を隠せるということは係長クラスといったところか・・・だが尾行はヒラ社員並みだな」
男が冷たく言い放ち終える前に一人の暗殺者が男に踊りかかる。
暗殺者のカタールが男に届くより速く男の斬撃が暗殺者の胴を凪ぐ。だが傷は浅い。暗殺者たちにとってはかすり傷と言ってもいいくらいだ。
「お前の命はあと10秒だ・・・」
見れば男の腕に毒でぬらぬらと濡れ、怪しい光を放つジュルが装着されている。一瞬の攻防で相手を毒に侵しベノムスプラッシャーを叩き込んだのだ。
死の宣告がなされた仲間の暗殺者のことを気にも掛けずもう一人の暗殺者が男に飛び掛る。
「ソニック・・・・・・ブロォォォオオオオオオ!!」
男のジュルが繰り出す連撃がもう一人の暗殺者を迎撃する。
「トリプルカオスジュルで混乱の秘孔を突いた・・・お前の腕はお前の意思に関係なく動き出す」
混乱の秘孔を突かれた暗殺者の腕が小刻みに震えだす。腕のカタールをカタカタ鳴らしながらゆっくりと自分の首へと宛がう。
おそらく必死で抵抗しているのだろうが腕は全く言う事を聞かない。
「あぁっべぇぇっしぃぃぃぃっ!!」
意味不明な絶叫を上げ毒に侵された暗殺者の一人が毒を撒き散らし爆ぜる。
「ひぃでぇぶぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
続いてこちらもまた意味不明な絶叫を上げながらもう一人の暗殺者の首が地に落ちた。
パン、パン、パン・・・
手を叩きながら初老の男・・・アサシンギルドの社長が男へと近づく。
「うちの課長クラス二人相手にこれ程とは・・・腕は退社した時と遜色ないようで安心しましたよ」
「こいつらが課長クラスだと?俺が居ない間にアサシンギルドも随分と質が落ちたものだな」
男の皮肉にも社長は笑顔のまま答える。
「確かに事実ですからそう言われても仕方ありませんね・・・そこで貴方にはこの男の始末をお願いしたいのですよ」
社長が男に一枚の人相書きを見せる。
「確かにこの男が標的ならばお前の部下では心許ないな・・・ならばお前自身が出向けばいいのではないか?」
「いえいえ、私の方は現役を引退している身ですし、デスクワークが長い分ブランクもありますしね」
今まで気配すらせずにこちらの動きを見ていた者が抜け抜けとよく言う。男が心の中で毒づく。
「無論、こちらの下請けというわけですから依頼主は言えませんがその分報酬は弾むつもりですよ」
社長が愛想良く笑って見せた。
- 74 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/10(金) 00:00 ID:fbFKwOkA
- 「と、いうわけでwwwミスティスのwww暗殺することにwwwwなったwwwwヨロwwwww」
アサシンが夕飯時にシフ男たちに話し掛けた。
「おお!ししょー、かっこいいです!!」
「先輩の前半部の作り話は置いとくとして・・・」
感嘆するノビ子とは対称的にシフ男が冷めた口調からアサシンの武勇伝の辺りは聞き流していたようである。
「うはwww人のwww唯一のwww見せ場www全否定かよwwwwwっうぇ」
「そもそもミスティスさん相手に勝算なんてあるんですか?」
「我にwww柵wwww蟻wwwwwww」
「で、策ってこの山積みされた本のことですか?」
プロンテラの露店通りで妖しい本を売るアサシン一行。
「これはwww『月刊まーちゃん通信』のバックナンバーwwwwwwヤツはwwwこの臭いにwwwつられてwww必ず現れる!11!!」
一応アサシンギルド出であるシフ男は情報収拾の大切さは知っている。
そのためミスティスが追われる身であることを理由までは知らないながらも風の噂程度には知っていた。
そんな彼がこんな人通りの多いところに現れるとはとても考えられなかったのである。
「現れたヤツはwww必ずwwwこの本をwwww昇天するまでwwww読みふけるwwww」
仮に現れて、仮にこの本を読んだとしても、この人通りでそんな行為を行う人は居ないと心の中でシフ男はツッコミをいれる。
「ヤツがwww性もwww金もwww尽きたとこをwwww一世口撃!!1!完璧杉でwwww修正されるねwwwwwっうぇ」
アサシンがどこに根拠があるのかわからない自信に満ちた逆毛を木霊させた。
一ヶ月後
「うはwwwミスティスのヤツwww来ねぇ;;;;;;やっぱ『週刊わたしのアコたん』のがよかったか?・・・?」
「それよりも僕は『月刊ボクのエロプリ様』のがいいと思います・・・」
シフ男は疲れきってるのか思考がアサシン並みに低下していた。
「それはwwwヤツのwwwww趣味じゃないwwwwwwっうぇ」
やたら自信満々に答えるアサシン。
「ところでミスティスさんに掛かってる賞金っていくらなんですか?」
そういえば今まで彼の命の値踏みがどれ程なのかシフ男は聞いていなかった。
「うはwwwwバナナwwwwww1年分wwwwwwwwっうぇ」
「おお、すごい!1ねんかんあそんでくらせますね!!」
(ミスティスさんの命って随分安いんだなぁ・・・)
無論、彼等の前にミスティスは現れることはなかったという・・・
- 75 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/10(金) 03:41 ID:0l2vG58g
- 白華将軍… 現白華将は2本と宝剣とAS、三つの魔法を同時に使うトライブラストの使うセージあがりの騎士
元セージという異端性、そして攻撃の華やかさから、騎士でなかった者に与えられる最高位にして
唯一動物でない称号である華を与えられた女戦士
白虎将軍… 元来は白獅子と共に白凰の両脇を固める騎士団最強の称号の一つ
最近まで空席だった
白牛将軍… 突進力を買われた槍騎士に与えられる称号
バッファローの如く突進し前線で戦う事が期待される
白獅子将… 戦闘力もさることながら、戦術眼と戦略眼 その全てを持ち合わせる者に与えられる
白鳳に次ぐ者とされる者に与えられる称号。元来12将は平等だが、獅子と虎、そして鳳凰のみは別格とされる
白竜将軍… かって存在したと言われる称号。騎士団において別格の存在であり、全ての騎士の上に立ち全てと平等であったとされる
先代の将軍はゲフェンタワーで行方不…
「…破れて読めない、か」
騎士団、否。プロンテラの全ての歴史、そして彼の知識が刻まれている一冊の蔵書がある
博士が書き上げた書である。
男は笑う。
「まぁいい。目当ての部分は眼を通せたのだからな」
魔族召喚項目。
ミスティスを破滅に導く最後の手である
「精神的に弱ったあいつに魔族をぶつけ、止めを刺す」
思わず口に出していた。
まぁいい。今はまだ使えん。もっと弱ってから、そう。
弱ってからだ…
- 76 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/10(金) 04:32 ID:xBD5LnKk
- この過疎スレで頑張ってるし、普通に面白いとは思うんだけど新キャラばかり増やされると良くわかんなくなってくるべ。
いや、見てるだけの人間が何言っても説得力無いけどね?
あとこの話がどういう流れなのかわからないのでそろそろあらすじみたいなものを作ってくれると助かる。
- 77 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/10(金) 05:38 ID:fbFKwOkA
- >>75
『十二将軍』『白獅子』『白牛』『白羊』って単語から12星座から名前取ってると思ってたけど違ったのね♪
さしずめ13番目は『白蛇』な〜んて思ってたエンドレスワルツに影響されちゃってる俺
>>76
俺もよく判らないけど多分、
「ミスティスをはめて失脚させて何か企む連中VS身の潔白を証明しようとしているミスティスと愉快な仲間達」
そんな感じじゃない?違ってたらすまない
- 78 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/12(日) 17:10 ID:8SzTvPkU
- いっそミスティスは絶望してラスボス化っていうか闇に落ちるのも楽しいかもしれん。
無論最後は元に戻るんだろうけどさ。
- 79 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/12(日) 20:03 ID:AP7Uex7E
- >>78
魔界の瘴気で身体を病んでるって設定は結構前からあったような気はする。
で、いつの間にかミスティスダーク化云々って話出てきたけど、
それは魔界の瘴気は身体だけではなく心も蝕むってこと?
それと出来ればそういう意見を出して他人任せにするよりも自分でそんなSS書いた方がよろしいかと。
例えそんなつもりなくとも、なんか他人に話の筋道を強要してるような印象あるからさ・・・。
- 80 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/20(月) 00:18 ID:7U1tVsm.
- 一週間誰も書き込みなしか・・・
それなら今のミスティス編とは全く関係ない話でも書いちゃえ
最近アマツの動向が不穏である。トリスタン王の勅命によりミスティスが内部の調査へと派遣される事が決まったのは今から3日前の話だ。
一時期、アマツで過ごしたミスティスならばアマツ内部にも詳しいと言う王の判断であったが何分面が知れ渡っている。
そこで一計案じられたのが変装である。元々線が細く、どことなく中性的な整った顔立ちのミスティスは女装させても全く違和感がなかった。
・・・いや、むしろ似合いすぎていると言う感だ。だが、女の一人旅はあまりに不自然である。そこで俺、白牛将軍トリスが彼の夫役として同行しているのである。
「先輩、なんとか僕の正体がばれずにアマツ入り出来ましたね」
アマツに着くなり、すぐ拠点とするべき宿を探し、その一室でミスティスが俺に話し掛けてきた。
「ここの領主とは顔見知りですが、とても謀反を起こすような人物ではありませんでした・・・」
ミスティスが俺にここの領主について語り始めるが俺にはどうしてもミスティスの話に集中することは出来なかった。
「おそらく以前、彼の母親が狐憑きに遭うという事件がありました。今回はひょっとすると領主に・・・」
ここまで言いかけミスティスが怪訝そうな顔をし始めた。
「先輩、話聞いてます?」
話に集中してない俺の顔をミスティスが覗き込む。
俺の目の前には美女がいる。と、言ってもそれは未だ女装をしているミスティスではあるが・・・
俺が何故ミスティスの話に集中出来ないのかこの時やっとわかった。そして俺の中に渦巻いていた衝動を行動に移す。
「せ、先輩!何をするんですか!?」
俺はミスティスを無理矢理ベッドに押し倒すとミスティスが抗議の声を上げる。ミスティスが懸命に抵抗してみるが腕力と体格差の所為でそれは総て徒労へと終わる。
「今の俺達は夫婦なんだろ?なら別にこんなことしてもおかしくないだろう?」
ミスティスの両手首を片手で押さえ付け、空いた片手をミスティスの股間へと滑らせる。
「俺はもしかすると前からお前とこうなりたかったかも知れない・・・今この状況が俺の本心に少しだけ後押ししてくれた!ミスティス、お前が欲しい!!」
俺の告白を聞くとミスティスの腕から力が抜ける。抵抗することを諦めたのだろうか。
「抵抗するのはやめたのか?」
俺の問いにミスティスが優しく微笑む。
「今回の任務で先輩を夫役に選出したのは僕なんです・・・二人っきりなれば、もしかしたらこうなるかも知れないと期待して・・・」
俺とミスティスが見詰め合う。今の俺達に言葉は不要だった。どちらからともなく眼を瞑り、お互いの顔が近づいていく・・・
- 81 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/20(月) 00:19 ID:7U1tVsm.
- 「って、なんじゃこりゃぁぁぁっ!!!!」
トリスが絶叫を上げる。
「『なんじゃこりゃぁぁぁっ!!!!』って、先輩が騎士団の一部の女性から僕達の関係をどう噂されてるから知りたいと言うから・・・」
ミスティスが見せてくれた一冊の漫画は同人誌と言うものらしい。トリスは初めて見るそれに驚愕をした。
「大体、なんでこんなものをお前が持ってるんだよ!?」
「これ、しーちゃんが描いた物です。他にもあーちゃんや紅薔薇もこういうの描いては嬉々として僕に見せてくるんですよ・・・」
トリスの問いにあっさりと即答するミスティス。だがその表情は少し疲れているようだ。彼もまた犠牲者なのだ、トリスはそう思った。
「これが世に出回ってるのが噂の発端ってことか・・・」
なんでもミスティスによれば一部の女性はこういう内容のものを好むらしい。例の騎士団の女子もこれを読んだのだろうと、トリス見当をつけた。
「それにしてもこんなに影響力があるなんて漫画ってのもあながち莫迦にできないもんだな・・・」
トリスの何気ない呟きにミスティスの表情が険しくなる。
「そうなんです、この影響力は決して甘く見ることは出来ないんです。それでこれを見てください。」
再びミスティスが新しい本を渡してくる。先程の白薔薇作の本に比べて遥かに分厚い。
トリスがその本のページを開くとそこには騎士子たんに陵辱の限りを尽くす自分の姿が描かれていた。
「総ページ数120P、うち先輩と騎士子先輩の行為に及ぶ姿が延々と100P超過も描かれています。もしこのスキャンダラスな内容を世間が信じてしまっては騎士団の名誉を深く傷つけることになります」
「許せねぇ・・・漫画の中とはいえ俺が美味しい思いしてるのはまだいい!だが騎士子たんがこれを見ちまったら・・・一体誰がこんな物を書いてるんだ!!」
冷静なミスティスとは裏腹にトリスの手に力が篭っていく。
「それが委託売り場に数部程おいてあったものらしくこれの出所は今のところ不明なんです。作者も不明なのですが一つだけはっきりしているのはサークル名が『レジデントオブサン』ということだけです」
レジデントオブサン。どこかで聞いたようなことがあったその名前をトリスは思い出した。
「すっかりうやむやになっていたけど、あいつ等まだ騎士子たんのことを!ミスティス、済まないがその本をしばらく貸しといてくれ。それを元に奴等の足取りを追ってみる!!」
「先輩!それを貸すのは構いませんが、一つだけ約束してください!!」
本を片手にミスティスの部屋から出て行こうとするトリスをミスティスが呼び止める。
「ああ、わかってる。こんな物を誰かに見せたりなんてしないさ、安心してくれ!!」
トリスが笑顔で応える。だがミスティスの表情は曇っている。
「いえ、そうではなくて・・・その、言い辛いのですが・・・開かずのページとかは・・・作らないで下さいね」
「お、俺が、そ、そ、そんなことするわけないだろ?み、ミスティスが冗談言うなんてな、あは、あははは・・・」
視線を泳がし、挙動不審な動作で乾いた笑いをするトリスであった。
その頃、騎士子たんは・・・
「う〜ん、前回は委託とはいえ初めての参加ってこともあって、抑えて描いてたけど100ページこえちゃったなぁ・・・」
手にしたペンをクルクルと回しながら机の上の原稿用紙と騎士子たんは睨めっこしていた。
「描きたいことはまだまだあるけど上手く纏まらないものね・・・」
既に150枚は描きあがった原稿を部屋に山積みにし、騎士子たんは再びペンを動かし始めた。
後に他に追示を許さない最大手へと成長していく騎士子たん個人サークル『レジデントオブサン』の大いなる胎動である。
だがそれはまた別のお話である!!続かない!!!
- 82 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/29(水) 03:38 ID:PPZ9v/HI
- 昨日は十五夜だったらしいがいつもの時事ネタの人降臨なしか・・・
- 83 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/29(水) 23:01 ID:gVNfdAtA
- 『十五夜』
リーン…、リーン… 虫の音が夜の空気を震わせる。見事な満月が雲一つ無い夜空にぽっかりと浮かび、皓々と辺りを照らしている
その夜に落ち着いた、されど透き通るような声音が響いた
「うーん、やっぱり大陸を離れると空も綺麗ねー。今日は中秋の名月、一年でお月様が一番大きく見えるのよ
ほら、御覧なさい白薔薇。月にいるうさぎさんもあんなに大きくてよ」
夜闇に溶けることなく華麗な容姿を浮かび上がらせたそのプリーストは、そのすらりと伸びた指で月を指した
「ふふ、うさぎさんだなんて。紅薔薇、貴方はもっと現実主義者かと思ってましたよ」
それに応えたのは、まるで月の精かと見まがうほどの幻想的な雰囲気を持った白髪の幼げなプリースト
夜は自分の領分と言わんばかりに、月明かりに照らされたまま静かに佇んでいる
プリたんはその発言に抗議するように、腕を組んだ
「そんな事ないわよ。現実ばっかりだとつまらないでしょ?アコたんにもよく歌ってあげたものだわ」
「あれですか、うさぎの歌」
「そそ、それ」
適当に意志を疎通させ、そして二人はその優美な声を合わせて歌いだした
『うーさぎ、うーさぎ、なにみてはーねるー♪』
そしてその二人が同時に視線を鋭くする。そして動いたのも同時
「ホーリーライト!!」
白薔薇が印を切り、力を持った光で巨大なトンボ、ドラゴンフライを打ち落とす
「ハッ!!」
プリたんが気を吐き、よってきた巨大なウサギ、スプリングラビットの顎に拳を打ち込み地面に沈める
「なんで私達、亀島にいるのかしらね…」
「それは紅薔薇が本格的にお月見したいって言ったからですよ。アマツくんだりまで船で行くなんて言い出すから…」
「あら、私のせい?アルベルタで船着場間違えたの誰だったかしらねー」
「貴方だって気がついてませんでしたよね?」
ともあれこんなところでいがみ合っていても仕方がないので、二人はまた歌いだした
『うーさぎ、うーさぎ、なにみてはーねるー♪』
虫の音は既に止み、足元に大きなうさぎが血を流して転がっているが、全てを無視して二人は唄い続けた
- 84 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/29(水) 23:02 ID:gVNfdAtA
- その頃プロンテラではアコたんとメカアコたんが仲良く普通にお月見をしていた
「メカアコたん、これがお団子だよ。んで、これがススキ…。これぞ秋って感じでしょ」
「アコたん、私は風情とか分からないよ」
感情回路が搭載されているホムンクルスとはいえ、メカアコたんは人間の心情には疎い。しかしアコたんは気にせず笑った
「大丈夫だよ、そのうち分かるようになるから。それよりメカアコたん、この歌知ってる?お姉様から教ったんだよ」
そして可愛らしく歌いだした
「うーさぎ、うーさぎ、なにみてはーねるー♪」
メカアコたんは最初訳が分からず聞いていたが、すぐにアコたんを真似て一緒に歌いだした
『じゅうごーや、おーつきさーまー、みてはーねるー♪』
その時アルケミ博士が血相を変えて飛んできた
「お前達、騙されてはいかん!あれはクレーターの陰影で月にうさぎなど、決しておらんのじゃあああっ!!」
「え…何?」「?」
いきなりの事に二人はただぽかんと博士を見ていた。博士はさらにまくし立てる
「例えあれが本当のうさぎだとしても!その大きさは数千キロになる。エサはどうする?種の保存は…」
「博士、夜分に大声を出してはご近所に迷惑ですよ」
喚く博士の背後にメイドさんが現れ、唐突に拳銃を突き付け、引き金を引いた。パン!、と軽い炸裂音が夜に響く
「あ、アリスさん。こんばんは〜」
「今晩は、アコたん、メカアコたん。博士は私が連れて帰りますから、どうぞごゆっくりお月見なさってくださいね」
「うん、ありがとう。アリスさん」
ずるずると引きずられて行きながらも、まだ博士は呻いていた
「信じてくれ…月に…生命体はおらんのじゃ…」
「博士、そろそろ聞きいれて頂きませんと不思議写真『月のクレーターに人工建造物が!?』をお見せしますよ?」
アリスと博士を見送ってから、アコたんとメカアコたんはまた見事な満月を見ながら歌いだした
『うーさぎ、うーさぎ、なにみてはーねるー♪』
メカアコたんは月のうさぎが少し動いた気がした
- 85 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/29(水) 23:03 ID:gVNfdAtA
- 騎士団のお月見はいつものようにただの酒盛りだった。春には花見で一杯、秋には月見で一杯、夏には海で、冬には囲炉裏で
つまりは酒が呑める機会ならなんでもいいらしい。今回もお団子やススキなど誰も用意しようとしていなかった
ガヤガヤと騎士団本部の中庭から喧騒が部屋まで聞こえてくる
そんな中、騎士子たんは一人部屋でしかめ面をしていた
「勢いに任せて買っちゃったけど、どうしよう…」
騎士子たんの手の中にはウサギのヘアバンド、通称ウサミミがある
「さすがにこの年でウサミミもないよね…。タヌ耳の方がお似合いって言われそうだし…」
『月刊 ボクのエロプリ様』の人気コーナー、ウサミミプリたんハァハァを見て、ついウサミミを買ってしまった騎士子たんだが、
気恥ずかしくてとうとう今日まで着けることなく来てしまった。しかし、お月見の今日なら宴会のネタとしてお披露目、
という荒業を取れなくもない。意を決してヘアバンドの要領で頭にウサミミを乗っけてみる
おそるおそる鏡を見てみると、そんなに悪くないような気がする、もちろん自分の贔屓目もあるだろうけど。そしてこっそり呟く
「…ウ、ウサウサ騎士子だ…ぴょん♪」
自分自身そのあまりのイタさに顔を真っ赤にして、ベッドに倒れこむ騎士子たん
「ダ、ダメだわ。あまりにも…こんな、こんなのは…みんな…引いちゃう…」
その時、騎士子たんの部屋の扉が乱暴にノックされる
「おーい、騎士子たーん!みんなもう始めてるぞー。早く来いよ!」
トリスだ。口調からして既に酒が入っているらしい。慌てて騎士子たんは返事をする
「わ、わわっ!?い、今行くから、ちょっと待って!」
そして急いでドアを開けると、トリスは少し違和感を感じたように騎士子たんを見たが、特に何も言わずに中庭に歩いて行った
少し遅れて騎士子たんもそれに続き中庭に出ると、それまで騒いでいた騎士達がピタリと口をつぐんだ。異様な静寂が中庭に漂う
そして少しずつ聞こえだすヒソヒソ声
ざわ…ざわ…
「おい、マジか。将軍様が…」「俺、酔いがまわったかな?」「まだいくらも飲んでないぜ、まさか騎士子さんが…ウサミミ…」
その瞬間に騎士子たんの顔から血の気が引いた。慌てすぎてウサミミをつけっ放しだったらしい。まずい、なんとか場をごまかさないと…
「…ウ、ウサウサ騎士子だ…ぴょん♪」
- 86 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/30(木) 14:59 ID:.tItgL9Q
- 長編の続き作ってみる
「プロンテラ騎士団白の騎士、白牛将軍トリス殿。貴殿の勇敢なる行動に敬意を表し、ここに勲三等を授与するものである」
「ええと…ありがとうございます……?」
闇雲にミスティスを探し回る事一ヶ月、その際いくつもの無関係な盗賊団を壊滅させ、アルデバラン市長から表彰されながらトリスは思った
「やはり素人が闇雲に探してもダメだな。どうしようか、ウスラー?」
「一度騎士団に戻ってみるべきだ。何らかの情報が入っているかも知れぬ」
「ミスティス連れてくる、って啖呵切って出てきたってのに手ぶらじゃ戻りづらいな…でも、面子にこだわってる場合じゃないよな」
そしてのこのことプロンテラに戻ってきたトリスを騎士子たんが出迎える。慌てて走ってきたのだろう、息を弾ませながら騎士子たんは口を開いた
「トリス君…!よかった、戻ってきてくれたんだね」
「まぁ…ね。恥ずかしい話、結局ミスティスは見つからなかったんだけどさ」
「そんな事より私、トリス君が騎士団辞めるんじゃないかって…ほんとに心配して…」
唐突な話にきょとんとするトリス
「え!?俺が辞めるって…なんでそんな話になってるんだ?」
「だって、だってトリス君、これ置いて行ったから…!」
見れば騎士子たんが握っているのは赤い子瓶。騎士の誇りの象徴、忠節の証だった。刻まれたナンバーからしてトリスの物に間違いない
「あー、やっぱりここに忘れてきたのかー。いやー、落としたんだったどうしようかと。よかったよかった」
「え…忘れたって…ただ忘れただけだったの?」
「そうそう、あの時は頭に血がのぼってて。そうか、騎士子たんが預かっててくれたのか、ありがとな」
そう言って騎士子たんから受け取ろうと手を伸ばしたトリスの目の前で忠節の証が握りつぶされた
グシャッー、騎士子たんの手から赤い液体がぽたぽたと零れる
「うおおおおおおおっ!?なにすんだよ!」
「トリス君こそ、ここ一ヶ月の私の心配をどうしてくれるのよ!!」
騎士子たんが叫ぶのと、忠節の証を握りつぶした拳を振り上げるのとは同時だった
「ガハハハハ!そーかそーか、どうも最近騎士子たんの様子が変だと思ったらよ!」
騎士団の一室にその部屋の持ち主の笑い声が響いた。対面しているトリスは何かに強打されたらしく胸を抑えている
「レオ教官、笑い事じゃないですよ。もう少しで俺は騎士辞なきゃならないところだったんですから」
「騎士子たんも誰かに相談でもすりゃいいものを…ま、そのおかげで辞めずに済んだんだ、感謝しとけよ。ガハハハハ!」
そして一しきり笑うとレオ教官はぴたりを口を閉じた。一気に部屋の気温が下がったようだ
「トリス、お前が手ぶらで帰ってきたって事は…」
「教官が俺にそう聞くって事は…」
二人とも同じことを思った
『まだミスティスは保護できていない』
- 87 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/30(木) 15:01 ID:.tItgL9Q
- レオは情報部所属だけあって詳しい。さらに初心者修練所講師ということもあり、情報網の広さでは騎士団一だろう
そのレオ教官から手渡された今回の事件に関するファイル。一ヶ月前より厚くなっているそれを慎重にめくるトリス
1、ミスティスが魔族と内通していたという報告が入る。同時に国王陛下より叛逆者ミスティス捕縛の命令が出る
2、大臣よりのミスティスへの追っ手三人が斬殺される
3、プロンテラの検問体勢強化
4、白狼将軍ウィンザー、ミスティスと接触。捕縛失敗、ミスティスは逃走
ここでトリスは顔をはね上げた
「ウィンザーさんがミスティスと!まさかウィンザーさんは…」
「ドジっちまったが安心しろ、生きてるよ。だが相当な重傷だ、あいつの白狼隊もほぼ戦力には…」
レオの話を遮る形でトリスは席を立ち、踵を返した。既にドアに向かって歩き出している
「教官、プロンテラの検問体勢はまだ続いていますよね。そして白狼隊によってミスティスの居場所も分かった…」
「やめとけトリス、相手は大勢だ。それとも何か、お前の隊を動かす気か?白牛隊は市街地じゃ…」
「あれは国王陛下の兵であって、俺の私兵じゃないですから。だから俺一人で行きます。そして今度こそ…!」
「やれやれ…若いねぇ。こういう時は下手に動かねぇ方がいいってのによ…」
トリスが一ヶ月前と同じように駆け出していった部屋の中でレオは一人苦笑した。そして手元の私的なメモに視線を落す
…長く空席だった白虎将軍の唐突な選出・アルケミ博士の研究所襲撃・三薔薇、逆毛王国、魔族の不穏な動向…
今回の事件には不確定要素が多すぎる。今はそれをはっきりとさせねばならない時期だというのに、最近の若者はまったく…
「ま、あいつが目立てば囮くらいにはなるか」
そう打算してから、レオはまた各所に連絡を取り始めた
- 88 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/30(木) 15:03 ID:.tItgL9Q
- 騎士団本部を出る前に、トリスは一つの部屋に立ち寄った。それは看護室
看護将校に付き添われて、ベッドに伏している白狼将軍ウィンザーを見舞い、トリスは固く拳を握った。例えいかなる理由があろうとも
戦友を傷つける事は戦士として許されることではない暗黙の掟であるはずだ
「俺はミスティスを許さない。ウィンザーさんの遺志は俺が継ぐ!」
「トリス君、まだウィンザーさんは死んでないんだけど…」
「こやつは敗北した。戦士としては死んだようなものだからよいのだ」
「ぐっ…」
なにやら抗議するように呻くウィンザー。包帯でぐるぐる巻きにされて、思うように声が出せないのだろう。それでも必死にこちらに手を伸ばす
その手をがしりと握るトリス。包帯に血が滲んだけどトリスは全然気にしてない
「安心してください、ウィンザーさん。俺が必ず仇を取ってみせます!例え…あいつを殺してでも…!」
「ぐううっ…!(早まってはいけない、トリス。ミスティスには何か事情があるのだ!必ず彼は来る!)」
「わかりました。騎士子たん、ウィンザーさん桃が食べたいって」
「そう?なら買ってくるね。今の時期あるかなぁ」
なぜか力なくベッドに倒れるウィンザーを置いて、騎士子たんは桃を買いに、トリスはハルバードを担いでプロンテラの街に歩き出した
- 89 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/09/30(木) 19:21 ID:k8lc2jms
- 時事ネタの人(゚∀゚)キタ―――!!
しかも騎士子たんネタはサイコーだったぜ!GJ!!
2週間ぶりにミスティス編も動きだしたみたいだし、ガンガレー
- 90 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/10/11(月) 01:59 ID:9FUKUk9I
- 今、アコたんを殺してきた。どうして殺されるのかがわからずに泣き喚いてたが、後悔は地獄でしてもらうことにした。
柄の長さが90cmはある大きな斧を振りかざし、アコたんを部屋の隅に追い詰める。
アコたんの引き攣った醜い泣き顔から完全に血の気がうせたところを見計らって一挙にアコたんの
両手両足を切断。柄を通して斧の無骨な刃が肉を裂き骨を断ち切る感触がズンと伝わる。
切り口から噴出すコレステロール過剰の鮮血。すかさず焼き鏝で傷口を焼いて止血する。
慈悲からではない。アコたんの苦しみを長引かせるために。
アコたんの断末魔の苦しみだ。防音した小部屋に咆哮が殷々と響き渡る。アコたんは自業自得だが、
さすがにこちらの鼓膜が辛い。この間にシャワーで返り血を洗い流し、ついでに斧を
研ぎなおした。作業が終わってもアコたんの叫びは続いたが、次第に途切れ、醜く肥えた腹が痙攣するのみ。
それでは仕上げ。アコたんの首を刎ね飛ばす。絶叫が止み、残った鮮血がひとしきり噴出する音が続いた。
転がった首、おまけにぶち割ってみた。中はやはり予想通り生き腐れだ。
アコたんよ。地獄で苦しめ。これはお前が自ら望んだ結末なんだ。
- 91 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/10/13(水) 00:12 ID:66D6rjFI
- なぜ急にグRO?
- 92 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/10/14(木) 01:48 ID:2pvXCN1g
- 最終回ですから。
- 93 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/10/23(土) 01:33 ID:k5n0raPo
- その日アコたんは地獄にいた。気付けばそこは地獄だったのだ。
「何処ここ・・・?来たことないとこだなー」
とアコたんはのん気に地獄を散歩し始めた。
するとそこで人のような形をしたモノを見つけ駆け寄った。
が、そこで見たものとは人の肌の色とは到底思えない角が生えたモノがいた。
「すいませーん ここどこですか???どうして私はここにいるの?」
そのモノが振り返ったときアコたんは言葉を失った・・・・。
「ここはニブルヘイムで君は死んだんだよ。死んだものはここで一生終わることのない
苦痛や痛み、恐怖を味わうことになる。さぁこっちへ来て働け!」
「テレポート!!!」
機転を利かし逃げ出したアコたん。
「これからどうしよう・・・。というか私死んじゃったの!?そういえば昔お姉さまが
死んだ人はニブルヘイムに行くって聞いたことがあったっけ・・・」
最近のニュースでニブルヘイムから5年ぶりに生き返ってきた人がいて大きな話題を呼んだことがあった
「よし・・・私も絶対にここから生き返ってみせる!!」
とやる気を出してみたアコたんであった・・・
- 94 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/10/23(土) 23:24 ID:JQOmASX.
- 「トリスよ、本当に葬式に出なくてもいいのか?」
ウスラーの問いに「ああ」と無愛想に返事を返しながらいつものように狩りの身支度を整えるトリス。
つい先日、アコたんの惨殺死体が発見された。犯人はわかっていない。
いつも気丈なプリたんがただ泣きじゃくっているのがただただ印象に残ってることだけは覚えている。
そして今日は彼女の葬式の日であったがトリスはどうしても行く気にはなれなかった。
「俺は神様とか魂とかの難しい話ははっきり言ってわからない・・・」
いつになく神妙な顔つきでトリスは話し出した。
「でも死者の街ニブルヘイムに行けば何かアコたんの復活の手掛かりがあるんじゃないかって・・・安直を通り越して子供じみた浅慮だな」
自嘲気味な笑みを浮かべたトリスにウスラーはかける言葉さえ見つからない。
「よし、準備OKだな!」
トリスが先程とは打って変わって決意に満ちた表情をすると部屋を後にした。
さすがにアコたんの葬式中であることもありニブルへの道中見知った顔は見当たらない。
そう思いつつもトリスがペコペコを走らせるていると前方にアサシンの姿を見つける。彼もまた自分と同じ方向に向かっているようだ。
「こんにちは、アサシンさん。あなたははアコたんの葬式には参列しないのですか?」
あまり話したことのある相手ではないので差し障りのない丁寧語でトリスがアサシンに話しかけた。
「あそこに;;;;;;いても;;;;;;プリたんの;;;;;;笑顔は;;;;;;取り戻せない;;;;;;;;;;;;」
いつもと変わらない彼の口調ではあるが何か哀しみのようなものをトリスは感じた。
「プリたんの;;;;;;涙は;;;;;;俺が;;;;;;止める;;;;;;!!1!!」
彼も自分と同じ考えなのだろう。トリスはそう思った。
「ホウ、珍シイかっぷりんぐダナ」
後ろを振り返れば声の主はメカ悪たんである。
「メカ悪たんはアコたんの葬式には出ないのかい?・・・友達だったんだろう?」
トリスがメカ悪たんに訊いてみる。
「トモダチダト?寝言ハ寝テ言ウモノダト騎士団デハ教ワラナカッタノカ?ヤツノ死ナド私ニハ関係ナイ!!」
はっきりと断言をしてみせるメカ悪たん。
「・・・マァ、チョットにぶるニ狩リニ行クダケダ。別ニあいんノ元気ガナイカラアノあふぉらいとノ探シニイクワケデハナイゾ?」
トリスから目線を外して明後日の方向を見ながら会話続けるメカ悪たんにトリスは安堵を覚えた。
「よし、みんなでニブルへ行こう!!」
トリスの先程まで曇っていた心が少し晴れたような気がした。
「おぉっ!!一体俺に何が起きたんだ、このレア運は!!?」
トリスがニブルに到着してから次々と襲いかかるモンスターを払いのけてるうちに既に黒猫が10個は拾っている。
「なんて言ってる傍から11個目ゲットだ!!」
今までにないレア運についついはしゃいでしまうトリス。
「うはwww矢力士wwwザコ杉wwww俺www素手にwww20個目wwwスティルwwwwwwゴメwwww誤爆wwwwwwっうぇ」
「カカカカカッ!!ろーどおぶですダカ何ダカ知ランガ私ニタテツクトハイイ度胸ダ!褒美ニブチノメシテヤロウ!!!」
既に本来の目的を忘れニブルでの狩りを満喫する面々。アコたん復活の道はまだまだ遠いようだ・・・
- 95 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/10/23(土) 23:25 ID:JQOmASX.
- ageちゃったのでsage
- 96 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/11/03(水) 19:51 ID:bm1VlZqI
- アンアンギシギシ
- 97 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/11/07(日) 08:27 ID:bJxptPl.
- 「テレポート!!!」
もう何度目になるだろうか。テレポで見苦しく逃げ回るアコたんを見て、デュラハンは心底呆れていた。
そしてデュラハンの脳内でどこぞの強欲ジジイのような台詞が何故か再生されていた。
FUCK YOU!ぶち殺すぞ、アコたん・・・・
お前は、大きく見誤っている。このニブルヘイムのルールが見えていない。
ここに来た者は苦痛を味わいながら働くことで生前の罪を償わなけえばいけないのだ。
それなのに、まるで自分には罪などないと言わんばかりのその態度・・・・
(中略)
そうやって逃げ回っていれば助かると思ってるのか・・・・?
なぜそんなふうに考える・・・・?
バカがっ・・・・!
「テレポート!!!・・・ふう、危なかった〜」
相変わらず空気が読めないポルンは、周囲のモンスター達の冷めた視線を意にも介さずに
BOTの如く飛び回っている。
「私、絶対にここから生き返ってみせるからね!!」
思った通り、アコたんは逃げ回ってればそのうち何とかなると思い始めているのだ。
一度シメてやらない限り、コイツは何度でもやるだろう。
全く本当にどうしようもない生物だ。
様々な考えがデュラハンの脳内を駆け巡った。
そしてデュラハンはすぐに結論を出した。
デュラハンは時間沸きで出てきた上司のロード・オブ・デス(以下LOD)にアイコンタクトを取ると、LODは静かにうなずいた。
LODもデュラハンの意見に賛成なのだろう。
そして、LODはのんきに鼻歌なんぞ歌いながらのほほんと歩いているアコたんの後ろに立ちはだかった。
デュラハンはLODの後ろで静かに見守っている。これから行なわれる制裁を・・・
「〜〜〜♪」
引き続き鼻歌を歌っているアコたん。
愚かなアコたんはLODの影にも気付いていなかった。
これからの自分の運命も知らずに・・・・
「オイ・・・・」
LODは静かで怒りのこもった声でアコたんに声をかけた。
「???」
LODに声をかけられてようやく気付いたアコたん。
そして・・・・
- 98 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/11/07(日) 08:28 ID:bJxptPl.
- 「チョーシこいてんじゃねえぞ ゴルアーーーー!!!!」
「え・・・」
突然頭上からLODの愛馬(名前:松風)の足が降ってきた・・・・
次の瞬間・・・・
グチャッッッッッ!!!!!!
「phjがこぉげおおおおぶおおおォーーーーーーーーー!!!!!」
松風の足がアコたんを踏み潰した瞬間だった。
身をかわす間もなく潰れ、ほぼ即死だった。
松風の足の裏では、肉、臓器などが入り混じってドス黒い水溜りを作っており、
もはやどのパーツがどれなのかを判別するのは困難な状態にまでなっていた。
これは暴力ではない・・・・ ニブルのルールを破ったものへの制裁だ。
LODはそう考えていた。デュラハンも同じ考えである。
そしてアコたんの変わり果てた姿を見た周囲の死者達も内心スカッとしていた・・・・
かくしてアコたんはニブルで二度目の死を迎えることになった。
しかしこれは終わりではない。
現世と違ってここでは死は終結を意味する言葉ではない。罪人は罪を償い終わるまでは
死んでもここから逃れることは出来ないのだ。アコたんとて例外ではなかった。
潰れた肉塊、飛び散った脳漿、全てが元のアコたんの形に戻っていく。
もうしばらくすれば意識も戻るだろう。
だが・・・・ これからが真の「制裁」なのだ。
生き返ったアコたんはテレポで逃げられない場所に拘束された。
そこで、執行役のブラッディマーダー達にありとあらゆる「死」をあたえられるアコたん。
とても言葉に出来ない有様に、アコたんの意識は何度も「壊れる」ことを望んだ。
たとえどんなに惨い苦痛でも、自分の意思を手放してしまえば関係ないから・・・・
しかしそれは許されなかった。
気絶しても発狂しても無理矢理に意識を引き戻されて無限に続く「死」・・・・
それがルールを破った者の辿る運命なのだ。
アコたん復活の道はまだまだ遠いようだ・・・
- 99 名前:接近に失敗しました。 投稿日:接近に失敗しました。
- 接近に失敗しました。
- 100 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/11/29(月) 00:53 ID:BcB0/LoY
- aaaaaiiiiiiii
- 101 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/03(月) 00:53 ID:RbAwjeYc
- >>94の少し前
カン、カン、カン!
お昼時、突然プロンテラ騎士団に鳴り響いた耳慣れない警報に騎士達は食事の手を止めた
「この音は…第一級警報?」「みたいだな。しかしいきなり出撃か?」「テロか!?テロなんだな!」
通常の警報は警戒か待機だ。よっぽどの事があるときしか騎士団は動かない。一般用の食堂は蜂の巣を突付いたようだった
「情報部からの注意はなかったが…」
「こりゃただのテロじゃないのかもな。まあいい、戦争だろうがテロだろうがやる事は一緒、鎮圧だ」
隣接する士官用食堂は落ち着いていた。各々経歴は違えど、幾度も死線をくぐってきている。いつもどおりの事をするだけだ
「ともかくよっぽどの事があったみたいだね。本部前に集合して人員、装備の確認を」
騎士子たんも楽しみに残しておいたケーキをちらっと見てから立ち上がる
「(先に食べとけばよかった…)」
騎士子たんは好物を後に取っておくタイプだった
本部前に顔を揃えた各隊の将軍、いずれも『白』の称号を持つ将軍達にレオ教官が状況を説明する。情報部出身の彼も
白獅子の名を持つ将軍であり、その情報力、作戦指揮能力は定評があった・・・が、今回の説明は彼にしては珍しく
ひどく要領を得ないものだった
「だからな、俺にもわからねーんだ。ウチの情報部の奴らが『見た事もない化物』って繰り返してるだけなんだよ」
「警備にあたっていた兵士は?」
「三人とも連絡がとれない。最悪のケースも在り得る」
「現状は?」
「プロンテラ南西で情報部が交戦中だ、状況不利。つーわけで脳ミソ筋肉隊、お前らの出番ってわけだ」
情報部の兵士で手に負えなければ、戦闘訓練を受けた騎士がでるしかないのだが…
「鼻の利く『白狼』ウィンザーがいないのがな…ミスティスの奴も留守ときてる。ときたら街中で使えそうなのは…」
そういってレオ教官は白の将軍達の顔をくるりと見回した。白樹、白鷲…どれも歴戦の騎士達だが、下手をすれば
街を壊しかねない。その視線がぴたりと『白羊』騎士子たんで止まる。その使命感に燃える瞳は真剣そのものだったが…
「(こいつキレると見境ねーからな…)」
レオ教官は騎士子たんだけは絶対に止めとこうと思った。だが、騎士子たんは一つ大きく頷いた
「分かりました。騎士の誇りと名誉にかけて、必ずや務めを果たしてきますから!」
マントを翻して走り去った騎士子たんの後姿にレオ教官は溜め息を一つついてぼやいた
「ま、他の連中でも大差ないか」
そして他の騎士に待機、市街のブロック防衛を命じてから、プロンテラ教会に支援要請を出すべく執務室に歩いて行った
- 102 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/03(月) 00:54 ID:RbAwjeYc
- プロンテラ教会 薔薇の館
「紅薔薇、騎士団から支援要請ですよ。どうやら急を要する様です」
「…いい、私は行かないわ…」
アコたんの葬儀からずっとプリたんはこの調子だった。教会の華と謳われたその美貌も、いまは出来の悪い人形程度だ
「気持ちは分かりますけど、こうしている間にも街の人達が危険に晒されてます。もう人を救えないのは嫌でしょう?」
「…うるさい」
虚ろな眼差しで、それでも何かが引っ掛かったのか不機嫌そうに白薔薇を睨みつけるプリたん
「…別に私はもうどうでもいいのよ、誰が生きようが死のうが…もう…どうでも…」
プリたんに睨みつけられても、白薔薇は涼しい顔だった。その幼げな顔で優しく微笑んでいる
「それでも貴方は行かなければならないのですよ。プリーストである限り」
「…あんたには分からないわよ。妹を失った私の気持ちなんか」
白薔薇は答えず先に立って進みだした。プリたんからは背中しか見えない
「貴方にも生徒を失った教師の気持ちはわからないのでしょうね…」
「…」
それにプリたんは答えず、それでものろのろと立ち上がった
現場に到着した騎士子たん率いる白羊隊が見たものは、確かに見た事もない異形達だった。何人かの兵士は倒れ、交戦中の
者も手傷を負っている。慌てて騎士子たんがペコペコで割り込んだ
「大丈夫ですか!?もうすぐ教会から司祭様も来ますからしっかり!」
「白羊将ですか…お気をつけて。こいつら得体が知れない…!」
情報部の兵士を救助する時間を稼ぐつもりでペコで走り回る。そして敵の注目を集めてからペコから飛び降りた
「る、るーど?はいろーぞ…いすと?聞いたことないよ…でもトリス君もミスティス君もいないから…私がやらないと…!」
目に入ってくるちっこい幽霊みたいなのや、ぬいぐるみっぽいの。普通にダンジョンにいるモブとは違う種類の敵に
やや不安になりながらも騎士子たんは剣を抜き、構えた。そして基本に忠実に剣を振り下ろす
「やあっ!」
気合を込めた一閃がルードを叩き落す。手ごたえはあった
「よかった、普通の剣でも斬れるみたいだね。一番隊、ニ番隊抜刀、時間を稼いで。三番小隊は負傷者を救助」
素早く指示を出し、騎士子たんは先頭に立って敵の群れに切り込む
「みんな、私に続いてっ!司祭様が来るまで敵を抑えるよ」
『おおーーーっ!』
騎士達は白刃を煌かせ、異形の群れの中に飛び込んでいった
- 103 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/03(月) 00:54 ID:RbAwjeYc
- プリたん達が現場に到着したのはその少し後だった。騎士達が化物相手に奮戦している
「あれですね。見たところ悪魔達の様ですが…ニプルヘイムの異形達でしょうか?」
「ニプルヘイム…死者の街ね。死後の世界なんて、てっきりうちの教会の作り話だと思ってたけど…」
プリたんがぼんやりと考えている間にも、さっそく白薔薇がえらく速い詠唱を始める
「紅薔薇、ガードを」
「アレをやるのね…分かったわ…」
術者の詠唱時の無防備状態をカバーする、これまで何度もやってきたパターンだ
そしてとんでもなく大きな魔法陣が騎士と化物達の足元に現れる
「マグヌスエクソールシスムス!!」
そして辺りがまばゆい光に包まれた
数刻後、灰になった化物達を風が吹き散らし、それを見届けて騎士子たんが剣を納める
「ご助力を感謝します。司祭様」
「いえいえ、それよりも怪我をなさった方の手当てを致しましょう」
白薔薇が相変わらずの柔らかな頬笑みで、騎士達の負傷を癒して回っている。とても数十の化物を一瞬で消滅させた
直後とは思えない微笑だ
「痛くありませんか?騎士様」
「い、いえ司祭様。もう大丈夫ですので…」
白薔薇に怪我をした手をとられ、若い兵士が顔を赤くしている横でプリたんは腕組みをしていた。ヒールのスキルが
低いのでやる事がないのだ。そして負傷者のことなど上の空で考える
死者の街ニプルヘイム。死後の世界がこの世に実在する。矛盾した話だ。しかし今はその矛盾にすがりたかった
「白薔薇の法力は教皇様にすら匹敵する、つまり教会の最高位。それでもアコたんを蘇生できなかった…」
「つまりアコたんの魂を呼びもどせない理由がある。その理由がニプルヘイムにあるのなら…」
そしてプリたんは一つ大きく頷いた
「そうだ、二プル行こう」
- 104 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/03(月) 00:56 ID:RbAwjeYc
- 「そんな国営鉄道のCMみたいなこと言われても困りますよ…」
「死ねば行けるわよ」
「論外です」
「だれも付いて来いとは言ってないわ。死ぬのは私だけでいい」
「まったく貴方は昔から無鉄砲で考え無しで自己中なんですから…自分助ける為に死んだと知ったらアコたんが困ると思いますよ」
「むぅ。じゃ、こいつらどこから来たってのよ」
「それはたぶんあの歪から」
しれっと白薔薇が指差したのは、空間に唐突にある黒い靄のようなものだった
「…繋がっているのね、ニプルヘイムと。しっかしなんでこんな物が…」
「さあ、それは私にもさっぱり…」
その一時間前
「あのー、アサシンさん。本当にこれで二プルなんたらに行けるんですか?」
「任せとけwwwww俺のwwwTCJでwwwwww世界を繋ぐwwwwwwっうぇ」
「よくわからないけどそれって危ない事なんじゃ…」
「お前にしては正しい判断だ、トリス。そもそもだな、生と死が同時に存在するということは決して在り得…」
「とりぷるかおすじゅるニヨル空間混乱カ…アレハ不確実ナモノデ下手ヲスレバ太陽ト繋ガッテモ…」
「ごめwwwwwwもうwwwww繋いだwwwww」
三人は諦めと共に、闇よりも濃い暗闇に吸い込まれて行った
- 105 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/03(月) 10:41 ID:v26/eKVw
- おお!なんということでしょう!
アサシンが もっていたのは なんと TCJは TCJでも
「トリプル カージング ジュル」 だったのです。
さんにんは これから どうなって しまうのでしょうか?
- 106 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/04(火) 21:40 ID:KuYwaL6.
- 久しぶりに来たら更新されてる。
>>105
アサシンは一体何種類のTCJ持ちなんだ?
- 107 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/09(日) 23:49 ID:cafZydNQ
- 『富豪プリ 〜たった50Mで人が死ななければならないなんて〜』
アコたん「お姉様、なんですかこれは…」
プリたん「私に言われてもねぇ」
桃薔薇「おーーーーほっほっほ!なら私の出番ね!我が財力の前にすべてひれ伏しなさい!!」
そう言うと桃薔薇は銀貨をあたりにばら撒いた。金貨でないあたりが微妙にセコい
チャリ、チャリーーーン!!
トリス「ウスラー侵食開始!全て拾うぞ、急げ!ああ、もう早く腕を伸ばせってば!」
ウスラー「最先端技術の結晶たる我の使い道がこれでいいのだろうか」
騎士子たん「ト、トリス君。そんなに這いつくばらないでよ。私達は名誉ある騎士なんだからね。恥ずかしいなぁ、もう…」
ミスティス「そういう騎士子先輩も何げに足で踏んでキープしているじゃないですか」
騎士子たん「あ、あはは…見てた?」
メカアコたん「こんな金属片に執着するなんて人間は不思議だねっ☆」
トリス「しかし、金があると殆んどの問題は片付くのも事実だからな。俺の生まれた村もそんな裕福じゃなかったから、
もっといいもん食いたい、新しいおもちゃがほしい、っていつも考えてたよ」
ウスラー「ふむ、人間は欲望が多いな」
プリたん「そんな言い方しないでよ。ホムンクルスには分からないでしょうけどね、人間にはとても大事なことなのよ」
アコたん「そうだよ、ウスラーさん。別に贅沢しようってわけじゃないんだから」
白薔薇「ええ、病に苦しむ人を治すのにも薬を買うお金が要りますし、明日食べるパンさえない人もいるのです。
それを解決するものがお金だけというわけではありませんが…必要なことは事実ですから」
メカアコたん「ふぅん…そうなんだ」
プリたん「そうよ、たとえばこんな時…」
- 108 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/09(日) 23:51 ID:cafZydNQ
- 「また…ハズレね」
「なかなかレアカードは出ませんね」
そう言ってアコたんはもう一枚袋をピッと破った
「どう?」
「すみません、お姉様。やっぱり…」
アコたんは力なく首を左右に振った。テーブルには何枚かのトレーディングカードが置いてある
「こうもダブるとはね。もういいわ、アコたん。次は私が開けるから」
「そんな、お姉様!もう一度、もう一度だけ…!」
「いいえ、もう貴方に任せてはおけないわ。退がりなさい!」
「うええーーん!」
「行くも地獄、退くも地獄ね…コンプリートを目指すのは…」
「えぐえぐ…開けるときが一番楽しいのに」
こんな時お金があると…
アコたん「お姉様…全部スカじゃないですか…」
プリたん「そ、そんなこの私が…負ける…!?」
桃薔薇「おーーーほっほっほっ、所詮貴方はそこまで。私の力を見せてあげるわ!」
そういって桃薔薇は売店のカウンターに歩み寄った。そして…
ゴトンッ!
カウンターに置かれたそれは重い音をたてた
アコたん「!」
プリたん「箱買いですって…!?」
さらに桃薔薇はカウンターの内側にならんだカードを指差した
桃薔薇「そう、アレとアレを頂戴。わかったわ、30kね」
プリたん「さらにレアの指定買いを…!」
アコたん「だめ押しという奴ですね!」
うなだれる二人を後に桃薔薇は悠然と店を出て行った
プリたん「完敗ね。あれなら確実に手に入るわ…」
アコたん「でもなんか大事な物を失っているような気もします。封を切るドキドキや、お姉様と一緒に一喜一憂する幸せを…」
プリたん「ええ…ええ、アコたん!今日も一つだけ、一緒に選びましょう…」
- 109 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/09(日) 23:53 ID:cafZydNQ
- トリス「いい話だな」
桃薔薇「な、何よ。私が悪いってワケ?」
トリス「いや、そういうワケじゃないけど」
ウスラー「ちなみにアインの可視波長透過式で袋の中身は解析できる」
プリたん「それはやっちゃダメよ」
メカアコたん「わかったぁ!やっぱりお金はいらないんだね」
トリス「それは違うぜ、メカアコたん。アコたん達は厳しさを知らないだけさ。本当にお金がいるときってのは別にあるんだよ
もっとこう、やべーっ!て時がな」
ウスラー「うむ、常にわりと切羽詰った騎士がここにいるのだ」
トリス「ああ、これまでの戦いの人生・・・砂漠で遭難したとき、戦場で敵と切り結んでいるとき、死にかけた戦友を
助けるときに・・・」
騎士子たん「必要なの、お金?」
トリス「いや…何Mあってもダメな時はダメ」
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
アコたん「ほ、ほら、メカアコたんわかった?お金は大事でしょ」
メカアコたん「大事なの?」
プリたん「例えが悪かったのかしら」
白薔薇「やはりストレートに伝染病が蔓延する難民キャンプや、プロンテラ革命時の王家の話を伝えるべきだったのかも知れませんね」
プリたん「それこそお金でなんとかなるもんじゃないって」
桃薔薇「いつか、いつの日か財力が最強だと証明して差し上げますわ!」
- 110 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/01/14(金) 21:42 ID:dvKb14jE
- メカアコたん「ねぇお父さん、お金ってそんなに大事なの?」
アルケミ博士「ああ、とても大事なものだよ。お前を造るのには莫大な費用がかかっているんだ」
メカアコたん「ん〜、いまいちわからないなぁ・・・」
アルケミ博士「それにお金は時として大きな力を発揮するんだ。今からいい話をしてやろう」
このときアルケミ博士(仮名)は、カタコンでのDL戦の様子をこう語っている。
「ロベルト・コスタが、ボスが沸いてからやってきた時間ですか? いや、もう2〜3分かそこいらで…ええ。
…ですからが集まった数々の肉アンクルも、その2〜3分で調達されたということになります。
…そう、この事件がきっかけです。私も個人的には賛成です。例外的にという条件付ですが近接職にも「ニューマ」の装備を認めるべきです。
…それから、ボス狩りBSタイラーを盾にして空間を作ったんですよ。タイラーとロベルトの間に、こう…10セルくらいの。
ボス戦に時々使われるトリックですよ。しかしそれをソロアサと聖職者ツアーのアコ達衆人監視の中でやるんですからねぇ…。スゴイオープン発言がしましたよ。「肉アンクルキター」っていうか「ボス厨恥を知れー」っていうんですか、ハハ。
………え? 負けるかと思ったって? タイラーがですか?
…ん〜、やはりアナタ達わかってない。タイラーという男を。
そりゃアンタ、ああなっちまうと普通は勝負ありだわ。普通はね。でもこれはタイラーのハナシでしょ?
こうやったんですな。
メマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトw
メマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトw
メマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトwメマーナイトw・・・うはwwwおkwwwっうぇ
…もうムチャクチャですわ。
それからはもうタイラーの一人舞台ですわ。そう、子供の喧嘩みたいに。
ロベルトもダブルストレイフィング!してたみたいですけど。
まぁあとはヒドいもんですわ。さっきのトリックが仇になって、手数ではDSではメマーに勝てないことになるワケです。
…ROやってるわけだから、究極の対ボス兵器 ボス狩りBSタイラーの伝説は当然耳にはしてます。鬼気迫るっていうか…。
ホムケミのワタシがこう言うのもなんですけど…憧れますよねえ、同じ商人系として」
メカアコたん「お父さん、コピペはダメだよー!」
アルケミ博士「すまんなぁ、ネタがないんだよ・・・」
- 111 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/02/06(日) 15:06 ID:9BRfQHAk
- 出遅れましたが久しぶりに時事ネタでも
『節分の日』
ミスティスは最近まで派遣されていたアマツの風習について話していた
トリス「へぇ、アマツにも節分があるんだな」
ミスティス「ええ、ほかにも鰯の頭を魔除けに飾ったりですね、巻き寿司を食べたり…」
アコたん「ミッドガルド大陸のとは少し違うんだね」
ミスティス「はい。それでですね、自分の年の数だけ豆を食べると一年健康に過ごせるというものです」
騎士子たん「そ、そうなんだ…年…」
プリたん「…年…」
二人ともそろそろ誕生日がうれしくなくなってくる年であった
ややうつむきかげんになるプリたんと騎士子たんが視界に入っていないのか、ミスティスは懐から豆を取り出した
ミスティス「それでですね、僕、豆を買ってきたんですけどよかったら食べませんか?」
メカアコたん「わーい!」
アサシン「俺にもwwwくれwwww」
ミスティス「もちろんですよ、キング。みなさんもどうぞ」
ちりん、ちりんっ…
澄んだ音をたてて、各々の前に置かれた皿にミスティスが豆を落していく様を見守る一同
にこにこ顔でお皿に並んだ豆を見るアコたんと不満げなメカアコたん
アコたん「ありがとうございます、ミスティスさん」
メカアコたん「なんで私2個だけなの!?」
アルケミ博士「メカアコを作ったのは最近じゃからのう」
- 112 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/02/06(日) 15:11 ID:9BRfQHAk
- 激しく睨み合う華麗な美女と幼げな美少女。プロンテラ教会の紅白
白薔薇「あらあら紅薔薇、豆を追加してもらったほうがいいんじゃないですか?育ちすぎるのも考えものですよ」
プリたん「あんたこそ豆の数が多すぎるじゃない。9つ位に減らしてもらわないとね?」
それをやや離れて呆れたように見守るウィザード達
青薔薇「あいつらは同い年のはずだが…ところで、彼女らと同い年の私の豆はなぜ何百個もあるのだろうか?」
男WIZ「さあ〜?でも、こういうのは縁起モンですからねぇ」
青薔薇「?」
ミスティスの豆袋を取り上げようとする逆毛達
アサシン「うはwwwミスティスwww全部よこせwwwっうぇ」
タイラー「豆は全部俺のモンだあぁぁっ!!」
ミスティス「キング、タイラーさん。たくさん食べればよいというものではないのですってば…」
しっかりと手で自分の小皿を隠す騎士子たんの横で、トリスがミスティスに話しかける
トリス「あ、そうだ。ミスティス、豆をもう3つもらっていいか?」
ミスティス「ええ、構いませんが…」
ミスティスが3粒の豆をつまんで、トリスの皿に入れる。これでトリスの豆の数は騎士子たんの数を越えた
騎士子たん「(トリス君、私に気を遣ってくれてるんだ…)」
ちび天使騎士子たん&ちび悪魔騎士子たん「ええ、彼は優しい人ですから」「いや、たぶん違うと思うぜ」
トリス「ほれ、お前の分とってやったぞ。今年一年健康に過ごせるんだってさ」
ウスラー「我をなんだと思っている、近代錬金術の集大成たるホムンクルスだぞ。こんな無駄な迷信など無意味だ」
トリス「そっちこそ縁起物をなんだと思ってるんだ。メカアコたんみたいに素直に喜べって」
軒下に吊るされたフェンの頭がくるくると回っていた
- 113 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/02/11(金) 08:30 ID:oFzEcgMo
- >>111-112GJ
>軒下に吊るされたフェンの頭がくるくると回っていた
の部分にほんわかしつつワラタ
- 114 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/02/11(金) 22:05 ID:m4z6XZjQ
- ふと思いついた某氏の発言ネタ。
プロンテラ、アルケミ博士の研究所では季節外れの大掃除が行われていた。
事の発端はアリスたんの一言。
「皆さんの生活・経済面を預かる身として進言いたします。
そろそろ資料や書籍の整理をなさってください。
私の計算では、後半月ほどで書物の重さで研究所は倒壊いたしますので。」
かくて、博士や助手達は書類の整理に奔走することになった。
元々、急ごしらえの安普請の研究所。
これまで無事だったのがある意味、奇跡だったのかもしれない。
「あ、博士、この書庫の書物。不要でしたら私に処理を一任していただけませんか?」
「これは確か…わしが若いころに見つけた遺跡にあった書物じゃが、内容がさっぱり分からなくてのう」
「高額で引き取ってくれるであろう方に心当たりがありますので。 もしかしたら、これからは研究所の維持費に困らなくなるかもしれませんよ」
「そんな高額で買ってくれるとは思えないのじゃが…」
「無類の本好きで知られる『魔の塔の少女』なら、希少な書物には金の糸目をつけませんから。
陰謀大好きな困った方ですけど、ここは利用しましょう」
アリスたんは心底嬉しそうに言った。
(ふふっ、儲けたお金で天津で見つけた「あ〜むすとろんぐ砲」を身請けできるかもしれませんわ〜♪)
「…ふぅ、何とかなりそうじゃの」
やっと一息ついたアルケミ博士や助手たち。
(あ〜むすとろんぐ砲、あ〜むすとろんぐ砲〜♪)
なにやら楽しそうなアリスたん。
「あら?、この切抜きは…」
なにやら古い新聞の切抜きを発見したアリスたん。
………………………………………………
デイリージュノー
「それがプロトアインの仕様だ」、開発主任・アルケミ博士が決戦兵器不具合騒動を一蹴
「これが、私が考えたデザインだ。使い勝手についていろいろ言う人もいるかもしれない。
それは運用する政府首脳や軍部が、この仕様に合わせてもらうしかない」
「使用する兵装はこれ以上小さくしたくないし、機体サイズもこれ以上大きくしたくなかった。
ロリな外観も狙ったもの。それが仕様。これは僕が作ったもので、そういう仕様にしている。
明確な意思を持っているのであって、間違った訳ではない。世界で一番美しいアコ型ホムンクルスを作ったと思う。
某おるすばんのロリ双子に対して16歳以上なのはおかしいと難癖をつけるゲー倫の人はいない。それと同じこと」
「プロトアインは僕の娘」
………………………………………………
絶句したアリスたん…
「若気の至りじゃよ…」と弁明する博士。
アルケミ博士の研究所は今日も平和であった…
- 115 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/02/13(日) 16:47 ID:RhCUhyxE
- アコたん「久しぶりの解説コーナー、なぜなにメカアコたん!」
メカアコたん「今日は>>114でありすさんが欲しがってた『あ〜むすとろんぐ砲』について解説しちゃうよっ☆」
博士「うむ、わしの出番じゃな!そもそもあ〜むすとろんぐ砲とは…」
アコたん「ではさっそく聞いてみよっと。ウスラーさん、あ〜むすとろんぐ砲ってなんですか?」
博士「ああっ、わしの出番が!?存在意義がっ!」
このコーナーとは縁がないのでぼけっと突っ立っていた騎士の右腕が蠢いた。少し得意そうに人差し指を立てている
ウスラー「あ〜むすとろんぐ砲というのは音波兵器の一種だ。強力な空間振動による破砕により、一瞬で岩を砂に
変えたといわれているのだ」
メカアコたん「とってもすごいんだね。ウスラーも使える?」
ウスラー「いや、この兵器を使いこなせたのは歴史上ただ一人、伝説のトランペッター『神様』ルイ・アームストロングだけだ」
アコたん「あ〜むすとろんぐ砲っていうのはその人の名前からとったんですね。ウスラーさんは物知りです!」
博士「いや、全然違うのじゃよ、本当はな…」
プリたん「そうよ、全く的外れもいいとこ。そんな怪しげなものじゃないわ」
感心するアコたんの頭にぽむっ、と手を載せたのは文句の付けようがないほど華麗な容姿のプリースト、プリたんだった
プリたん「いい事、アコたん?あ〜むすとろんぐ砲ってのはね、私達の言語に訳すと強力な腕。つまりは鍛え抜かれた
拳から放たれる必殺の一撃のことよ!」
メカアコたん「そんなの兵器じゃないと思うよ。だって、それ既に『砲』じゃないし」
プリたん「私の拳に壊せないモノがあるのかどうか、貴方のボディで試してみる?」
メカアコたん「…やめとく」
アコたん「じゃあ、あ〜むすとろんぐ砲というのは、砲撃並の破壊力の拳のことだったのですね!お姉様もその使い手なんて!」
どこからともなく入り込んだらしい暗殺者がバックステップでアコたんの正面に飛び出てきた
アサシン「アコたんwwwこんwwww。俺がwwww教えてwwwやるZE!!!!111!」
アコたん「え!?あ、はい、お願いします…」
アサシン「本当のwwwアームストロング砲はwww軍事衛星からでるwwwびーむwwww。主砲のwww『アポロ13』なら
wwwww月にwwww届くねwwwっうぇ。逆毛人のwwwwろすとてくのろじーwwwwマジwww斉京wっうぇ」
メカアコたん「たしかに最強だねー。ところでなんか高速でこっちに飛来する物体があるんだけど…」
アコたん「そういえば…なんだろこのヒューーーンッって音…」
アリス「やっと手に入れたわたしの可愛いあ〜むすとろんぐ砲。試射の目標を何にしようかと思っていましたけれど、
迷う必要はなかったようですわ。この芸術を穢すなんて万死に値しておりますわ」
次の瞬間、アルケミ博士の研究所に時代遅れの大砲が撃ちこまれた
アリス「皆さん、これが『あ〜むすとろんぐ砲』ですわ♪ふふ、うふふふふ…」
- 116 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/02/27(日) 17:13 ID:0gBmtJLs
- 時期はとっくに過ぎたけど>>111の続き?
『豆まき』
豆を食べながら、引き続きミスティスがアマツの節分行事を話している
ミスティス「後、節分の日には豆をまいてですね…」
トリス「おう、それなら俺も知ってるぜ。『豆撒き』というやつだな。「鬼は外、福は内」ってあれだろう?」
ミスティス「ええ、そうですけど…アマツだけじゃなくてミッドガルドでも、豆まきやってるんですか」
騎士子たん「ミスティス君はあまりプロンテラにいなかったから知らないんだね。結構大きいイベントだけど」
トリス「今年はお前も参加して見たらどうだ?お前がいれば今年は勝てるかも知れん」
ミスティス「ええ、僕も興味ありますし……ん、勝てるって何にですか?」
豆まきに勝ち負けなどなかったはずだ。そう訝るミスティスにプリたんが形よく整った胸を張る
プリたん「当然私達によ。まぁ無理でしょうけどね」
アコたん「去年は楽勝でしたもんね、お姉様」
そう言ってアコたんも薄い胸を張った
メカアコたん「例えミスティスさんがオーラ騎士様であろうともー、私の弾幕からは逃れられはしないのだー!」
メカアコたんも鉄板の胸を張った
その数刻後、騎士団本部
アーサー「確かに彼奴らは強い。彼らにはニューマがあり、指弾があり、そして悪魔を飼っておる…だが!我々には
組織力がある、鉄の連帯と勇気がある!この豆まきを制するのは、我らプロンテラ騎士団じゃ!!」
トリス「おおおおおおっ!教会の悪魔共に目にもの見せてやるぜっ!」
レオ教官「よーし、野郎共。各隊の人員を整理して本部前に集合だ!そこで豆を受け取れ、年の数だけだぞ」
騎士子たん「了解!みんな行くよ、急いで!」
ミスティス「豆まきなのに何でみんな殺気立ってるんですか?」
騎士子たん「こら、ミスティス君もぼんやりしない!」
皆のテンションについて行けず、ミスティスは訳の分からないまま下士官から豆を受け取り、騎士子たんに引きずられて行った
同刻、教会大聖堂も活気に包まれていた。アコライトが右往左往し、上位のプリーストがそれをたしなめている。
プリたん「廊下をそんなに走ってはいけないわ」
アコたん「ごめんなさい、お姉様」
プリたん「メカアコたんもだめよ、廊下をジェット噴射で飛んでは」
メカアコたん「ごめんなさーい、紅薔薇さん」
- 117 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/02/27(日) 17:14 ID:0gBmtJLs
- そこに近づく一人の小柄な美少女。教会で唯一プリたんとタメを張れる最高位のINT型プリースト、白薔薇
白薔薇「皆さん、そろそろ時間ですよー」
プリたん「もう来たのね…貴方達、お客様を丁寧にご案内して差し上げなさい」
プリたんの指示にアコたんが大きく頷く
アコたん「行こう、メカアコたん!」
メカアコたん「レッツ、キリングターイーム☆」
その後姿を見て、プリたんと白薔薇が視線を合わせる
プリたん「ここは教会、だったら案内する先は…」
白薔薇「…あの世しかありません」
「盾を下げるな!」「白樹第二分隊、3人脱落」「一旦下がれ、深入りしすぎだ!」
教会の入り口付近は怒号と悲鳴に包まれていた。バラバラと飛んでくる豆、倒れる騎士達
ミスティス「あの、先輩。これがミッドガルドの豆まきですか…?」
トリス「そうだぞ。豆が当たりゃそれまで、教会を占拠すりゃ勝ち…っと!?」
トリスの目の前をかすめる流れ豆。再び頭を下げるトリスに、ミスティスもならった
ミスティス「でも、いいんですか?僕達はともかく教会の人が食べ物を投げたりして…」
教会の方を指差す先輩にしたがって、ミスティスも視線をやると、最前線で騎士子たんが奮戦している
騎士子たん「オオオオ鬼は外ーーーーー!」
アコたん「福は内ぃぃぃいい!」
思いっきりアコたんも豆を投げ返している
トリス「構わんらしい。これは聖水と同じく聖職者様が祝福儀礼を施したありがたーい『聖豆』なんだと
それにちゃんと「鬼は外、福は内」って呪文も唱えてるし、いいんじゃないかな?」
ミスティス「なんかものすごく胡散臭いんですけど…」
ミスティスはアマツに帰ろう、と思った
その日の晩のTVニュース
『オークがとても弱っている。プロンテラの豆まきに関連が!?』
- 118 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/08(火) 05:05 ID:6X9HikgA
- タイトルが気になって見てみましたが、キャラのかけあいにはまってしまいました。
設定が気になり、とりあえず>>1のファイルを全部落として、次に過去スレを探してみましたが、
>>48はとっくに消えているし、前スレも落ちているようだし・・・
去年の8月の話だから当たり前といえば当たり前ですが。
どなたか保存されている方アップしていただけないでしょうか?
お願いします。
- 119 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/13(日) 10:34 ID:jD75zWAg
- >>118
ここ内ゲバで崩壊しちゃって、殆どの人いなくなっちゃったからさ、
もうそういうのはないのよう。
ごめんねえ。
- 120 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/13(日) 15:41 ID:t7TZHxoI
- >>118
一応1〜5保存してあるけどZIPで圧縮してあって1Mちょいくらいあるんだ
どっかこれ置いても大丈夫そうなあぷろだある?
- 121 名前:118 投稿日:2005/03/14(月) 01:27 ID:G/IWNLwE
- >>120
ありがとうございます。
ttp://nullpo.mydns.jp/up/up.php
こちらにお願いできますか?
- 122 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/14(月) 19:06 ID:PeGJAE1c
- >>118お待たせしました
ttp://nullpo.mydns.jp/up/updir/2735.zip
一週間くらい経ったら削除しますんでお早いうちに
- 123 名前:118 投稿日:2005/03/14(月) 23:05 ID:G/IWNLwE
- >>122
DL出来ました。
ありがとうございました。
- 124 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/18(金) 17:16 ID:U42B9omo
- >>117から一時間後、プロンテラ教会前の戦線は膠着状態となっていた。
遠距離攻撃に対する絶対防御魔法「ニューマ」により豆は当たらず、指弾モンク達の精密射撃の前に騎士達はその数を
次々と減らしていく
対する教会側も集団戦に慣れた騎士団による、ニューマの継ぎ目を狙っての四方からの集中射撃に防戦一方だった
状況は五分と五分だが、一つだけ顕著な差があった。それは戦闘に置いて最も大切な部分、支援だ
アコたん「みんな、大丈夫ですか?がんばってください〜」
モンク達「ありがとうな、俺達に任せといてくれ。アコたん!」
敵陣をちまちまと可愛らしく動き回るアコたんに、激戦の最中ながら騎士達の目は釘付けである
騎士A「なぜですか隊長!?あっちにはあんなに可愛いアコたんがついてるのにこっちは野郎ばかりなのは!?」
騎士B「これが仕様なんですか?俺達、悔しいです!」
トリス「うーん、なんでだろうなー…つか、俺に言うな。それに一応ウチだってなんぼか女はいるだろ、ただ…」
言いよどむトリスの視線の先には、彼と同じく、若くして騎士団の将軍に就任した女騎士がいる
騎士子たん「みんな、よそ見しない!白羊隊、波状攻撃三度目いくよ!ほら、早く!!」
げしげしと部下の尻に蹴りを入れてせきたて、先陣を切って突撃していく騎士子たん。両手の豆を思い切りぶん投げている
騎士A「ああいうのばっかりなんですよね…」
騎士B「俺もアコたんに「痛いのとんでけ〜」とかしてもらいてぇなー」
トリス「ま、この怒りを教会のやつらにぶつけてやろうぜ。ほれ、お前らもいって豆撒いてこい。右斜め前に進軍、進め!」
騎士達「オオオオオオオォ!!」
急に殺気だった騎士達を率いながらトリスの白牛隊も教会の包囲を縮めていく。その後ろから一人のまだ若い騎士が
ついていく、見ただけでも凄腕とわかる騎士が
騎士団本部で前線からの報告を聞いていたレオは一つ頷いた
レオ「そろそろ頃合ですな、団長殿。あいつを出したいんですがね、よろしいですか?」
アーサー「ふむ、ここはレオ君の読みを信じるとしようかの……迷子にならんようにきちんと送ってやるんじゃよ」
レオ「了解です。白牛将トリスに伝令、ミスティスをきっちりと教会内部に案内してやれ!」
プリたん「アコたん、大丈夫かしらね…」
白薔薇「あのバケモ…じゃない、ホムンクルスもついてるから大丈夫です…って、紅薔薇はさっきからそればっかりですね
ならアコたんが耐えてくれているうちに、さくっと騎士団本部を制圧して帰りますよ」
プリたん「ふん、あんたに言われなくたってそうするわよ……ああ、それにしてもアコたん、大丈夫かしら…」
騎士団と教会。それぞれの最もよく切れるナイフが、お互いの喉元につきつけられようとしていた
- 125 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/19(土) 03:13 ID:O5VylnBQ
- 今、アコたんを殺してきた。どうして生き返ったのか知らんが、後悔はまた地獄でしてもらうことにした。
柄の長さが90cmはある大きなTB2HAを振りかざし、アコたんを部屋の隅に追い詰める。
アコたんの引き攣った醜い泣き顔から完全に血の気がうせたところを見計らって一挙にアコたんの
両手両足を切断。柄を通して斧の無骨な刃が肉を裂き骨を断ち切る感触がズンと伝わる。
切り口から噴出すコレステロール過剰の鮮血。すかさずFBで傷口を焼いて止血する。
慈悲からではない。アコたんの苦しみを長引かせるために。
アコたんの断末魔の苦しみだ。防音した小部屋に咆哮が殷々と響き渡る。アコたんは自業自得だが、
さすがにこちらの鼓膜が辛い。この間にシャワーで返り血を洗い流し、ついでに2HAを
研ぎなおした。作業が終わってもアコたんの叫びは続いたが、次第に途切れ、醜く肥えた腹が痙攣するのみ。
それでは仕上げ。アコたんの首を刎ね飛ばす。絶叫が止み、残った鮮血がひとしきり噴出する音が続いた。
転がった首、おまけにぶち割ってみた。中はやっぱり生き腐れだ。
アコたんよ。もう一度地獄で苦しめ。これはお前が自ら望んだ結末なんだ。
- 126 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/21(月) 18:15 ID:ASULh9kg
- >>125の続き
プロンテラ教会前では騎士達の総攻撃が始まった
トリス「全員隊列を揃えて突撃!標的はー…ええと、アコたんでいいや」
アコたん「私っ!?」
騎士団員「うおおおっ、アコたんハァハァーーー!!」
色めき立つ騎士団員達がアコたんに突進していく。当然次々と飛んでくる教会側の豆。明らかに騎士達の損害が大きいが
訳の分からん勢いを止めることは出来ず、両者の距離が見る見るうちに縮まっていく。そしてアコたんを射程に捉えようとしたとき
ドカカカカカカッ!!
指弾モンクよりも早く、正確な射撃が空から降注いだ。軽快に連射される豆が命中し、バタバタと倒れる騎士達を確認した
『それ』は空中に浮いたままアコたんに手を振った
メカアコたん「アコたん、お待たせっ!」
アコたん「メカアコたん遅いー」
メカアコたん「あはは、ごめんごめん。すぐに終わらせるからね」
そしてメカアコたんは手にした巨大な十字架型兵装『パニッシャー』を一振りし、さらに豆を降らせる。それを防ごうと
盾を頭上にかざす騎士達の足元に、手のひらサイズの円筒形の物体が転がった
騎士A「なんだこりゃ?」
次の瞬間に円筒がパンッ、と弾けあたりに豆を撒き散らした
メカアコたん「どうだー、ぐれねーど豆らんちゃーの威力はー」
さっきまでの勢いが嘘のように騎士達が蹴散らされていく。たった一体のホムンクルスによって
トリス「一番厄介なのが出てきたな」
ミスティス「先輩、ここは僕が…」
思わず前に出ようとするミスティスを制して、トリスは教会の入り口を指差した
トリス「この豆まきの勝利条件は二つ、敵を全滅させるか、敵陣の旗を奪うかだ。だからな、俺達が全滅するまえに
ちゃっちゃと旗を取ってきてくれよな。なぁに、今なら誰もお前のことなんて見てないからな。早く行ってこい」
ミスティス「先輩、気をつけて…」
トリス「せいぜい派手に暴れてやるさ。お前も気をつけろよ」
そしてミスティスは一人、影のように教会内に姿を消した。狙うは教皇の間だ
教皇「ふははははは、頼りにしてますぞ」
???「うはwwwwwおkwwwwwっうぇ」
- 127 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/22(火) 21:24 ID:vSV/cIn2
- >>126よ!125じゃなくて>>124の続きの間違いではないか?
- 128 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/23(水) 22:53 ID:PLz.k4T.
- ,. ─- 、,,.___
,イ〃 `ヽ,__
. N. {' \
. N. { ヽ
. N.ヽ` 〉
N.ヽ` ,.ィイ从 /
. ヾミ.___-‐=彡'ノノノ__,ゞミ=-_rく
lrf´ゞ“モ=ヾーf =モチ<}rv^i ! 126は>>125の続きで間違いない!
ヾト、` ̄,り「弋!  ̄´ノ ソ
!  ̄ ii{_,.  ̄ /r'´
,ゝ、 iー-ー、 , ' |\
-‐''7´ ドヽ. `ニニ´ ./;; | ヾ''ー-
/ ト、 ` ー-- ´ ,;' ,イ :|
- 129 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/23(水) 22:53 ID:PLz.k4T.
- ,. -─- 、._
,. ‐'´ `‐、
/ ヽ、_/)ノ
/ / ̄~`'''‐- 、.._ ノ
i. /  ̄l 7
,!ヘ. / ‐- 、._ u |/
. |〃、!ミ: -─ゝ、 __ .l
!_ヒ; L(.:)_ `ー'"〈:)_,` / いきなりどういうことだキバヤシ!
/`゙i u ´ ヽ !
_/:::::::! ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、 r'´~`''‐、 /
! \::::::::::::::ヽ `ー─ ' /
i、 \:::::::::::::::..、 ~" /
.! \ `‐、. `ー;--'´
ヽ \ \ /
- 130 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/23(水) 22:53 ID:PLz.k4T.
- ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ /ヽ
,.‐'´ `''‐- 、._ヽ /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
[ |、! /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''  ̄ ̄ |l !ニ! !⌒ //
i.! l .::::: ソ;;:.. ヽ、._ _,ノ' ゞ)ノ./
` ー==--‐'´(__,. ..、  ̄ ̄ ̄ i/‐'/
i .:::ト、  ̄ ´ l、_/::|
! |: |
ヽ ー‐==:ニニニ⊃ !:: ト、
まず>>125の内容だが、アコたんが何者かに殺されるという内容になっている。
ところが>>126ではアコたんは健在で普通に活躍している。
そして、126が125の続きだとするとそこから導き出される答えは唯一つ!
- 131 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/23(水) 22:54 ID:PLz.k4T.
- , ‐''´~ `´ ̄`‐、
ヽ‐'´ `‐、
≦ ヽ
≦ , ,ヘ 、 i
l イ/l/|/ヽlヘト、 │
|/ | ! | | ヾ ヾヘト、 l
! ‐;-、 、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
} ' (:)〉 ´(.:)`i |//ニ ! それは一体…
゙! 7  ̄ | トy'/
! `ヽ" u ;-‐i´
ヽ ` ̄二) /ヽト、
ヽ、 ー / ゝ
\ __, ‐' / / \
 ̄ i::::: / /
- 132 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/23(水) 22:54 ID:PLz.k4T.
- ,.ィ , - 、._ 、
. ,イ/ l/  ̄ ̄`ヽ!__
ト/ |' { `ヽ. ,ヘ
N│ ヽ. ` ヽ /ヽ / ∨
N.ヽ.ヽ、 , } l\/ `
. ヽヽ.\ ,.ィイハ | _|
ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、 | \ つまり、>>125でアコたんは確かに殺されていて、
.  ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ > >>126に登場しているアコたんは何者かが成り代わった
. l  ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__ 偽者なんだよ!!
゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ トr‐' /
l `___,.、 u ./│ /_
. ヽ. }z‐r--| / ト, | ,、
>、`ー-- ' ./ / |ヽ l/ ヽ ,ヘ
_,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´ ./ \、 \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ / :| ,ゝ=< / | `'''‐- 、.._
/ !./l .\ ./ │ _
_,> '´|l. ミ:ゝ、 _/,´\ ./|._ , --、 | i´!⌒!l r:,=i
. | | l. / |= ヽ/ | .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」
l. | l./ .! / | i´|.ー‐' | / | |. ! l
. l. |. .! .| / .!.|"'|. l' │-==:|. ! ==l ,. -‐;
l | l. .| / | i=!ー=;: l | l. | | / //
l | l .|/ !│ l l、 :| | } _|,.{:: 7
l | l ./ .| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ' ::::::|; 7
. l | l / .|. \:::::\::::: ヽ ::::::!′ :::| .:/
. l | .∨ ! /ヽ::: `::: :::: ...
- 133 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/23(水) 22:54 ID:PLz.k4T.
- ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
,. -─- 、._ ,. -─v─- 、._ _
,. ‐'´ `‐、 __, ‐'´ ヽ, ‐''´~ `´ ̄`‐、
/ ヽ、_/)ノ ≦ ヽ‐'´ `‐、
/ / ̄~`'''‐- 、.._ ノ ≦ ≦ ヽ
i. /  ̄l 7 1 イ/l/|ヘ ヽヘ ≦ , ,ヘ 、 i
,!ヘ. / ‐- 、._ u |/ l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、 │
. |〃、!ミ: -─ゝ、 __ .l レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! | | ヾ ヾヘト、 l
!_ヒ; L(.:)_ `ー'"〈:)_,` / riヽ_(:)_i '_(:)_/ ! ‐;-、 、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
/`゙i u ´ ヽ ! !{ ,! ` ( } ' (:)〉 ´(.:)`i |//ニ !
_/:::::::! ,,..ゝ! ゙! ヽ ' .゙! 7  ̄ | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、 r'´~`''‐、 / !、 ‐=ニ⊃ /! `ヽ" u ;-‐i´
! \::::::::::::::ヽ `ー─ ' / ヽ ‐- / ヽ ` ̄二) /ヽト、
i、 \:::::::::::::::..、 ~" / ヽ.___,./ //ヽ、 ー / ゝ
.! \ `‐、. `ー;--'´ //イ;;::::: //〃 \ __, ‐' / / \
ヽ \ \ / / /i:::::. //  ̄ i::::: / /
- 134 名前:126 投稿日:2005/03/27(日) 19:46 ID:3sjEntC2
- >>127
そのとおりです、ごめんなさい&亀レスで申し訳ない
本編とは別の話なんで、責任とってそろそろ自分が終わらせてみる
プロンテラ騎士団本部
教会に戦力が集中している隙をついて、カウンターアタックをかけるプリたんと白薔薇。一気に騎士団のロビーを駆け抜ける
プリたん「このままフラッグを奪取するわよ!」
白薔薇「わかりました。でも紅薔薇、貴方の豆は?」
白薔薇が見る限り、プリたんの手には何も握られていない。この豆まきにおいてそれは攻撃手段のないことを意味していた
プリたん「ふっ、とーぜん全部アコたんにあげたわよ」
白薔薇「当然って…何を当たり前のように言ってるんですか!?それでは敵を倒すことが…」
プリたん「できるのよ、私なら」
人の文句を遮って、さらりと言ってのけるプリたんを見て白薔薇は考えた。確かに彼女なら、なんとかしてしまう気もする
優雅にして華麗な教会最強の素手プリ、『凶拳』の紅薔薇なら…
そして二人が騎士団の階段を駆け上がったとき、残っていた騎士団員からの豆が飛んでくる。慌てて階段の影に隠れる白薔薇、
しかしそのままプリたんは敵陣に突っ込んだ
プリたん「少しだけ…遅いわね」
優しくつぶやいてプリたんが、その砕けぬものがないと噂される拳を振るった後には…細くしなやかな指の間に6つ、豆があった
そのままプリたんは、騎士団員にその豆を投げつける!
すぐ後ろで見ていた白薔薇にも、どうやったのかわからない程の早業だった。さすがに舌を巻くしかない
白薔薇「なるほど。それなら防御から攻撃に転じることができますね………痛っ?」
ぺちっ、と自分の頭に命中した豆が床に落ちてテンテンと転がっていくのを、白薔薇は不思議そうに見ていた
白薔薇「(私…やられたのかな…でも、どこから…?)」
白薔薇が顔を上げてプリたんを見ると、その頬に一筋の汗が伝っている
プリたん「ご、ごめん…いやー、私二極だからDEX低くてさー。あはは」
白薔薇「あはは、じゃありません。何で後ろの私に当たってるんですか!このノーコン!!」
白薔薇は思い切り腕を振り下ろした。INT−DEX型の恐ろしく正確な投擲が、プリたんに降注ぐ
カウンターは大失敗だった
- 135 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/27(日) 19:47 ID:3sjEntC2
- プロンテラ教会
いる…
プロンテラ教会内部に潜入したミスティスは無人の大聖堂に足を踏み入れた。丁寧に作られた木製のベンチ、祭壇そして
正面には大きな十字架がかかっている。その荘厳な雰囲気に気おされそうになりながらも、戦士の勘は強大な敵の存在を
告げていた
ミスティスは素早く視線を左右に動かし、そして正面で止め、口を開く
ミスティス「なにやってんですか、キング?」
アサシン「キング違うwwww俺はwwww聖職者wwwっうぇ」
そこにはミスティスが君主とあがめる、十字架に磔にされている逆毛アサシンがいた。襲ってくるような様子はないが…
ミスティス「あのぅ、別に聖職者だからって磔にはならないと思うんですけど…」
アサシン「うはwwwお前無知すぎwwww修正されるねwwwwこれは修行なのだYp!1!1!!!」
話していても頭が痛くなるだけなので、ミスティスは帰ろうと思った。こんな事をしている場合ではない、早くフラッグを
奪取しなければならないのだ
ミスティス「そうですか。じゃ、僕はこれで。キングも修行がんばってください」
アサシン「うはwwwおkwwwっうぇ」
くるりと後ろを向くミスティスに対して、アサシンの眼が細められる。まぎれもない暗殺者の目だ
アサシン「wwwwwww」
ミスティス「!?」
突然ミスティスの足元が裂け、巨大な十字架がせり出してくる!あまりのことに茫然とするミスティスを、十字架から
伸びてきた拘束具が絡め取り、その数秒後には、大聖堂にもう一つ生贄付きの十字架が建っていた
ミスティス「…なんですかこれは?」
アサシン「修行のwwww機械wwwww」
ミスティス「察するところ侵入者用の罠のようですが、キングもそれにひっかかってたという訳ですね」
アサシン「wwwwwwww」
ミスティス「僕らいつ助けてもらえるんでしょうか?」
アサシン「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
そろそろ痺れてきた手を見ながらミスティスは思った。やっぱりやめとけばよかった、と
- 136 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/03/27(日) 19:48 ID:3sjEntC2
- そして教会前にメカアコたんが登場してからたった5分で、あたりに動くものはいなくなった
動体センサーで動くものは瞬時に蜂の巣にされた。物影に隠れているものも赤外線で探知され、容赦なく溜弾を背後に
撃ちこまれる。ニューマを張っていようとも、0,1秒の狂いもなく切れた瞬間を狙撃された
メカアコたん「やったね☆皆殺しだよっ☆」
アコたん「あの…メカアコたん…味方の人まで皆殺しなんだけど…?」
もはや、両軍合わせて豆に当たっていないものはいなかった。アコたんとメカアコたんを除いては
メカアコたん「じゃ、私達の勝ちだねっ♪」
アコたん「う、うん…たぶん…(汗」
今年の豆まき大会もプロンテラ教会の勝利に終わり、祝賀会が盛大にとり行われた
教皇「酒じゃ、酒を持て!祝杯じゃあーーー」
アコたん「かんぱーい!」
プリたん「乾杯。よくがんばったわねアコたん」
メカアコたん「私もがんばったのに怒られたの…」
白薔薇「頑張りすぎですよ!」
アーサー「ふむ、やはり勝てぬか…」
レオ「ま、うちの奴らもよくやりましたよ。『市街戦における遠距離攻撃』の資料も大分揃いました。後はあのホムンクルスを
どう封じるか、それだけですから。何か手はあるはずです」
トリス「俺らもいい練習になりましたよ」
騎士子たん「来年はきっと勝とうね!」
そのころの教会大聖堂
アサシン「うはwwwwwおkwwwwwwっうぇ」
ミスティス「僕らいつまでこのままなんでしょうか…」
- 137 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/04/24(日) 21:14 ID:kyJ/XoOw
- ジュノー戦役直前にトリスがグラストヘイムでバフォメットと戦ったらしいんだけど
彼がボスモンスターに勝つところなぞ想像できないし、でも鎌持ってるしでこんな妄想
騎士団ゲフェン支部で一人の騎士に出撃命令が下った
「GHのバフォメットを討伐…ですか?」
「そうだ、ジュノーの動きが活発化している。今の時期、魔族に後背を脅かされる訳にはいかないのでな。行ってくれるな?」
「了解です。討伐隊の編成はどのように?」
「君一人だ」
「ははは、やだなぁ司令。相手は魔族の王ですよ、なんの冗談……」
騎士は上官の顔を見て口をつぐんだ。冗談をいってるようには見えない
「ゲフェンの騎士団員はプロンテラの騎士団本部に一足先に移動させる。大隊は移動に時間を喰うからな、君は任務を終えてから来てくれ」
「いや、ちょっと待ってくださ…」
「最悪の場合相打ちでも構わん。もしくは戦争の間時間を稼ぐだけでもよいのだ、君なら出来る」
「それは捨て駒と言うのでは…」
「ペコペコと装備と二階級特進の手続きは出来ている。グダグダ言わずにさっさと行かんか!」
騎士見習いの剣士に具足を整えてもらいながらも、騎士は不平をこぼしていた
「相手は一撃で人間10人を殺す悪魔の王だぜ。魔王とやるときゃドラクエだってパーティーを組むだろう?それなのに司令ときたら」
「でも騎士様だって戦場ではいつも手柄を立ててるじゃないですか」
剣士達は憧憬の眼差しでこの腕利きの騎士を見るが、この騎士は恥ずかしそうに手をひらひら振った
「あれはペコで突進したら敵が勝手に倒れてるって感じでな、それに俺は様なんて呼ばれる柄じゃないって」
「でも騎士様は僕達の憧れだから。だから今度もきっとやって下さるってみんな信じてます!」
「そ、そうなのか?それじゃ格好悪いトコは見せられねぇしな…よーし、任せときな!やるだけやってやるぜ!」
その騎士はわりと単純だった
それが二時間前
そして今、騎士グラストヘイム城の玉座まで辿り着き、目の前に姿を見せた悪魔の王に対し騎士は…いきなり後悔していた
巨大な体躯、禍々しくそそり立つ角、不吉な輝きを放つ大鎌、クレセントサイダー…
「やっぱり止めときゃよかったかも…」
- 138 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/04/24(日) 21:14 ID:kyJ/XoOw
- 「何をしに来た、人間?」
いつでも殺せるという余裕からか、玉座から立つことなく問うてきたバフォメットに騎士は正直に答えた
「いやね、人間も忙しいから魔族に邪魔されたくないんだってさ。それで俺があんたを倒しに来たってわけだよ」
「大きな戦があるからか。矮小な人間共の考えそうな事だ。同族で討ち合うとはなんと愚かな生き物か」
「たまに俺もそう思うよ、だからさ少しだけ魔界に戻っててくれないかな。戦わずにすむならそれが一番だろ、なっ?」
騎士のナイスな提案はバフォメットに一蹴された
「魔族の王が人に、一介の騎士ごときに遠慮する必要なし。この機に街を焼き払ってくれようぞ!」
「交渉決裂、かな。いや〜、俺もちょっとムシがいいかなって思ったもんな。だけどよ…」
騎士がファイアランスを構えるのと、バフォメットがクレセントサイダーを振りかぶるのはほぼ同時だった
「さすがに街を焼かせるわけには行かないな……還ってもらうぞ。魔族の王よ!」
「人間が儂に勝てると思っているのか、最初にお前を喰らってやる、無謀な騎士めが!」
互いの武器が幾度となくぶつかり火花を散らす。ペコペコの突進力を借りた騎士とバフォメットの力が真っ向からぶつかりあう
体についた無数の傷から血を流しながらも、巧みにペコを操り旋回させながら騎士が叫ぶ
「へへっ、大した事ないなぁ!魔族の王ってのはこんなもんかよ?」
「無駄な強がりを…人間にしてはやる方だが、もう限界であろう?」
確かに騎士は想像以上に頑強でバフォメットも手傷を負ってはいたが、力の差は歴然、騎士の出血からして決着は時間の問題だった
騎士は刺し違える覚悟で、バフォメットは飽きてきたこの戦いを終わらせるべく、お互いに距離を取り、間合いを伺う
騎士がペコに拍車をかけ直進し、バフォメットも真っ向から跳躍する
その時二人の間に割って入る無数の影、バフォメットの子供達がわらわらと現れる
「やめろ、父上をいじめるなー」「お前なんか僕達が殺してやるー」
慌てたのはバフォメットだった。このままでは子供が騎士の攻撃に巻き込まれてしまう。バフォメットは咄嗟に子供達の前に身を投げ出す
「お前達、危ない!下がっておれ!」
「くっ…!」
激突の直前で騎士はペコを急旋回させる。バランスを崩した騎士はそのままペコから落下し、受身を取ることすらできずそのまま肩から落ちた
「ぐぁ!?…どじった…かな…?」
薄れていく意識の中最後に騎士が見たものは、乗り手を失いあらぬ方向に駆けて行くペコと、近寄ってくる巨大な山羊の足だった
「…バフォメット様、お怪我が」
「儂が人間ごときに傷などもらうものか。それよりこの者に手当てをしてやれい」
「分かりました・・・・・・・・・もう、大丈夫です」
「ご苦労。下がってよいぞ、アリス」
「はい、バフォメット様…」
- 139 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/04/24(日) 21:21 ID:kyJ/XoOw
- 「ん…」
おぼろげに聞こえる声で騎士は目を覚ました。そこはさっきまで自分が魔族の王と戦っていた場所と何も変わっていなかった
愛用のファイアランス、ペコペコ、バフォメット…
「バフォメット!?」
立ち上がろうとするが、重鎧を着て簡単に動けるはずもない。わたわたと這いずって逃げようとする騎士と簡単にその襟首を掴み持ち上げるバフォメット
「お、俺を食べる気か!?だがこの懐に忍ばせた三ヶ月前の生卵と聖水を見てもそんな気になるかな!・・・・・・うわっ、全部割れてる!?」
「こんな人間を認めるべきではないかも知れぬが…いいだろう、お前に免じてしばし儂は人間界を襲うまい」
そう言ってバフォメットは騎士をペコの上に乗せた
「なんで助けてくれるんだ、あんたが勝ってたはずだろ?」
今更だが体中の傷が癒えている事に気づき、騎士はペコに乗ったまま、きつねにつままれたような表情をした
「儂の子供を避けたが故に勝負に水をさされた。改めてお前とは決着をつけたいと思ってな」
「ただ驚いてコケただけなんだけど。しかし子供を守ろうとするとはねぇ…魔族もなかなか情が深いんだな」
「人間と同じ、親子で殺しあうモノもいれば、そうでないモノもいる。だが勘違いするな、魔族にとってお前ら人間は所詮食い物にすぎん」
「俺達も他の生き物食べてるからどうこう言う気はないよ。でも、人間だって黙って喰われるままじゃないと思うぜ」
少し笑って騎士はぼろぼろになったマントを翻した。早く戻らねば戦争が始まってしまうかもしれない
去り際にバフォメットは騎士に尋ねた
「お前も戦に行くのか?」
「ああ、貧乏暇無しだからね」
バファメットはさめざめと蒼い輝きを放つ一本の大きな鎌を取り出し、騎士に手渡した
「これを貸しておいてやる」
「いやー、丁度よかった。俺火ランスしかもってないし、ありがたく貰っとくかな」
「儂に傷をつけた人間にゴミ共の戦などで死なれるわけにはいかんのでな。貸すだけだぞ、いつか返しに来い。そして儂に喰われろ」
「今度は負けないぜ・・・じゃ、俺は行くよ。ありがとな」
そして騎士の乗ったペコペコはGHを後にした。バフォメット一家は城のバルコニーからプティット平原を駆けていくその姿を見送っていた
「父上、なんで人間なんかに大事な武器をあげちゃったんだよ、あれ本物だろ!」「絶対あいつ分かってないって、貧乏そうだから売っちゃうかも」
「よいのだ、すぐに取り返してくれるわ」
この騎士より強い人間なら何人もいた。しかし死んで欲しくないと思った人間に会ったのは初めてだった
「人間よ、名は?」
「んー、魔族に覚えといてもらう程たいした名前じゃないんだけどな…、ーーーだ」
- 140 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/05/01(日) 00:06 ID:lTqerSvg
- >>137-139
ええ話やのぅGJ
ところでトリスがクレセントサイダー持ってるって設定が出た時代はまだACでバフォ狩れたんじゃなかった?
いや、騎士持ちじゃないんで詳しい事知らないけど・・・
- 141 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/05/01(日) 00:07 ID:lTqerSvg
- すまない、あげちゃったよ
- 142 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/06/10(金) 19:55:14 ID:6uOX7XsU
- 関係ないけど、スレタイが一瞬「アコたんvsメスアコたん」に見えてしまった。
- 143 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/06/29(水) 13:06:39 ID:GGFbOwXw
- >>125
TB2HAとはなんだ!これは例の斧でクソスレの1を惨殺するコピペの改変のようだが、
これはあくまで斧でなくてはいけない!殺人者の力強さと残虐さを出すには斧が一番いいんだよ!
- 144 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/07/10(日) 15:50:42 ID:BiZntrUI
- 需要ないかもだけど久しぶりに>>105から繋げてみる
アサシンが両腕に付けたトリプル カージング ジュルをがばっと盛大に振り下ろす
「おkっっっっっっwwwww」
「ウム」
自信ありげなアサシンに続き,メカ悪たんも訳のわからん空間にその姿を消した。
彼らが消えた後を怖々と覗き込むトリス
「ホントに入っても大丈夫なのか?」
「他に方法もあるまい」
そして>>94に続くのだが…
一方のプリたんは,その空間を前にしばし考えていた
「あいつらはここから行ったようね」
「そのようですね。三重の呪界による空間の歪み…紅薔薇,貴方もここから?」
「ここからニプルヘイムのモブが出てきたのも確からしいし…行くわ。メカアコたんは?」
白薔薇は黙って,首を横に振った
「アルケミ博士が調整を続けていますが,まだのようです…」
「そう…」
人間に近い感情回路を搭載している影響なのだろう,メカアコたんは相当ショックを受けたようだ
ほとんど機能停止してしまっていた。
プリたんは重い空気を振り払うように,少し無理に笑うと白薔薇と真っ直ぐ向き合った。
「じゃ,行ってくるわね。プロンテラの護り,任せたわよ」
「ええ,貴方もお気をつけて。神のご加護がありますように」
長身のプリたんとは身長差がかなりあるため,少し背伸びをして祝福を施す白薔薇
お互いこうするのは久しぶりで少し照れる
そして
くるりと法衣の裾をなびかせて,謎空間に向き直ると,プリたんも二プルヘイムへの道を歩き始めた
- 145 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/07/13(水) 03:50:19 ID:K1cRtqyY
- 不砕の剣
それは剣
何の変哲もない両手剣
それは刀
何処にでもある一振りの刀
それは剣
滅びた国の剣士が振るった両手剣
それは刀
刀匠の魂が篭り、武士が命を託し死後も振るった刀
それは剣
どこにでもある両手剣
それは刀
どこにでもある一振りの刀
だがそれは
子を想う父の魂
だがそれは
友へと託した武士の魂
それはツヴァイハンダー
子を想う父の気持ちは決して砕けず
それは正宗
武士の志は決して砕けず
二人の魂 騎士の背に
二人の魂 騎士と供に
全てを裂くも
全てを守り
全てを守るも
自分を裂く
気高き騎士の魂は決して砕けず
故にその剣 不砕の剣と呼ばれる。
- 146 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/08/14(日) 10:28:31 ID:QssW/LGo
- ハイーキョ(・∀・)
- 147 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/08/21(日) 19:45:18 ID:cp1vRVUA
- >>94の続き
トリスがほくほく顔で黒猫を拾っていると、背後でメカ悪たんの声が響いた
「カカカカカッ!!ろーどおぶですダカ何ダカ知ランガ私ニタテツクトハイイ度胸ダ!褒美ニブチノメシテヤロウ!!!」
少しそちらに目をやると、大きな軍馬に乗った白い騎士がいた。その体は、絶え間なくちらつく青白い焔に包まれている
確かにそこにいるのだが、その巨大さにも関わらず、トリスは全くその接近に気づかなった
まるで亡霊のように・・・
「喰ラッテ跡形モナク散レッ・・・ふぁいなるすてーじ!!」
その言葉を皮切りに、メカ悪たんのあらゆる兵装が火を噴いた。両腕からはガトリンクが絶え間なく打ち出され、
胸部からはロケット弾が、口からは火炎が吐き出され、そして辺りは爆煙で包まれた
「熱っ!」
「うはwwwwやりすぎwwwwwwっうぇ」
トリスとアサシンの二人は危うく巻き込まれかけ、慌ててその場を飛び退く
時間にして数十秒といったところだろうか、えらく長く続いた炸裂音がやっと途絶えた時、トリス達の目の前は一面
硝煙に包まれていた。と、それまで腕組みをして突っ立っていたアサシンが、ジャッキッっとカタールを腕に嵌める
「決まったなwwwww」
「?」
勝負がついたのなら今更戦闘体勢を取る意味はない。アサシンの行動に怪訝そうな表情をトリスが返した時、白煙の
中から、人間の頭程のモノが転がってきた
「え・・・!?」
「む」
トリスとウスラーが言葉を失う。それはメカ悪たんの頭部パーツだった
そして一人の風が辺りを吹き払った。煙の中から悠々と歩み寄ってくるロードオブデスの姿が見える
「『白い影』かッ…」
トリスは自分の呻くような声が、メカ悪たんの頭部から発せられたような気がした
- 148 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/08/28(日) 17:56:32 ID:JzpGOLeI
- 「うはwwwおkwwwwwwwっうぇ11!!1!!!!」
なにやら奇怪な叫び声をあげながら、アサシンがLODに飛びかかっていく
「いや、おkじゃねーだろ。メカ悪たん壊れてるし」
思わず呟くトリス
しかし、メカ悪たんですら一瞬のうちに解体されたというのに、彼の動きには怯みの色はない。まるで自分に攻撃が
当たる事はないとでもいうかのように、大胆にLODに肉薄する。それに合わせて突き出されるLODの槍は、必殺の
鋭さだったが、しかし
「wWw」
どこか余裕さえ感じさせる笑いを浮かべたまま、アサシンもまた人間外の動きで避ける。
「全て完全回避とは凄いな、さすがオーラバトラーだぜ」
「要約するとまぐれ、だと?」
「いや、ここまで続くとまぐれというより実力なのかも…」
「ふむ、運も実力のうちということか」
そう、アサシンはその素晴らしいリアルラックにより、敵の攻撃を完全に無効化していた。その動きを感心して眺める
トリスとウスラーが揃って小さな声をあげる。
『あ』
それはLODの乗る馬の足が、アサシンの回避した先に踏み下ろされた瞬間でもあった
ぷちっ、と踏み潰されるアサシン
別に馬に攻撃の意志があったわけではないのだろう。ただ足を動かしただけだ
トリス「・・・・・・」LOD「・・・・・・」馬「・・・・・・」
やや、沈黙に気まずさを感じたのだろう。LODが気を取り直すように槍を構える
それに答えるように、トリスも槍を構えた
「メカ悪たん、アサシンさん。仇はとるぞ!」
そしてLODに突進したトリスの胸を槍が貫くまでに、そう時間はかからなかった
「私が出るまでもなかったかもな・・・しかし、これで邪魔は入らないというわけだ、ゆっくりと仕上げるとしよう」
そう言ってLODは踵を返し、その居城へと消えた
- 149 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/09/04(日) 12:15:23 ID:gJE20Vvc
- 焦土と化した地を、紫の法衣に身を包んだ一人の女が歩いている。法衣自体は普通のものだが、着ることを許された者は少ない、高僧の証
女は美しかった。長いルビー色の長髪、ゆるやかに切れた目尻、固く結んだ赤い唇。均整の取れた長身と相まって
絶世の美しさを醸し出している。
しかし、この地では美しさになんの意味もないのかも知れない。全てが死んでいる死者の町では
そして女は破壊が最も激しい場所、つまり焦土の中心に着き、頭を巡らした。それに合わせて揺れる髪がサラ…と音を立てる
焦げた土とばらばらの金属部品と…死体。それがそこにある全てだった
女はやや不機嫌そうに眉をしかめたが、それらに女は歩み寄った
死体の内、一つは騎士だった。身につけた鎧の形でプロンテラ騎士団のものだと分かる。その鎧は胸部が粉々に砕けていたが
その原因は容易に知れる。騎士の胸に突き立った巨大な槍が背中まで貫通し、大地に刺さっている
そのため騎士は仰向けに倒れていながら地面に背が付いていない。さながら昆虫の標本のように串刺しにされている
女プリーストは、ヒールを唱えるでもなく、冥福を祈るでもなく…いきなりその槍を蹴飛ばした!
「さっさと起きなさい!」
衝撃は気体より液体、液体より固体の方がよく伝わる。騎士はそれを実感していた。プリたんの蹴りの衝撃は槍を伝わり
騎士の体にも容赦なく伝わった
「…!…!?…がっ!…ごふっ?…が、がはぁっ!?」
いまだ標本状態のまま盛大に喀血するトリスを、プリたんは観察者の表情で冷ややかに見守った
「…な…何、しやがる…んだ…?」
「やっぱり生きてたのね。さ、アコたんを助けにいくわよ」
「さ、…じゃねーだろ!死ぬかと思ったぞ!」
「胸を貫通されて死んでないほうが驚きだわ…それより、それだけ元気ならもう立てるんでしょ?」
「まぁ、…一応…」
どうにも納得できないまま頷くトリスにプリたんは優しく手を差し伸べた
「ほら、起こしてあげるわ」
「ああ…ありがとう…」
半信半疑でトリスも手を伸ばすが、その手は空しくすれ違った。プリたんはトリスの槍に手を伸ばすと、そのまま引き起こした!
トリスを引き起こしたプリたんが、軽々と巨大な槍を引き抜く。当然穴が開いているトリスの胸と背中からは、勢いよく血が溢れだす
「ぐはぁっ…がっ、…っ……ウスラーッ…!」「む」
血まみれになりながら、破れかぶれに叫ぶトリスの声に応えて、右腕のウスラーがその再生能力を発動させる
トリスの胸から出血が止まり、次に急激に肉が盛り上がり胸の穴を埋めていく
「おお、人体の驚異…じゃなかった、人外の驚異よね。むしろバケモノ?」
「死ぬ…もう死ぬ…今度こそ本当に死ぬ…」
- 150 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/09/04(日) 12:16:35 ID:gJE20Vvc
- ひとまずトリスが息を吹き返したことを確認すると、プリたんはその歩をもう一つの死体に向けた
地面にぺったんこに張り付いている。こちらは衣装からしてアサシンのものだった
トリスによるとLODの攻撃を避けていて、馬に踏み潰されたのだという
「こいつって運がいいんだか、悪いんだか分からないわねー」
そういいながら、どこからともなく取り出した自転車用の空気注ぎをアサシンの口に捻じ込む
しゅこ、しゅこ、しゅこ…
空気が注がれるとともに膨らんでいくアサシンの体。プリたんは無心に空気を注ぎ続ける
しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ、しゅこ……
そしてはたと手を止める
「あら、入れすぎたかしら?」
気が付くとアサシンの体は、元の二倍の体積に膨らんでいた。まるでカエルのようなアサシンの腹に向けて、
プリたんは強烈なボディーブローを放つ!
「ぐwwwwwwっうぇ」
それこそカエルのような奇怪な声をあげ、アサシンの口から声と、空気が漏れる。そのまましゅるる〜とジェット風船の
ように空気を噴出して、アサシンは飛んでいった
「そこまで入れてない!」
「うはwwwwおkwwwwwっうぇ」
アサシンは今だ宙を飛んでいたが、ともかくOKらしい事を確認して、プリたんは残った金属部品に目を向けて、目が合った
「悪たん…」
「ガ…ガガ…」
異様な音を発しているメカ悪たんの頭部を掴み、手に提げる。
「壊れてるっぽいけど、目から怪光線位でるかも知れないわね」
「……」
それきり沈黙するメカ悪たん
そしてプリたんは唇を一舐めして、走り出した
「さーて、皆行くわよ。今助けてあげるからね、アコたん!」
「うはwwwwwまってwwwwwwwプリたん」
「ウスラー、俺達も行くか」「さっき敗北したばかりだというに、これだから人間は…」
そして一行はLODの居城へ向かった
- 151 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/09/19(月) 19:43:29 ID:19Y8zCW2
- 死者の街ニプルヘイムの中心にその城は佇んでいた。LODの居城を前にプリたんは気を引き締めるように声を出した
プリたん「ここね、アコたんの捕らわれている場所は」
アサシン「うはwww小さい城だwwwww」
アサシンの言う通り、その城は死者の王が住まうには小規模だと思える。戦用の砦程度だろうか。だが、城は時折脈動
しているかのように揺らぎ、その全容ははっきりしない
トリス「まさか、生きている城か?」
ウスラー「矛盾が二つ。城は無機物だ。そしてここは死の世界だ」
トリス「それもそーだな」
ウスラーの返答に本当にトリスは納得したらしい。まるで誘っているかのように開放されたままの城門から、無警戒に
すたすたと城に向けて彼は歩きだす。その襟首をプリたんが慌てて掴んで止めた
プリたん「何考えてるのよっ!見つかるじゃない!」
トリス「いや、時間がないって言ってたから」
アサシン「うはwwww騎士wwww単純杉wwww修正されないねwwwっうぇ」
ウスラー「既に見つかっている。後方に生体反応多数」
ウスラーの言葉に全員が振り向いた先には、数えるのが大変な位のブラッディーマーダーがそれぞれの獲物を振りかざしている
『殺セェェェ!』
『うわわぁっ!?』
一同は慌てて全速力で走りだした。すぐに開きっぱなしの城門をくぐり、それを閉めにかかる。が、両開きの巨大な
扉はなかなか動いてくれない。本来は兵士数人で動かすものだから当然だ
トリス「ウスラー、頼むよ」
ウスラー「よかろう」
右腕のホムンクルスがそう答えると同時に、トリスの全身に人間を超えた力が満ちる。ゆっくりとだが淀みなく、扉の片方が閉じていく。
プリたん「ん〜〜〜〜!」
アサシン「うはwwww流石だなwwww」
プリたん「あんたも手伝えっ!」
なんとかプリたん達の方も扉を閉めることに成功し、ほっとした時扉の向こうから凄まじい衝撃が叩きつけられる!
ドガアァッッ!
プリたん「くっ…」
城門が内側に10cm程押される。先程のブラッディーマーダーが体当たりをしているのだろう
ウスラー「相手の方が力が上なのだな。このままでは持たないぞ」
トリス「そうか、困ったな」
アサシン「うはwwwこいつらwww困ってやがるZEwwwwっうぇ」
プリたん「困ってるのはあたし達もなんだけど…」
- 152 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/09/19(月) 19:43:58 ID:19Y8zCW2
- 少し思案した後、トリスはふと思いついた。自分の獲物が決して壊れない事を
[+8ソリッド ウルヴァリン ハルバード]
これをかんぬきにすれば少しは持つかも知れない。少なくとも、他の二人がアコたんを助けに行く位の時間は
トリス「というわけで、俺がここを支えてるから」
プリたん「支えるって…一人じゃ無理よ…」
アサシン「馬鹿ヤロウwwwwお前www死ぬねwwwww」
トリス「時間がないんだろ?それにさっきアサシンさん言ってたでしょう、騎士は単純だって。なら俺は正面から行く」
ウスラー「それでお前達が奇襲組というわけだ」
プリたん「…わかったわ」
アサシン「うはwwwプリたんはwwww任せろwwwww」
トリス「頼むよ、アサシンさん。アコたんにもよろしく」
軽く二人に手を振ると、トリスは背中から長大な槍を下ろし城門の閂に引っ掛ける
トリス「ひとまずはこれでよし、と。後はあいつらがなんとかするだろ」
ウスラー「それまで我等が生きていればよいのだがな」
全速力で、建物棟へと走るプリたんの表情に辛そうな色が浮かぶ
アサシン「彼がwwww心配か?・?・???」
プリたん「少しね…」
アサシン「大丈夫wwwwあいつはwwww死なない」
プリたん「知ってるわよ!でも…!」
今のプリたんに出来ることは全速力で走る事だけだった。一刻も早くアコたんを取り戻す、そして帰る。みんなで
プリたん「もっと早く走るわよ、アサシン!」
アサシン「うはwwwwwおkwwwwwっうぇっうぇ」
後ろでまだかすかに騒音が聞こえている。その音が聞こえるうちは大丈夫なのだと自分に言い聞かせて、プリたんは
走り続けた
- 153 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/20(木) 05:08:28 ID:61ms6ZHM
- 久々に萌板見たら真っ青だったから落ちちゃったのかと思ったよ
- 154 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/10/28(金) 13:26:32 ID:nvgVJFzY
- 長閑な昼下がり、お昼寝メカアコたん
メカアコたん「むにゃ・・・・むにゃ」
メカアコたん「当たれ〜!!」突然叫ぶ!!
はるか遠方より聞こえる爆撃音と男性の悲鳴
アサシン「なにwwwwwwwこれwwwwwwうはぁwやばいじゃんwwwしぬうぅぅwww」
メカアコたんの寝ぼけたフェンネルの一撃一斉射撃により
なぜかアサシンは消し炭に
それでも起きないメカアコたん、果たしてどんな夢をみているのやら
- 155 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/11/04(金) 06:12:51 ID:rf0B71fk
- パート6にして初めて見に来たけど面白杉
>何Mあってもダメなときはダメ
テラワラスwwww 職人さんGJ
- 156 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/12/06(火) 08:48:12 ID:oeSQkDRE
- >>152の続き
LODの居室,その巨大な扉はプリたんを迎えるかのように,音もなく開いた
まずプリたんの目に飛び込んだのは,巨大なLODの姿ではなく,その奥,石棺に鎖で拘束されたアコたんだった
アコたん「ぁ・・・お姉様ぁ…」
その弱々しい声とやつれた表情から,ひどく衰弱しているのだと知れる
プリたん「よかった。生きていてくれたのね,アコたん。すぐに助けてあげるから待ってなさい」
そしてLODを真っ向からにらみ据え,メカ悪たんの生首を床に置く
メカ悪たん「生モノジャナイゾ?」
つかつかと歩み出すプリたんの前をアサシンの背中が塞ぐ。その背中は再戦の意志を語っていた。
アサシン「決着をWWWつけようぜw我がライバルwwww」
馬「ヒヒーン!」
LODの白馬もそれに応えるかのように,鼻息荒くアサシンに相対し,軽く蹄で床を掻いた
なぜか自然な対決姿勢を見せる二匹の珍獣をよそにプリたんはLODに向き直った
プリたん「ありがとう,アサシン。これで・・・思いっきり殴ってやれるわね」
馬から下りてみれば,LODもさほどの大きさではない。プリたんの拳も十分届く。そしてプリたんはゆっくりと古武術の構えを取った
プリたん「さて,審判の時間よ!」
そして一息でLODとの間合いを詰めた
低く構えたプリたんの拳が伸びる前に,巨大な槍を軽々と繰り出すLOD。その一撃は騎士の金属鎧すら軽々と打ち抜く威力を持っている
が,プリたんは軽く手のひらで槍を弾く。下手をすれば手の骨が粉砕しかねない威力を,完全にコントロールし直撃を避けた。
狙いを外したLODの槍は,プリたんの赤い髪を数本千切り,横に流れた
プリたん「…はぁっ!」
そのまま踏み込んだプリたんの左手がLODに迫りー,拳を叩き込んだ!
ーが,プリたんの拳をまともに食らったにもかかわらず,LODはさして気にするでもなく佇んでいる
メカ悪たん「私ノ全力射撃デモ効カナカッタカラナ…ドウスルノダ?」
プリたん「知っているわ。そのための用意もしてきたし」
プリたんは法衣の内ポケットから,小さなケースを取り出した。パチンと留め金を外すとケースの中には液体の入ったガラス管が
数本並んでいる。その内の一つを取り出し,栓を開けると拳に液体を振り掛けて囁く
プリたん「…アスペルジオ」
清めの力を帯びたプリたんの拳が薄く輝き始める
- 157 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/12/18(日) 20:41:54 ID:FnK6f0i6
- ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧
ヽ( ゚∀゚ )人( ゚∀゚ )人( ゚∀゚ )人( ゚∀゚ )ノ
へ( ) ( ) ( ) ( )へ
く / \ / \ ノ
- 158 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/01/01(日) 22:35:07 ID:SI3WHEb2
- 息を吸い,止めると同時に踏み出す
相手の獲物は長大な槍だ。当然こちらの攻撃より先に当たるであろうその攻撃を読み,プリたんは拳を突き出した。
ほぼ半身の姿勢はLODの目標を失わせ,槍はプリたんの法衣を掠めて後方に伸びる
「はっ!」
聖なる力を込め,裂帛の気合いとともに突き出された拳が,今度こそLODに突き刺さる
LODの巨躯が揺らいだように見えた次の瞬間,プリたんを横薙ぎの槍が襲った。大きく飛び退きたい衝動に抗いながら,さらに
プリたんは踏み出しLODに密着する。獲物が長大な分,こうして接近していればそうそう攻撃は喰らわないだろう。反面プリたん
の素手の間合いは接近戦に極意がある。
「そろそろ・・・終わりにするわよ!」
そして零距離から,更に一歩踏み込み擦れ違いながら思い切り,その『凶拳』とも呼ばれる拳を,LODに突き刺した
そしてそのままプリたんは後ろに吹き飛ばされる
「ーっ!?」
確かに拳は通したはずだ。その手応えはあった。しかし・・・LODはそのまま体当たりしてきたのだ
動きを妨げられる事を嫌って,ほとんど防具を付けていないプリたんはそのまま地に崩れ落ちた
内臓を痛めたのだろうか,激しく咳き込んだ口の端から一筋の紅が流れた
「かっ・・・は・・・!」
「嫌ァ,お姉様ー!」
アコたんの悲鳴が虚ろに室内に響く
そのとき,首だけになっていたメカ悪たんが作動音を立て始める!
「じゅのーノ科学力ハ・・・世界一イィィイ!」
「メ,メカ悪たん!?首だけで何をしようっていうの?」
アコたんの心配をよそに,メカ悪たんの眼部が開き中から複雑な形状の銃架が伸びる
「紫外線照射装置作動ォォォオ!」
「GUUUUU!」
紫の光線がLODに命中し,そこからLODの鎧がひび割れていく。膝を着くLODを見やり,メカ悪たんは側に倒れているやはり
紫の服をまとった人間に声を掛けた
「瞬間的ニダガ,コレデ十分ダロウ?紅ノ薔薇ヨ」
「ええ,ありがとうメカ悪たん」
そしてプリたんは立ち上がった。まだ足はふらついて,先程痛めた腹部を左手でかばっているが,それでも歩を踏み出す
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