◆【18歳未満進入禁止】みんなで創る小説Ragnarok ♂萌エロ 第2巻◆
[27:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/09/23(金) 18:01:03 ID:vzm3Wxfg)]
さらさらと、焦げ茶色の髪が小さな音を立てる。
無言のまま、騎士は手に持ったブラシでプリーストの髪を梳いていた。
その目元はどこか苦しげに細められているが、勿論、背中を向けているプリーストには見えない。
「あー良かった、マジ助かるわ」
寝台に座り込んだままのプリーストは明るい声でそう言うと、けどさ、と付け加えた。
「実は初めからお前に結んでもらう気マンマンだったんだけどね。
そっちから言い出してくれるとは思わなかったわ」
髪を梳いていた騎士はブラシを机に置くと、髪紐を手に持って問い掛けた。
「さっきの子達にしてもらえば良かったんじゃない?」
すると、あーとプリーストは困ったような声を上げた。
「誰がやるかで喧嘩になるんだよ」
「……女の子って複雑」
「うん、だから中の一人が結びましょうかって言ってくれた時も、
『可愛い彼氏クンが結んでくれることになってるから』って丁重にお断りしたさ」
プリーストの言葉に、騎士はぶっとふきだした。
「なんでそんな断り方すんの……」
げんなりした声の騎士に、だってさ、とプリーストが答える。
「恋人っていうと色々しつこく聞かれるんだもん。けど彼氏ならば大うけしてお終い」
「はー……」
そういうものなのか、と首を傾げる騎士に、それに、とプリーストが付け加える。
「別に嘘吐いてる訳じゃないし?」
それを聞いた途端、騎士の手が止まった。
「……少なくとも可愛くはないって」
「うっそー、超可愛いって。特に服脱がされてる時」
「そういう限定すんなよ!」
真っ赤になって騎士が叫ぶが、プリーストは一向に気にしない。
「ほら、体動かさない分頭に栄養行くから、想像力豊かになってるつーか?
もうあんなことやこんなことまで、はっきりくっきり鮮明に妄想済みって感じ?」
「おいおい……」
勘弁してくれ、と泣きつきたくなった騎士だが、怪我の事を考えると、どうしても口が重くなった。
何せ、プリーストの怪我の原因は、騎士自身なのだから。
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