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【18歳未満進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第6巻【百合】

[208:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2010/08/01(日) 00:29:09 ID:TluZGR.A)]
 そんな事が続いた、ある晴れた日の昼下がり。
 狩りを休みにして、私は消耗品の買い出しにプロンテラ市内を歩いていた所。
「…あ、ティアだ、おー…」
 別行動をしていたティアを見かけて声をかけようとして。
 私は見てしまった。
 ティアが割と高額な帽子を購入している所を。
 それだけの金額があれば、転生費用など余裕で払える位の額だ。
「へい、まいどありー」
「ありがとう♪ これずーっと欲しかったのよねー」
「お嬢さんよく似合ってるぜ。また何かあったらよろしくな」
「はーい、じゃあまた〜♪」
 幸せそうな顔でくるりと振り向いて。
 次の瞬間、私を見つけたのだろう、その場で固まっていた。
「あ…え…と、やっほう、エリシー」
 次の瞬間、私はティアの手を掴むと、路地裏へと引っ張って行った。
「い、痛い痛い! 離して、離してよぉ!」
 私はそれに聞く耳を持たず、そのまま路地裏の誰も通らないような所まで
ティアを連れて行くと、ようやくそこで手を離した。
「うう、痣になってる…」
「で? どう言う事か、説明してもらいましょうか?」
 私が腕組みをしながらそう言うと、ティアはしゅんとなりながら。
「え…っと、その…ごめん、なさい」
「どう考えても転生費用を十分まかなえるくらいよね、その帽子のお値段は?」
 ちらっと、ティアが先程購入していた物を見やる。
「…うん…」
「転生費用無いって言うのは、『それ』を買う為なのかしら?」
「………え、えっと…」
 何か言いずらそうにしているティアを見て、私ははぁっとため息をついた。
「ねえティア、あんなに転生したいって言ってたのに、どうしたの? 転生するのが
イヤになったのならそう言ってくれれば…」
「ちがう、違うの! そうじゃないの!」
 私がそう言いかけると、ティアは今まで見た事ないような語勢で私の言葉を遮って来た。
 思わずその勢いに押されそうになり、あっけにとらてしまう。
「そうじゃないの…だって、転生したら、しばらくはまたアコからやり直しじゃない…」
「…そりゃ、そうよね」
 今まで歩んで来た道と同じ様な道を歩く事になるのだから、そう言う事になる訳だ。
「ハイプリになれるまでには時間かかっちゃう…そうなったら、エリシーは立派な
LKだから…」
「…は? 私?」
 私がどうしたと言うのだろう、と言う疑問を口に出すまでもなくティアが言葉を続ける。
「そんなひ弱な私なんか置いて、どこかに行っちゃいそうで…ぐすっ、私、そんなの
やだよ…ひくっ…エリシーが居なかったら、私、わたし…えぐっ…」
「…」

 ああ、何と言う事だ。
 私はこんなにも、彼女に愛されていたのだ。
 そう思うと、急にティアが愛しく感じられるようになって来た。


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