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ダンサに萌えるスレ

[107:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/04/21(木) 23:00 ID:M.9HWf3I)]



 夢を見た。だいぶ昔のことだ。
 その育ちゆえに周囲から心を隔絶していた僕は、ただ一人黙々と修行に励んでいた。
 力がほしい。早くプリーストになりたい。そんなアコライトだった。
 来る日も来る日もエルダーウィローを狩り、たまに狸を狩り、レアアイテムを拾っては
わずかに口元をにやつかせる。そんな僕の世界からは色彩も、失ワレテイッタ。
 今日モモノクロノ世界ヲ歩キ、狩ヲシテイタ。

 ━━そんな世界にひびを入れるかのように、叫び声が聞こえた。
『ふぇ〜ん…なんでこんなに沸くのぉ!?;;』
 …叫びというかなんとも頼りない気の抜ける声だった。
 普段なら無視するのだが、その日はなぜかふらっと声のほうへ近寄っていった。
 いってみると、アーチャーの女の子がかなりの数のエルダーウィローに囲まれていた。
 だいぶ怪我をしていて、危険なのは目に見えて明らかだった。
『うぅ…てぃっ!』
 必死に攻撃するものの、なかなか状況は好転しない。POTを飲んでがんばっているが、
それも尽きたようだ。少女の目はあきらめに変わりかけていた。
『主の御名において、かのものを癒したまえ…』
 僕の手に淡い輝きがともり、それは迸り少女の下へ走る。
 光はその小さな体を取り巻き、傷を癒していった。
『ふぇ…?』『もたもたするな。さっさと片付けるんだ』『は、はぃっ!;;』
 少女を叱咤しつつ支援を続ける。長く攻防を続けていたが、やがて何とかエルダーウィローの
群れを倒しきった。
『あ、ありがとうございました…』
 ぺたんと地面に座り込むアチャ娘。けれど、僕はお礼の言葉に対してもむっとしていた。
『…僕は一応殴りのほうだからな…法力は貴重なんだ。おかげで大半使い果たしてしまった』
『あぅ…ごめんなさぃ;』
 そんな僕の言葉に、アチャ娘はおびえた子犬のように身を縮めてしゅんとなった。
 さすがに気の毒になって、フォローをかける。
『些細なことだ。どうせすぐに回復するからな』
『うぅ…そだ、じゃあ、私が火力になります!』
 一瞬目が点になった。一体何を言い出すのかと…
 言った本人もその後に口を両手でふさいで顔を赤めている。なんとも間が抜けていて━━

 ━━自分でも気付かないぐらい自然に、笑みがこぼれた。

 それに安堵したのか、アチャ娘の顔がぱぁっと輝いた。肯定と受け取ったのだろう。
 そんなつもりはなかったのだが…それならそれでかまわないか、と思い直して
『ほむ…なら、そうしてもらおうか』
 そういいながら立ち上がり、アチャ娘に手を差し伸べた。
『うんっ!!』
 その手を握り締めたアチャ娘の顔は、笑顔で彩られていた……



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