◆みんなで創る小説Ragnarok ♂萌え2冊目◆
[91:ノビ&ウィズ:2(2009/10/11(日) 19:52:45 ID:zUjjg4T.)]
本を読んでいるウィザードの表情が、随分と険しいことに気がついたのは、朝食の後だった。
先輩と慕うその人が、元々にこやかではないことなんて、ノービスは嫌というほど理解していた。
それにしても、ただの魔術書を読む表情にしては、ウィザードの表情はあまりにも剣呑に過ぎた。
「先輩、もしかして肩凝ってません?」
ふと思いついて尋ね、拒否するウィザードをなだめすかし、肩揉みをさせてもらうに至ったのが、数分前。
拒否するぐらいだから、大したものではないだろうと思っていたのだが。
――よくまあ、今まで平気だったなあ。
凝っているどころか、石化しているのかと思うぐらいに固くなったウィザードの肩を揉み解しながら、ノービスは顔を上げた。
窓の中には、既に読書に戻ったウィザードの姿があった。
何食わぬ顔で本を読み続けるウィザードを見つめているうちに、ふっとノービスの口元に笑みが浮かんだ。
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