◆みんなで創る小説Ragnarok ♂萌え2冊目◆
[42:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/09/23(金) 20:45:13 ID:Z49IO7IQ)]
美人アルケミスト×乙女回路内蔵セージ。
[43:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/09/23(金) 20:45:46 ID:Z49IO7IQ)]
宿の廊下を、一つの部屋を目指してセージが歩いている。
柔らかな衣擦れの音こそするが、常の習慣故か足音はほとんどしない。
口元に微かな笑みを浮かべて歩く彼の、頭の後ろで子馬の尻尾に似た形で結われた髪が右に左に揺れる。
目当ての部屋の前まで来て、彼はひたりと足を止めた。
閉め忘れたと思われる扉の隙間から、人の声が聞こえてきたので。
「今日は駄目だって言ったろ」
省略30
[44:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/09/23(金) 20:46:14 ID:Z49IO7IQ)]
目的も無しに歩いていたら、いつの間にか露天商が集まる通りまで来ていたらしい。
常に人で賑わう首都とは違って、ここ砂漠の都市モロクでは決まったところに何軒か露店が並ぶ。
その中で、ここでは珍しく消耗品以外の品が主体の露店にセージは目を留めた。
立てかけられた槍はぎらりと激しい光をはね返し、板の上に並んだ短剣は鞘に入ってはいるものの、
柄の意匠からして出来の良い品であることを思わせる。今でこそ長剣を腰に提げているが、
マジシャン時代にお世話になったものからダマスカスまで、様々なものが並んでいる。
省略27
[45:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/09/23(金) 20:47:04 ID:Z49IO7IQ)]
「こーら、こんなところで何やってるの」
かけられた声に、セージは大げさに思えるほどびくりと体を震わせた。
二度と聞かないかも知れないと思い詰めていたアルケミストの声だった。
薄暗い路地裏は人が通ることも少ないから足を休めていたのだが、どうしてここがと言いかけて、自分たちが
パーティーを組んでいたことを思い出した。一度登録すれば、解除するまで相手の場所は分かってしまう。
「用事は終わったのか? 約束忘れて……!?」
省略24
[46:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/09/23(金) 20:47:46 ID:Z49IO7IQ)]
「順番に、順番に話してくれるかな。他に好きな人ってどういうこと?」
落ち着かせるように耳元で話すアルケミストの声は、セージの好きな優しいものだった。
「だって、すきなのは君だけだっていってた」
「……君だけ」
ぴ、とセージの鼻先に指を突きつけると、彼は思いっきり首を横に振った。
「俺じゃ、なくて……あの、ローグのひと」
省略33
read.cgi ver4.20 by GlobalNoteScript (2006/03/17)